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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

(ベネズエラ連帯) ベネズエラ・ラテンアメリカ短報No.36

2022-02-18 | ラテンアメリカ
ベネズエラ・ラテンアメリカ短報No.36
( 2022年2月17日 )


(ベネズエラ要点)
・ 【今回は「コミューン」の報告が中心なので、まずベネズエラの「コミューン」についての基本的な情報を確認。】 チャベスは、ボリバル革命を推し進める中で、「コミューン」(スペイン語では「コムナール」)の形成を通じて社会主義へ前進していくことを戦略的な結論として提示した。 / 2006年に「コミューナル・カウンシル法」がつくられ、地域住民の直接民主主義に基づく「コミューナル・カウンシル」が全国につくられていき、その後2010年につくられた「コミューン組織法」に基づいて、いくつかのコミューナル・カウンシルを統合してコミューンがつくられるようになった。 / コミューナル・カウンシルは、近隣の200~300家族でつくられる草の根の組織で、地域住民の生活に必要な事柄や諸問題を処理していくもの。最高決定機関「人民会議」で現地のさまざまな重要問題を人民自身が討議し、決定し、遂行する。 / コミューンは、いくつかのコミューナル・カウンシルを統合したもので、各コミューナル・カウンシルの代表者で構成される。コミューナル・カウンシルは政治組織と言えるものではなかったが、コミューンは、中央政府、州政府、地方自治体に次ぐ第4の行政府と明確に位置付けられた。 / 最新情報はなかなか見当たらないが、米国トランプ政権による2017年からの制裁・封鎖強化の前の段階で、コミューナル・カウンシルの登録数は4万6千以上、コミューンは1,600以上であった。 / 米封鎖の下での経済的苦境の中で、食料を中心とする基礎物資を配給する「供給と生産の地域委員会(CLAP)」が、コミューナル・カウンシルおよびコミューンと結びついて急速に発展した。ここ数年、食料生産を重視する形で農村のコミューンが増加・発展してきている。コミューンの全国会議が開かれるまでになってきた。
・ 【今回の報告について。】 首都カラカスのバリオ(貧困者地区)にある「エル・パナル」コミューンは、ゲバラ主義かつレーニン主義を自認する組織「アレクシス・ビベ愛国戦線」が2006年につくったもの。その主要なスポークスパーソンが都市型コミューンについて語っている。1989年の“カラカッソ”は「大衆を結集したが前衛と戦略的目標はなかった」のに対して、92年のチャベスの反乱は「前衛と戦略的目標はあったが大衆は参加しなかった」と評価。その後、チャベスはこの2つを結合してボリバル革命を遂行した、と。また、「ブルジョア権力に対抗する二重権力の構築」が必要であり、「そこでコミューンは中心的な役割を果たす」としている。
・ チャベス政府の下で農相をはじめとしていくつものポストを歴任したフアン・カルロス・ロヨは、農村でのコミューンについて語っている。2001年の「土地法」に基づいたラティフンディア解体の闘いは、最後まで完結できないままチャベスの死後ある程度衰退している。農村ブルジョアジーが新たに台頭してきている。かつては石油依存で生産的ではなかった農村だが、米封鎖の下での経済危機の中で新たに登場してきた農村ブルジョアジーは生産を重視しているという。
・ ベネズエラ経済は2018~19年をボトムとして少しずつ上向いてきている。昨年後半には石油生産も上昇し始めた。 / 野党の一部が大統領リコール署名を提起して、1月下旬に署名が行われたが、必要数410万人に大きく及ばない4万2千人あまりだった。これで、政治的焦点は24年後半に行われるはずの大統領選に移った。

