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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

(ベネズエラ連帯) ベネズエラ・ラテンアメリカ短報No.68

2022-11-04 | ラテンアメリカ
ベネズエラ・ラテンアメリカ短報No.68
( 2022年11月3日)


(ブラジル要点)
・ 50.90%対49.10%でルーラの勝利。210万票強、1.8%の差。来年1月1日から新政権に。 / 米バイデンも含めて全世界がルーラの勝利を祝福し、ボルソナロは孤立。軍も動かず。しばらく無言を通したボルソナロは、11月1日に、ルーラの勝利には触れず「憲法に忠実であり続ける」と発言。事実上の敗北宣言。 / ボルソナロ支持のトラック運転手たちが幹線道路を封鎖し、極右勢力が抗議行動。最高裁が封鎖解除命令。 / ルーラは、3,000万人以上の飢餓対策を第一優先にし、人種差別、同性愛嫌悪、森林破壊と先住民コミュニティへの攻撃などを終わらせることを誓った。
・ 事前の世論調査では5%前後の差という予想だったが、実際には1.8%の僅差。貧困者の多い地域で投票妨害がかなり行われたが、それだけでは説明できない。 / 極右の台頭は世界的な現象としてある。ブラジルでは、権力を握っているので、経済悪化と人民の生活苦の中で支援金のバラまきなどによる救済策がかなり行われた。また、キリスト教福音派の掌握を通じた票の獲得。メディアをフル回転させてのフェイクニュースやルーラ攻撃など。さらに、世論調査へのボルソナロ支持者の非協力(無回答やウソの答え)。
・ ルーラ新政権は、苦しい政権運営を強いられることになる。 / 「敗北してもボルソナリズムは残る」ということが指摘されている。特に、議会でボルソナロの「自由党」が上下両院でルーラの「希望のブラジル」を上回っている。 / また、ルーラを支持した諸政党の主張も無視できない。 / 人民運動の力で前進させていくことが大きな課題となっている。
・ ルーラは、国際的にはBRICSの強化を通じて中国やロシアとの協力関係を強化する方針。その下で米帝一極支配がいっそう掘り崩されていくに違いない。 / BRICSを通じたウクライナ戦争の和平にも意欲的。 / 熱帯雨林の破壊がボルソナロ政権の下でかなり進んだが、それをストップさせることを公約のひとつにしてきた。そのことが国際的に大きな支持を獲得することにつながった重要な要因としてある。
・ 「土地なし労働者運動(MST)」は、ルーラを積極的に支持して大きな役割を果たした。草の根の活動で選挙運動に取り組み、「第1に選挙に勝ち、第2に政府を右派からの攻撃から守り、第3に政府を左に押しやること」を目標として、全国に7,000の「人民委員会」を組織していった。 / 新政府はアグリビジネスと対決して農地改革を行わねばならないとしている。 / また、極右・ネオファシストの世界的な台頭に、国際的な統一と団結を主張。特にラ米カリブの地域統合とALBA運動の強化を主張している。

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(ブラジル)

teleSUR Published 1 November 2022
Bolsonaro Will Follow “All Commandments of the Constitution”
(ボルソナロは「憲法のすべての戒律」に従うだろう)
ボルソナロは、今日(11/1)、日曜日の選挙結果について話したが、ルーラ・ダ・シルバの勝利について言及することなく、「憲法に忠実であり続ける」と断言した。 / 「共和国の大統領として、また市民として、私は憲法のすべての戒律を遵守し続ける」と、選挙後初のスピーチで断言した。 / ルーラの勝利から46時間後に公の場で演説した大統領は、結果に拒否反応を示して国内のいくつかの通りを封鎖している支持者を擁護し、抗議は「選挙プロセスの行われ方に対する憤りと不公平感の結果である」と指摘した。

teleSUR Published 1 November 2022
Bolsonaro Remains Silent as Truckers Try to Destabilize Brazil
(トラック運転手たちがブラジルを不安定にしようとし、ボルソナロは沈黙している)
極右の「道路封鎖の反乱」は「共産主義の復活を防ぐために軍隊を介入させる」ことを要請。 / 選挙結果が宣言されてから24時間以上経っても、ボルソナロ大統領は、ルーラ候補の勝利を受け入れる公的な声明を出していない。 / この3日間、ボルソナロはソーシャル・メディアのアカウントも使っておらず、完全に無言である。