(チリ要点)
・ ボリッチ政府の閣僚は、大統領選でファシスト候補に勝利することに貢献した諸政党・諸組織などから選ばれているので、中道およびある程度右翼的な人物まで含まれている。 / だがそれは、ファシズムとの闘いの現在の力関係を反映したものであり、今後の運動の発展の中で解決していくしかない。共産党は、そういう認識の下で全体として承認し支えていくことを正式に決定した。その上で、新たな人民戦線を創出していこうとしている。共産党からは3人が閣僚に選ばれている。 / 2月1日に次官29人(女性19人・男性20人)が発表されたが、共産党から6人が選ばれた。
・ 憲法制定議会は、各委員会が一定の文書を作成して全体会議で決定していくという段階にきている。今のところ報じられている重要内容は2つ。上院を廃止して一院制にすることと、チリを多民族国家と規定すること。 / 共産党代表が上院について次のように述べている。「チリでは上院という機関は、遅さ、先延ばし、貴族主義、エリート主義の代名詞であり、・・・非常に重要な法案を阻止、妨害、制限している」と。 / チリには少なくとも11の先住民族がいて、アフリカ系部族とあわせて人口の13%を占めているが、これまで政府によって組織的に排除され抑圧されてきた。多民族国家と規定することは、民族抑圧解消へ向けた大きな一歩前進となる。

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(ベネズエラ)

Venezuelanalysis Feb 13th 2022 By Cira Pascual Marquina – Venezuelanalysis.com
Seducing People with the Communal Model: A Conversation with Robert Longa
(「コミューン」モデルで人々を引きつける:Robert Longaとの対話)
「アレクシス・ビベ愛国戦線(Alexis Vive Patriotic Force)」の主要なスポークスパーソンが、都市型コミューンの構築の難しさについて語る。 / 「アレクシス・ビベ愛国戦線」は2002年の反革命クーデターの時に労働者階級のバリオ「23デ・エネーロ」で生まれた。この組織は、自らをゲバラ主義でもありレーニン主義でもあると自認していて、コミューンを通じて社会主義を建設するというチャベスのプロジェクトの実行を目的としている。その目的のために2006年に「エル・パナル」コミューンを形成した。そこでは、パンや衣服などの基本的なものを生産し、それとあわせて革命的文化も生み出している。その主要なスポークスパーソンであるRobert Longaとのこのインタビューは、チャベスのコミューン・プロジェクトとこの組織の将来のビジョンを明らかにする。
【以下、注目点のみ】 「私はなによりもまずカラカッソの息子」と述べていて、1989年のカラカッソと92年のチャベスの反乱について次のように評価している。「カラカッソは、大衆を結集したが前衛と戦略的目標はなかった」のに対して、「92年のチャベスの反乱は、前衛と戦略的目標はあったが大衆は参加しなかった」と。その後、チャベスがその両者を結合してボリバル革命に。 / 「目的が社会主義である以上、物質的な刺激では十分ではなく、道徳的な刺激がなければならない」と、チェ・ゲバラが述べたことを強調。「ブルジョア権力に対抗する二重権力の構築が最重要」であり、「そこでコミューンは中心的な役割を果たす」としている。 / 「チャベスは我々に命よりも大きな遺産を残し、マドゥーロ大統領は帝国主義のブーツに踏みにじられないように、彼ができる限りのことをしている」と、マドゥーロを評価している。
【この記事の全訳が「ラテン・アメリカの革命的大衆闘争」(2022.02.14 Monday)にある。また、「同」(2022.01.19 Wednesday)には「アレクシス・ビベ愛国戦線」のメンバーとの対話記事がある。】

Venezuelanalysis Feb 5th 2022 By Cira Pascual Marquina – Venezuelanalysis.com
Land Reform in Venezuela Today: A Conversation with Juan Carlos Loyo (Part II)
(ベネズエラでのラディカルな土地改革:Juan Carlos Loyoとの対話(PartⅡ))
チャベス時代の農相がベネズエラの農村が現在直面している諸問題について語る。 / フアン・カルロス・ロヨは、2010年から2013年の農相を含めて、チャベス政府でいくつものポストを歴任した。現在ロヨは、カラカスのボリバル大学の政治経済学の研究者で教授である。このインタビューのPart I では、ベネズエラのラティフンディアの起源と、ボリバル過程の最盛期にチャベスが実施しようとしたラディカルな土地改革について議論している。PartⅡでは、今日の農村ベネズエラが直面している諸問題を語る。
【以下、要点のみ】 チャベスの死後、ラティフンディアに対する闘争の最も活発な時期は終わりを告げた。 / 帝国主義がベネズエラを包囲攻撃下に置いている。それがベネズエラに深刻な影響を及ぼしている。 / 農業政策は生産意欲と生産能力を持つすべての人を、秩序立ったやり方で、政府の農業政策に組み込まれなければならない。 / チャベスの死後、2016年までラティフンディアに対する闘いがあったが、革命への外的条件が変わっていった。2014年頃、原油価格の大幅な下落に直面。それから、政治的不安定化プロセスが進展。グアリンバスからグアイドの自称まで。そして米国の制裁が経済に破滅的な影響を与えている。 / もう一つの要因がある。マドゥーロ大統領政府が大きな政治問題に注力している間に、新しい地域指導者が現れ始めた。ほぼ自然発生的に、新しい活動家が出て来た。その活動家たちは特にチャベスの土地改革に熱心なわけでもなく、マドゥーロ政府に友好的なわけでもなかった。 / チャベスは地域ブルジョアジーの古い組織形態を封じ込めることに成功していた。チャベスの死後、地域権力の古いダイナミズムが再び登場してきた。状況が変わって、この農村ブルジョアジーは公然と政治的不安定化プロセスに参加した。彼らまた地域での権力の再確立に動きだしていた。 / これまでベネズエラのブルジョアジーは生産に全く関心がなく、石油賃貸料を獲得することが関心の中心だった。今では、この地域活動家たちは生産することが唯一の選択肢だと気が付いた。 / 過去10年の原油価格の下落とベネズエラの石油部門の危機によって、石油賃貸料は経済での中心的な役割を失ってしまった。大規模な農業生産が一層重要になった。最初の兆候は2015年頃の食料不足だった。 / 最近数年、土地をめぐる紛争が再燃。多くの紛争は暴力で解決されている。 / 農村地帯の法的機関は非常に脆弱。危機による打撃。腐敗も多い。 / 地域レベルで権力が再構成されている。生産地を所有することへのブルジョアジーの新たな関心がある。 / 最近、司法長官が新しく農村の検察事務所を創設。この新しい機関が既存の紛争を解決していくはず。 / 今、制裁によって農業資材や種子を輸入する資金が非常に限られている。その中で、どうやってより多く、より良いものを生産するかが懸案の課題。具体的な必要性として主権的生産プロセスを促進しなければならない。 / 効果的な政策によって、農民を含むすべての当事者を政府は支援しなければならない。何故なら、それが今、生死がかかった問題だから。
【この記事の全訳が「ラテン・アメリカの革命的大衆闘争」(2022.02.09 Wednesday)にある。 / PartⅠはVenezuelanalysis(Jan 28th 2022)・「ラテン・アメリカの革命的大衆闘争」(2022.02.02 Wednesday)に。】

Prensa Latina February 3, 2022 Published by: Ileana Ferrer Fonte
Venezuela’s energy sector grows despite US blockade
(ベネズエラ: 米国の封鎖にもかかわらずエネルギー部門は成長する)
タレック・エル・アイサミ経済副大統領は、木曜日(2/3)、米国による強制的な措置にもかかわらずベネズエラは現在エネルギー成長を遂げていると断言した。 / ベネズエラの石油相でもあるエル・アイサミ氏は、この産業はホワイトハウスによる封鎖で最も大きな被害を受けた分野の一つだが、労働者や企業、国家技術の活用のおかげで回復しつつあると振り返った。 / 2021年12月は日量100万バレルの石油増産を発表したが、この数字は2021年に開始した53万バレルのほぼ2倍に相当する。

Venezuelanalysis Jan 31st 2022 By Ricardo Vaz
Venezuelan Mayors, Deputies Arrested in Drug and Fuel Smuggling Crackdown
(ベネズエラ: 市長・議員らを麻薬と燃料の密輸入取り締まりで逮捕)
「鉄の拳」作戦によって6つの州で20数名の逮捕者が出たと報じられている。 / 先週は、2人の市長、2人の国民議会(AN)議員、および多数の共犯者とされる者が、注目を集めた治安維持活動で逮捕された。

Prensa Latina January 31, 2022 Published by: Ana Luisa Brown
Venezuelan Government intensifies actions against corruption
(ベネズエラ政府、汚職に対する活動を強化)
ベネズエラ政府は、ニコラス・マドゥーロ大統領による汚職や犯罪との闘いの呼びかけを受け、密輸や違法行為に対する行動を強化している。 / 治安部隊が実施した作戦の結果、この72時間で少なくとも20人の関係者が逮捕された。