junge Welt 01.11.2022 Von Volker Hermsdorf 【ドイツ語 機械翻訳】
»Bolsonarismus« bleibt Sieg Lulas in Brasilien
(「ボルソナリズム」が残る / ルーラのブラジルでの勝利)
ブラジルの大多数の国民とラ米諸国の政府は、ルーラ・ダ・シルバを国と地域の希望の光として讃えている。その期待に応え、未来の大統領は選挙当日に野心的な目標を宣言した。彼は、政府が飢餓との闘いに最優先で取り組み、住宅プログラム「My House, My Life」を再開し、貧困から家族を救うための包括的な支援を行うと発表した。また、先住民のための省を設立し、「これらのコミュニティが二度と二流市民のように無礼な扱いを受けないようにしたい」とも考えている。ルーラはまた、アマゾンの監視を再開し、すべての違法伐採を終わらせることを約束した。ルーラは、外交の重要な目標として、BRICS諸国との関係を強化したいと述べた。 / 「ボルソナリズム」と右派陣営は、進歩的なプロジェクトをうまく阻止するか、少なくとも妨害するのに十分な力を依然として持っている。議会では、ボルソナロの「自由党(PL)」を筆頭とする右派政党が、下院、上院ともにPT主導の同盟「希望のブラジル」を上回る代議員数を獲得している。また、財界寄りのジェラルド・アルクミン副大統領によって、ルーラは今後、あまり信頼できない代表を味方につけることになる。保守派の元サンパウロ知事は、在任中に労働者や労働組合員を取り締まり、2016年には左派のディルマ・ルセフ大統領の弾劾を実現させ、同国の新自由主義路線への転換と米国寄りの外交政策に道を開いていた。 / また、将来の政府は、最も重要なテレビ、ラジオ、印刷メディアが政治的に影響力のある少数のビジネス・ファミリーに所有されている右派保守的なメディアの状況に直面することになる。ブラジルの右派は、人口の30%以上を占める軍人と福音派の大部分にも依存することができる。そして、ジャイル・ボルソナロの政治的未来がどのようなものになるのか。熱帯雨林の伐採から利益を得たいと考え、その目標のために何百万人も動員する手段をまだ持っている人たちは、舞台から降りていない。

Common Dreams October 31, 2022 by The Independent JEREMY CORBYN
Lula's Victory in Brazil Proves Transformative Change Is Won When We Are United
(ブラジル: ルーラの勝利は我々が団結したときに変革は実現することを証明している)
信じられないほど感動的なスピーチで、ルーラは飢餓、人種差別、同性愛嫌悪、トランスフォビア、森林破壊を終わらせることを誓った。 / ボルソナロは4年間の任期中に、貧困化、ファシズム、エコサイドの波を巻き起こすことになる。世界最悪のパンデミック対応を主導したボルソナロは、ロックダウン、社会的距離のルール、マスクの義務化の要請を阻止し、その結果、世界で2番目に高い死者数を記録することになった。 / ボルソナロの大統領就任は、ブラジルと世界の生命を脅かすものだった。彼が大統領に就任している間に、毎年、アマゾンの森林破壊は少なくとも75%増加した。彼の任期が終わる頃には、「世界の肺」は転換期を迎え、これ以上の森林破壊は取り返しのつかない気候崩壊の引き金となる可能性が高い。ボルソナロの環境に対する攻撃は、先住民コミュニティに対する攻撃でもあり、2018年から2021年にかけて、先住民の土地への侵略の報告例が180%も増加した。 / 選挙当日は、悶々とした緊張感に包まれていた。ルーラの本拠地である北部の貧困地域では、連邦警察や連邦幹線道路警察が道路を封鎖し、不当な車両検査をおこなったという報告が何度も寄せられた。 / この演説で最も重要なのは、最後の部分である。ブラジルは、新たな冷戦や終わりのない軍拡競争に引きずり込まれることはない。ルーラが率いるブラジルは、国際平和のために、世界のすべてのパートナーと良好な関係を築くよう努力する。そう彼は述べた。

teleSUR Published 31 October 2022
The World Rejoices Over Lula Da Silva's Victory in Brazil
(ブラジル: ルーラ・ダ・シルバの勝利に世界が歓喜)
「ラテンアメリカの革命的大衆闘争」(2022.11.01 Tuesday)に全訳あり】