Venezuelanalysis Jan 28th 2022 By Cira Pascual Marquina - Venezuelanalysis.com
Radical Land Reform in Venezuela: A Conversation with Juan Carlos Loyo (Part I)
(ベネズエラでのラディカルな土地改革:Juan Carlos Loyoとの対話(Part I))
チャベス時代の農相が、チャベス前大統領の下で実施された土地所有における革命的変革について語る。 / 2010年から2013年まで農相を務めるなど、チャベス政権で様々なポストを歴任したフアン・カルロス・ロヨは、現在カラカスにあるボリバリア大学の政治経済学教授として研究をおこなっている。ベネズエラのラティフンディアの起源と、ボリバル・プロセスの全盛期にチャベス大統領が行おうとした抜本的な農地改革について、2回にわたって語ってもらった。【最初の「ラティフンディアの起源とその歴史」から90年代末までは省略。以下、要点のみ。】
(ベネズエラの土地の分配に関する憲法の重要な条文の概要)
1999年憲法は、チャベス大統領に付き従った人民と大衆運動の多様な要求を取り入れた、非常に豊かな文書。長年にわたって醸成されてきたベネズエラ社会の再編成案が凝縮されている。 / 土地問題に関しては、中心的な問題は、ラティフンディアが国家の利益に反するとする条文に表現されている。憲法は、国家にこの種の土地保有モデルに反対することを義務づけている。
(2001年の歴史的転換点となった「土地法」にはどんなことが決められているのですか?)
ラティフンディアは国家の利益に反するため根絶されなければならないと「土地法」は定めた。 / 「土地法」では、カンペシーノの土地占拠も認めている。 / 「土地法」は、農地構造における最も弱い人々、特にカンペシーノの家族と女性を保護しようとしている。そのため、この法律では「一家の長」ではなく、家族全体あるいは集団に所有権を与えている。さらに、国がカンペシーノに農業に必要な道具や設備を提供することを義務づけている。 / 土地法はブルジョアジーの怒りを爆発させた。 / 2001年の「土地法」などの画期的な法律が2002年のクーデターの引き金となった。
(土地法の実際のインパクトはどのようなものだったか?)
土地改革の第一段階は2003年から2005年の間に実施された。その期間に、国は永年の農民の紛争、特にコヘデス州、アプレ州とジャラクイ州の紛争を解決した。 ・・・
(2005年以降はどうなったのですか?)
第2段階は、2009~10年を通じての時期を含むが、国家がラティフンディアに対する闘いで本当に積極的な役割を果たした時期だった。 ・・・ / 大規模な土地に対する「土地法」の闘いは2005年に本当に始まった。 ・・・
(2009~10の後、何が起きたのでしょうか?)
・・・ 一言で言えば、2010年からチャベスが亡くなるまでの戦略的目標は土地に介入し、国家発展のために農業を再活性化させることだった。
(2003年から2010年の間に、どのくらいの土地が回収されたのですか?)
我々は650万ヘクタールのラティフンディアの土地を回収し、国のために利用した。だから、大規模な農地改革があったと言える。ベネズエラの農地は約3000万ヘクタールなので、その数年に起きたことは小さな成果ではない。 【以下はPartⅡに】
【この記事の全訳が「ラテン・アメリカの革命的大衆闘争」(2022.02.02 Wednesday)にある。】

Venezuelanalysis Jan 27th 2022 By Andreína Chávez Alava
Venezuela: Opposition Fails to Collect Signatures for Presidential Recall Vote
(ベネズエラ野党、大統領リコール署名の必要投票数を集められず)
ベネズエラ国家選挙評議会(CNE)は、木曜日(1/27)、このプロセスのために前日に全国に設置された1200の投票所で署名した人が4万2421人にとどまったと発表した。国民投票の前進に必要な410万人の署名に大きく及ばなかった。
【Prensa Latinaの記事では、規定により「リコール国民投票の新たな要請は認められない」ことも指摘されている。これで、25年1月の任期終了に伴う大統領選(24年後半になるはず)に焦点が移った。】

Venezuelanalysis Jan 24th 2022 By Paul Dobson
Venezuelan Government, Lawmakers Renew Calls for Guaidó’s Arrest
(ベネズエラ政府、PSUV議員ら、グアイド逮捕を再度求める)
与党社会主義統一党(PSUV)の主要メンバーは、司法当局に、野党政治家フアン・グアイドを逮捕するよう再度要求した。 / 議会の反汚職委員会は、2019年1月23日に「暫定大統領」を宣言したグアイドを反逆罪と詐欺罪で告発しており、彼に対する刑事手続きには、反逆罪、資金洗浄、横領、コロンビアに拠点を置く準軍事組織との関係などの容疑がかけられている。 / これまでグアイドの関係者の多くが法的措置に直面してきたが、当局は、米国に支持された政治家自身を逮捕することは踏みとどまっている。

Venezuelanalysis Jan 20th 2022 By Andreína Chávez Alava
Venezuela: Gasoline and Crude Production on the Rise While Inflation Slows Down
(ベネズエラ: ガソリンと原油の生産量は増加しインフレは低下してきている)
PDVSAは、米国の制裁により国際市場から遮断されているため、生産量を増加させ続けることは困難である。 / 4つの主要製油所の稼働を再開し、ガソリンの生産を再開した。 / 国営石油会社PDVSAは、現在、日量約16万バレル(bpd)のガソリンを生産していると地元筋はロイターに語った。この数字は、昨年末に報告された8万2千bpdから重要なジャンプである。このまま増産が続けば、現在約11万bpdの国内需要をうまくカバーすることができるだろう。 / 一方、ディーゼルの生産量が3万8千bpdにとどまり、約10万bpdの需要を満たすには大きく不足している。ディーゼルは公共交通機関や発電、農業に欠かせないものである。 / トランプ前政権は、ベネズエラが原油をディーゼルやガソリンおよび精製に必要な希釈剤と交換するスワップ協定を取り締まった。この措置により、ベネズエラは2020年後半に燃料不足に悩まされることになった。 / ベネズエラの石油産業の再活性化にはイランの支援が不可欠であり、テヘランは精製所の改修に必要な技術者、設備、資材を送り込んでいる。これにより、より多くのガソリンとディーゼルを生産するために、より多様な原油の等級を扱うことができるようになった。 / 昨年の好調な流れを受け、タレック・エル・アイサミ石油相は2022年末までに日量200万bpdの新目標を発表した。政府が設定した従来の目標は100万bpdであり、関係者によると12月に一瞬達成したとのことである。 / しかし、米国の金融・貿易制裁により、国営企業の債務返済や国際市場へのアクセスが遮断されていることから、PDVSAが今後も原油生産を拡大できるかどうかは不透明だ。 ・・・ / インフレ率の低下は、デジタル・ボリバルと米ドルの為替レートが安定したことが大きな要因となっている。

teleSUR Published 19 January 2022
Venezuela Joins the African Petroleum Producers Organization
(ベネズエラ、「アフリカ石油生産者機構」に加盟)
ベネズエラは、アフリカ以外の国として初めて、「アフリカ石油生産者機構(APPO)」に「オブザーバー・メンバー」として加盟した。 / APPOは、アルジェリア、アンゴラ、ベナン、カメルーン、チャド、コンゴ、コンゴ民主共和国、エジプト、赤道ギニア、ガボン、リビア、ニジェール、ナイジェリア、南アフリカから構成されている。

Venezuelanalysis Jan 17th 2022 By Paul Dobson
Venezuela & Colombia Deploy Troops to Border Region amid Renewed Tensions, Reported Incursions
(ベネズエラとコロンビアが新たな緊張。国境地帯に軍部隊を配備。襲撃報告)
ベネズエラ軍は、コロンビアの非正規武装集団の侵入が民衆組織から報告されたことを受け、南部の国境アプレ州での駐留を強化した。 ・・・


(チリ)

teleSUR Published 15 February 2022
Chile's Constitutional Convention To Run First Plenary Session
(チリ: 憲法制定議会、第1回全体会議開催へ)
火曜日(2/15)、憲法制定議会は最初の全体会議を開始する。そこでは、7つのテーマ別委員会が新しい憲法に含まれるべき条文を提示し、議会メンバーが議論し投票する。