Plensa Latina October 30, 2022 Published by: Martin Hacthoun
Lula, Brazil’s new president 
(ルーラ、ブラジルの新大統領に)
「労働者党(PT)」のルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバが、日曜日(10/30)の決選投票で現職の「自由党」のジャイル・ボルソナロに2,125,334票勝って勝利し、来年1月から4年間、ブラジルの次期大統領となる。 / 投票数の99.97%が集計され、PT党首は再選を目指す超右派の政治家を50.9%対49.1%で破り、1.8%のリードを築いた。 / ルーラは、攻撃的な急進派野党の手に落ちた議会と闘わなければならないので、前途は容易ではないだろう。 【100%開票で50.90%対49.10%の報道あり。】

Nacla October 28, 2022 Bryan Pitts
The Most Important Election in Brazil’s History 
(ブラジルの歴史上最も重要な選挙)
【これまで十分とらえていない内容の箇所のみ】
ボルソナロは、連邦政府の資金を管理する行政権を行使して投票に影響を与えるという、ブラジルでは昔からある戦術を用いたが、その規模は前代未聞である。8月以降、ボルソナロ政権は、ルーラ政権で大人気だった「ボルサ・ファミリア」プログラムを改称した「オーキシリオ・ブラジル」プログラムで貧困家庭への現金給付を増やし、オーキシリオ・ブラジルの受給者数を300万人増加させた。ボルソナロはまた、トラック運転手やタクシー運転手への特別補助金を創設し、家庭での調理用プロパン購入を支援する支払いを増やし、さまざまな福祉支払いを第2回投票に先立って前倒しで実施した。ルーラ陣営は、親ボルソナロ派の企業が従業員に現職への投票を強要しようとしたとして、最高選挙裁判所(TSE)に提訴している。 / ボルソナロには、2020年の米国選挙を覆そうとしたドナルド・トランプに欠けていた、政治への軍事介入の長い伝統という利点がある。つい最近も2018年に、軍が最高裁に圧力をかけて、政治的な動機で汚職の冤罪で有罪判決を受けたルーラを刑務所に送り込んだ。これは、ボルソナロがトランプよりも選挙を覆すことに成功する可能性が高いことを意味するだろうか。 / 選挙を覆すための軍事クーデターの懸念は、全く根拠がないわけではないにせよ、行き過ぎたものであることは間違いない。軍の指導層には、民間の政治機構に再び露骨な介入をする気はないようだ。1964年から1985年の独裁政権末期に、大規模な抗議運動と経済崩壊の中で軍が不名誉な権力からの撤退をしたことは国民の記憶に残っており、軍が再びこのような介入を支持することを集団で決定するとは考えにくい。さらに、歴史的に軍事介入は、ほぼ常にその国の文民政治層の決定的多数派の要請によって行われてきた。

teleSUR Published 28 October 2022
Brazilian Amazon Loses More Than 9,000 KM2 So Far This Year
(ブラジルのアマゾン、今年これまでに9,000 km2以上を失う)
科学技術省に属する国立宇宙研究所(INPE)が金曜日(10/28)に発表した公式データによると、ブラジルのアマゾンでは今年これまでに9000平方キロメートル以上の原生植物が失われたという。 / 今年1月1日から10月21日(最新のデータ)の間に、人工衛星が9,277平方キロメートルの森林破壊警告を発した、と同機関は報告している。今年も残り2カ月となったが、この数字はすでに、これまでで最悪の9,178平方キロメートルの森林が失われた2019年の1年間を上回っている。

teleSUR Published 26 October 2022
Milestones in the Political Career of Lula Da Silva
(ルーラ・ダ・シルバの政治的キャリアにおけるマイルストーン)
【ルーラの略歴と大統領2期での成果とがまとめられている。】