INTERNATIONALIST 360° FEBRUARY 14, 2022 Gustavo A Maranges
The Plurinational State of Chile”: The First Step in Restoring Native Peoples’ Long-Forgotten Rights.
(多民族国家としてのチリ: 先住民の長い間忘れられていた権利を回復する第1歩)
憲法制定議会・政治システム委員会は、チリを「多民族国家」と規定するためのイニシアチブを可決した。賛成19票、反対3票、棄権3票で可決された。これは、2022年後半に投票が行われるはずの新憲法に、この先進的な成果を盛り込むための第一歩となる。 / チリには少なくとも11の先住民族が住んでいる。すなわち、マプチェ、アイマラ、ラパ・ヌイ、リカンアンタイ、ケチュア、コラ、ディアギータ、チャンゴ、カワシュカル、ヤガン、セルクナム、そしてアフリカ系部族。彼らはすべて合わせると人口のほぼ13%を占め、政府によって組織的に排除され、多くの場合、弾圧されてきた。 ・・・

EL SIGLO  /01/02/2022 Por El Siglo (スペイン語)
SE ACABÓ EL MISTERIO: BORIC ENTREGÓ LA LISTA DE SUBSECRETARIOS/AS
(チリ: ボリッチが事務次官リストを発表)
女性19人・男性20人の計29人で、大統領や閣僚と並んで政府の仕事を遂行することになる。「アプルエボ・ディグニダド」以外の政党、PSとPPDの活動家に加え、6人の共産党員の起用が目立つ。

EL SIGLO  /01/02/2022 Por El Siglo (スペイン語)
LOS SEIS SUBSECRETARIOS/AS COMUNISTAS DEL PRESIDENTE BORIC
(チリ: ボリッチ大統領の6人の共産党員次官)
経済・小企業部門:Javiera Petersen、教育部門:Nicolás Cataldo Astorga、エネルギー部門:Julio Maturana Franca、軍隊部門:Galo Eildestein Silber、電気通信部門:Claudio Araya San Martín、司法部門:Haime Gajardo Falcón /  3月11日に発足するガブリエル・ボリッチ政権には、共産党員6人の次官が加わることになる。今週火曜日(2/1)、報道陣の期待に応えて、全ポートフォリオの名前が発表された。

EL SIGLO 28/01/2022 Por El Siglo (スペイン語)
CONVENCIÓN. SE AVANZÓ HACIA PARLAMENTO UNICAMERAL
(チリ: 憲法制定議会、一院制へ向けて前進)
憲法制定議会議員の仕事は、引き続き進展している。今週末には、一院制議会(上院は廃止)、チリにおける複数国家および異文化国家の宣言、大統領制の維持に言及する憲法規範が承認された。 / 共産党代表であるマルコス・バラザは、「チリでは、上院という機関は、遅さ、先延ばし、貴族主義、エリート主義の代名詞であり、修正会議としての機能は、実際、非常に重要な法案を阻止、妨害、制限している」と指摘した。 【以下略】

teleSUR Published 28 January 2022
Constitutional Convention Declares Chile a Plurinational State
(チリ: 憲法制定議会がチリを複数民族国家と宣言)

EL SIGLO 26/01/2022 Por El Siglo (スペイン語)
“ESTE NO ES UN GABINETE CONTRADICTORIO”: TEILLIER
(チリ: 「これは矛盾した内閣ではない」:TEILLIER)
【重要箇所のみ。】 共産党のGuillermo Teillier党首・下院議員は、同党の中央委員会の全体会議(先週土曜日(1/22)に開催)が、選出されたガブリエル・ボリッチ大統領と閣僚内閣を支持したことを明らかにした。 / 同議員は、ボリッチによって任命された国務長官と共産主義者の閣僚に言及し、3月から彼らは政治委員会に参加することになると強調した。 / 「今日のメインは、政府をサポートすることです。これは歴史的な事実です。独裁政権の終わりから今日まで、共産主義者が政治委員会に入ることはなく、・・・許されませんでした。労働大臣がいる、この省は注目の的になりそうだ。彼女の前には、非常に複雑で難しい課題が待ち受けています。年金改革、最低保証の国民年金、・・・最低賃金の問題、労働者の権利、40時間(労働日)プロジェクトが議題となっている、多くの問題がある。そして何より、労働者の権利の確立を進めていかなければならない省だと思います。・・・そして、科学技術もあります。・・・」 / Guillermo Teillierは、ボリッチが任命した現内閣は、「アプルーボ・ディグニダッド」政権が議会で持つであろう反対勢力にも対応しており、したがって過半数が必要で、ボリッチ内閣が目指しているのはそれであると指摘した。 / 「"熱意 "を持って前に進まなければならない。内閣に入る予定のすべての政党は、ある意味で第2ラウンドでのボリッチの勝利の立役者であり、それを考慮しなければならない。・・・第1回目の投票では国がほぼ二分されたので、正しい立場の人が勝てるようにバランスを崩す必要がありました。・・・」「なぜ、内閣を大きくしなければならなかったのか、その理由はいくつかある。主なものを1つ挙げると、国会では「I Approve Dignity」は少数派である。そして、内閣にいるすべての勢力は、まだ少数派であり、多数派を形成するためには、必ずキリスト教民主党、ヒューマニスト、エコロジストと話をしなければならず、それでも票が不足するかもしれません。・・・」

Granma 25 de enero de 2022(1月25日)Autor: Pedro Jorge Velázquez(スペイン語)
El reto de Boric 
(ボリッチの挑戦)
【注目箇所のみ】 「ボリッチは間違いなく穏健派左翼であり、国際的なレベルではUnidas Podemos(スペイン)とSyriza(ギリシャ)を最大のものとする“新左翼”に属する」と、チリ共産党メンバーのメディナ・ネイラは主張している。 / ボリッチは勝利のスピーチで、アジェンデの言葉を引用し、官邸にある彼の胸像の前で立ち止まり敬意を表した。彼の政党は、社会主義、民主主義、リバタリアン、フェミニスト社会の実現に尽力すると宣言している。だが、その実践はしばしば、アジェンデの社会主義革命よりも社会民主主義と一致することを指摘できる。 / 今日のチリではファシストが急増している。 / 彼は、キューバ、ベネズエラ、ニカラグアを「人権を侵害している国」として指摘しているが、これは米国の政治課題と一致している。 / 彼は最近、600万人の移民を論拠にベネズエラを「失敗した経験」と非難した。エクアドルのラファエル・コレア前大統領が「ベネズエラへの犯罪的封鎖を忘れたのか? ベネズエラは石油を売るのを阻まれている! チリが銅を売るのを阻まれたら、どれだけのチリ人が“ディアスポラ”になっていることか?」と批判した。 / チリ共産党は、ボリッチを次のような左翼として支持する。「ラ米が必要としている左翼、進歩的な思想に対する社会的抑圧を保護しない左翼、反植民地主義や反資本主義の闘いを孤立させたり、周辺化させたり、犯罪化したりしない左翼、紛争解決のための人民の力を十分に信じる左翼、女性、インディアン、黒人に力を与える左翼、LGBT+のコミュニティを支援する左翼、人々の資源に対する大資本の搾取のない持続可能なエコロジー秩序を信じる左翼」として。【要するに、ファシズムに打ち勝ち前進していく重要な堡塁としてボリッチ政権を支持していくということ。】