Nacla October 25, 2022
Mobilizing People Power Beyond Elections in Brazil
(ブラジルで選挙を超えた人民の力を結集する)
MST活動家にとって、今度の決選投票でボルソナロに対してルーラが勝利することは、ブラジルとラ米の左派を再建するための決定的な闘いの一歩に過ぎない。 / 約150万人の会員を擁するラ米最大の社会運動と称されるブラジルの「土地なし労働者運動(MST)」は、長らく「労働者党(PT)」を支持しつつも批判的であった。この運動は、生産性の低い土地を占拠し、野営地を恒久的な土地改革入植地に転換するよう政府に圧力をかける直接行動戦略で知られ、30年以上にわたり、貧しい農村労働者を組織して土地利用、農地改革、社会正義を求めて闘ってきた。今年、MSTは、ルーラ・ダ・シルバ前大統領を支持するために動員されただけでなく、初めて候補者を擁立した。15人の候補者のうち、7人が当選した。 / MST全国委員会のメンバーであり、国際関係共同体のコーディネーターであるCassia Becharaは、NACLA編集者に、ルーラと選挙、そしてブラジルにおける左派動員の未来について語った。
第1ラウンドで、ルーラの当選を阻止するために、右派から多くの有用な票が集まったことがわかった。 / MSTはこれまでも選挙に参加し、候補者を支援するなどしてきた。しかし、私たちの政治的基盤からMSTの名前を使って立候補する人を推薦したのは、今回が初めて。私たちはまだ政党ではない。出馬した同志は全員PTに所属していた。 / 私たちはルーラを当選させることだけを考えているのではない。この選挙が他とは違うことを理解していた。ブラジルの最悪のプロジェクトであるボルソナリスモを打ち負かすということだ。ブラジル社会に最悪の事態をもたらしたネオ・ファシスト、超新自由主義者、人種差別主義者、女性差別主義者を打ち負かすという話だ。 / 私たちは15人の候補者を立て、7人が当選。4人が州議会で、3人が国民議会で当選した。 / MSTの草の根活動のやり方をキャンペーンに持ち込むことができた。貧民街に出向いて人々に話しかけた。近所の人たちに話を聞きに行った。農地改革、健康食品の生産、アグリビジネスの拡大といったテーマについて議論することができた。私たちのプロジェクトについて、これまでにはなかったような方法で人々と話し合うことができた。 / 今、ブラジルの最大の問題は飢餓。現在、ブラジルには飢餓に直面している人々が3,300万人いる。コミュニティや貧民街に行くと、食べるものがない、子どもに与えるものがないという状況では、他のことを議論するのはとても難しい。ストーブのガスが買えなくなった人たちもいる。ガスを買うお金がないから、また薪で料理をしている人がたくさんいる。 / 新たなルーラ政権は妥協の産物であることも分かっている。ルーラは、ボルソナロを倒すために、非常に幅広い同盟関係を築いた。実際、これらの同盟者たちは、支援の対価を要求してくるだろう。 / 選挙期間中にMSTとして優先されたのは、「人民委員会」の組織化だった。第一の目標は、選挙に勝つこと。第二に、右派からの攻撃から政府を守ること。そして第三に、最も重要なことは、この政府を左派に押しやること。それが新政権に対する我々の任務となる。国民を動員し、組織化し、将来のルーラ政権に圧力をかけることは、私たちがルーラに反対することを意味するのではない。ルーラがあるべき場所に行けるよう手助けをしている。 / 私たちにはブラジルの他の多くの運動とともに構築したプラットフォームがあり、それはルーラ政権が最初の100日間で(真剣に)取り組むべきと考える緊急措置である。最初の仕事は、飢餓に取り組むこと。それは、政府が農業を促進する必要が出てくることを意味する。政府は、ボルソナロが完全に解体した食糧供給に対する国家支援システムを再編成しなければならない。政府は食料を補助する政策を取らなければならない。その後、構造改革を進めるために動員をかけ、圧力をかけなければならない。農地改革については、政府はアグリビジネスとの対決に取り組まなければならない。もし私たちがアグリビジネスや輸出に依存し続ければ、ブラジルの失業は決して解決しないだろう。再工業化する必要がある。これらは構造的な問題で、社会から多くの動員や圧力がなければ達成できないことは分かっている。 / 選挙に向けて組織された「人民委員会(comitês populares da luta)」について。今日、私たちは全国で7,000の「人民委員会」を動員している。私たちはこれらの委員会を強化する必要がある。委員会は単なる選挙ツールではなく、参加型ツールである必要がある。かつてのPTは、貧しい人々や最貧困層のために多くの良い政策をとったが、人々の参加を促進することはなかった。チャベス大統領が「コムーナ」を通じておこなったこととは全く異なるものだった。私たちが望むのは、「人民委員会」が、政治プロセスへの人民の参加のためのさまざまな方法を構築するのを助けること。 / ボルソナロやトランプはローカルな現象ではない。世界中で力をつけている。そして、この極右、ネオ・ファシスト右翼に立ち向かう唯一の方法は、国際的に手を結ぶこと。私たちがローカル・レベルで闘っていることが、実は国際レベルでつながっていることを理解する必要がある。 / ラ米は、地域統合を構築してこそ国民主権のプロジェクトを構築することができる。孤立していては、米帝国主義に立ち向かうことも、自国が抱えるあらゆる経済問題に直面することも不可能だ。 / ALBA運動で議論してきたが、進歩的な政府を持つ国の人民運動としての我々の仕事のひとつは、ラ米の地域統合を再び優先させるよう政府に圧力をかけること。経済的、文化的なレベルだけでなく、社会的なレベルでも。 / ベネズエラとキューバが経済封鎖を受けることなく、再び強くなることは、この地域統合の構築に大いに役立つ。 

teleSUR Published 25 October 2022
Lula Has 53% Of Valid Votes - Ipespe Poll
(ルーラが有効投票数の53%を獲得 - Ipespe世論調査)
Ipespeの新しい世論調査では、有効票(空白、無効、未定を除く)の53%が労働者党(PT)の党首ルーラに、47%が自由党(PL)の現職ジャイール・ボルソナロに投票した。 / 総得票数では、ルーラ50%、ボルソナロ44%で、前回の世論調査から両者とも1ポイント多く登録している。空白票と無効票が4%を占め、未定が2%と続く。Ipespeは、10月22~24日に1,100人を対象に本調査を実施した。 / 主要な世論調査では、すべてルーラがリードしており、勝利する可能性が高いとされている。

Plensa Latina October 21, 2022 Published by: Alina Ramos Martin
Fake content about Lula suspended in Brazil
(ブラジル: ルーラに関するフェイク・コンテンツが停止)
ブラジルの選挙司法は、デジタル・プラットフォームの「Twitter」、「Instagram」、「TikTok」、「Facebook」は、大統領候補ルーラ・ダ・シルバを麻薬や殺人などと関連付けるメッセージは削除しなければならないと判断した。

Peoples Dispatch October 20, 2022 by Brasil de Fato
Map shows the alliance between Bolsonaro and environmental crime in the Amazon
(地図が示す、ボルソナロとアマゾンの環境犯罪との同盟関係)
環境破壊への支持は、「自由党(PL)」のチケットで再選を目指すジャイル・ボルソナロ大統領への票をもたらしている。これらの票は、AcrからMaranhãoまで続くいわゆる森林破壊の弧を含む、アマゾンの森林を最も多く伐採した地域でとりわけ多く見られる。このことは、「Brasil de Fato」が作成した2022年の第一回投票の選挙地図と、最も環境的圧力の高い地点との比較で証明されている。

Plensa Latina October 20, 2022 Published by: Ileana Ferrer Fonte
Lula with reply option to Bolsonaro’s misinformation in Brazil
(ブラジル: ルーラ、ボルソナロの誤報に返信オプション)
ブラジル「上級選挙裁判所(TSE)」は、ジャイル・ボルソナロ大統領のキャンペーンに対し、226のラジオ・テレビ番組で回答する権利をルーラ・ダ・シルバ前大統領に認めた。 / ルーラは164のテレビ番組で異議を申し立てる権利を持ち、前述の偽情報を打ち消すことができる。また、ルーラ陣営に合計21分間、42のラジオ放送で異議を唱える権利を認めた。

INTERNATIONALIST 360° on OCTOBER 18, 2022 Marco Teruggi
Rio de Janeiro: City of Militias, Gospel and Electoral Disputes
(リオデジャネイロ: 民兵の街、ゴスペルの街、選挙争いの街)
リオ州の選挙結果は、ルーラ・ダ・シルバの40.68%に対し、ジャイル・ボルソナロの51.09%の勝利だった。知事候補のクラウディオ・カストロは58.67%に達した。人口1,600万人以上の同州での投票は、ブラジル南東部の地図に現大統領に有利な印をつけたもののひとつである。同市では、民兵が支配する10地区のうち9地区でボルソナロが勝利した。 / 「民兵はもともと、組織的な警察や消防士が仕事の後に組織した駆除グループから生まれたもので、多くは収入を補うという観点から、組織的な警察のカバーがない地域に安全という誤った考えをもたらした」と、デ・パウラ氏は説明する。民兵は、1970年代から今日に至るまで、武装警備に重点を置くことから、サービスを管理し、活動費を徴収するまでに成長し、「領土全体を占拠し、ほとんど国家のあるべき姿の代用品となった」と説明する。 / 「最近になって民兵と麻薬取引の関係が密接になり、民兵は一緒になって、麻薬の流通、密売人の保護、地域支配が密約された、いわゆるナルコ・ミリシアと呼ばれるものを作りはじめた。 / ボルソナロのキャンペーンを行う政治家は、民兵と連携している。 / 「ルーラに投票することは罪ではない」という言葉がComplexo do Alemãoのステージから聞こえてきた。ルーラには、彼を支持する福音主義セクターのリーダーであるウェスリー・テイシェイラも同行していた。 / 「それは信仰の主観から始まるので、好転させるのは非常に困難な投票である。しかし、政治に幻滅している人たちに焦点を当てなければならない。彼らは棄権した。すべての都市で棄権が非常に多く、調査によると、ここでは20%に達することがある。我々はこれらの人々に焦点を当てなければならない。」