People's World January 12, 2022 BY HUGO GUZMÁN
What role for the left in Boric’s Chile? (ボリッチのチリでの左翼の役割は何?)
https://www.peoplesworld.org/article/what-role-for-the-left-in-borics-chile/
【要点・注目点のみ】 チリの大統領選挙でガブリエル・ボリッチが勝利した後、『El Siglo』のジャーナリストであるウゴ・グスマンは、新たに上院議員に当選したチリ共産党(PCCh)のダニエル・ヌニェス現議員と対談した。ヌニェスは、議会外闘争(「組織的市民権」)の重要な役割、新政府におけるPCCh(チリ共産党)の位置、社会主義への闘いを発展させるための次の党大会の重要性について論じている。 / 「変革のプロジェクトを内閣や自治体、地方議会、議会などの制度的空間への参加だけに限定することはできません。ここで理解しなければならないのは、政府を擁護し、変革を支援する市民・社会的勢力を生み出さなければならないということです。これは、ミシェル・バチェレの第二次政権に欠けていたものである(これは自己批判的な反省である)。ですから、PCCHの仕事は、何人の閣僚がいるとか、何人の議席があるとか、そういう議論よりもずっと包括的なものなのです。」 / 私たちは、90年代の初めに課され、チリで長く続いたコンセンサス政策が意味するものを、政治的選択肢から、また変革のための政府の言説から、絶対に排除しなければならない。それは権力者との協定であり、コンセルタシオンの当初のプログラムを大きく先送りするものでした。今、私たちは、そのプログラムを統合し、前進させ、実現するために、社会と市民の力を必要とする政府をここに持っています。 / その社会的・市民的な力をどのように具体化し、どのような特徴を持たせるかは、これから見えてくるものであり、創造的に発展していくものであり、運動によって変わっていくものである。・・・現在のプロジェクトでは、議会の多数派という政治的な力だけでは十分ではなく、組織化された市民権が必要です。このことは、アプルーボ(「承認」、チリ新憲法制定プロセスを承認した2020年の国民投票のこと)の勝利と、ボリッチと選挙運動の力が、政党の合計をはるかに超えた、国民の大動員によるこの第2回(大統領選挙)で証明されました。 / 私たちは、すべてを政治的な世界に限定しないように注意しなければなりません。この2年間、第2ラウンドなどで実証されたように、この社会はまだ政治を大きな不信感をもって見ており、・・・ / 国会での勢力図は、変革派と保守派の間で拮抗することになるだろう。新政権の提案を法制化するために何が必要か。まず第一に、すべての立法(実質的な改革、重大な変化、変革)が、社会運動や市民権とともに議論され、取り組まれ、生み出されるようにしなければならない。それが第一です。専門家が密室で作成した法案ではだめです。ミシェル・バチェレ政権で欠けていた、社会的な正当性を持った立法が不可欠です。もちろん、議会では、特に上院において、右翼が旗艦プロジェクトを阻止しようとする場合には、討論、議論、説明、さらには圧力を用いることが必要でしょう。 / 新憲法は、さまざまな空間と可能性を開くものです。だからこそ、ボリッチの最初の大きな試みは、チリに新憲法を持たせることだと思いますが、これは政府だけに依存するものではなく、憲法会議(2021年5月に選出された新憲法起草のための機関)がこれを進めることを決意している。 / 国会でほぼ同等の勢力を持つというシナリオは、特にアプルーボ・ディグニダッドの議員が過半数に達していない上院に関して注目される。今の上院では、好むと好まざるとにかかわらず、連立与党として一緒に行動することが必要不可欠。 / 個人的な意見ですが、他の政党をApruebo Dignidad連合に統合する必要があるのでしょうか?それは、次期大統領が最近Apruebo Dignidadの各政党に提起した議論です。各政党の議論と分析を待たなければならないので、24時間や48時間で解決することはないでしょう。そしてもちろん、世論を出す前に共産党の中で議論する必要があることです。 / 2022年4月に共産党の大会が開催されるかもしれない。・・・私たちは最近、ヌエバ・マヨリア政権(ミシェル・バチェレ率いる中道左派連合)の一員となった経験があり、私たちの分析に多くのアイデアや提案を提供してくれています。 / 現在の状況を考えると、私たちは素晴らしい状態にありますが、重要な新しい挑戦があり、党は成長し、強化されなければならない。最悪なのは、ボリッチ政権のような大規模なプロジェクトによって新たに呼び起こされる抵抗を考慮せず、現状に安住して、今はすべて順調だと考えることです。ファシズム的な右派、極右による前進は、変革に抵抗し、変化を阻止するために最も反動的な方法が使われうるという警告である。 / 私たちは困難な瞬間に備えなければならない。私たちはその場に立ち上がり、自らを強化し、自己批判を行い、21世紀の現象や経験、例えば中国が達成した世界的地位や同国で発展した国家と市場の関係などを考慮しなければならないのです。(以上)


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