teleSUR Published 18 October 2022
Brazilian Students Strike Against Bolsonaro's Budget Cuts
(ブラジルの学生がボルソナロの予算削減に反対してストライキを実施)
火曜日(10/18)、ブラジルの若者たちは、極右のジャイル・ボルソナロ大統領を拒否し、「教育、交通、民主主義」を要求し、労働者党の大統領候補ルーラ・ダ・シルバへの支持を示すため、ブラジルの数十の都市でデモ行進を呼びかけた。 / 「ブラジル大学生連合(UBES)」、「全国学生連合(UNE)」、「全国ポストグラデュエート協会(ANPG)」は、21州と連邦管区で抗議デモを実施している。
【「ラテンアメリカの革命的大衆闘争」(2022.10.19 Wednesday)に全訳あり】

Workers World posted on October 15, 2022 By Sergio Ortiz
Bolsonaro in Brazil: a tough fascist nut to crack
(ブラジルのボルソナロ:手強い厄介なファシスト)
アルゼンチンのマルクス・レーニン主義者で、「解放の党(PL)」の主要メンバーであるオルティスは、2022年10月2日のブラジル国政選挙について、自身のウェブサイトで次のような分析を発表している。(翻訳:ジョン・カタリノット)
世論調査された人々は誰に投票するかを言うのを恥ずかしがるということ。また、直前になって投票先を変える。有権者に比例しない社会階層を対象にした調査であること。これらの企業は自分たちの仕事にお金を払ってくれる人たちの承認を求めていること、などなど。 / とにかく、ブラジルの世論調査は、まったくの大失敗であった。従属資本主義のブルジョア民主主義の危機もまた、この不安定な世論調査という繰り返される特徴を持っている。 / ボルソナロの票が伸びた。数字上では2018年に大統領に当選したときよりも100万票多く獲得していた。 / ボルソナロは、ルーラを前科者、堕落者、共産主義者と呼び、教会を閉鎖し家族を攻撃したがっていると虚偽の告発をした。これらの嘘はすべて、ボルソナロのモットーである「神、祖国、家族、財産」に沿ったものであった。 / 言葉だけでなく、ソーシャルネットワークやメディアを使った暴力的な行為もあった。ボルソナリスタは選挙前の数週間、PTのシンパ3人を殺害した。 / PTは687,000人を死亡させたコロナウイルスとブラジルが経験した健康の大惨事を激しくは攻撃しなかった。PTの選挙司令部とその同盟者も、ボルソナロのファシズムの体現と政治的軍事的中核(軍に依存するほか政府機能に6千人以上の軍人を組み込んだ)に対する政治的糾弾の深化を避けた。【アルゼンチンのML主義者の目にはPTのボルソナロ批判は弱かったということか。】 / 現大統領は、3人の息子(うち2人は議員)とともに1989年から2022年までの9つの右派政党を渡り歩き、2019年から今日まで大統領として、多くの汚職を告発されている。それなのに、多くの有権者はいまだにルーラこそが不誠実な人間だと信じている。【アルゼンチンのML主義者の考察ではそういうことなのか。】 / それは、ソーシャルネットワークだけでは説明できない。基本的なことは、「政治的な礼儀正しさ」(“political correctness”)から、敵を攻撃することを避けている進歩的・改革的な運動の受動性である。一方、右翼は攻勢に転じ、だからこそ、ここ数カ月でボルソナロがそうであったように、地歩を固めた。 / ネオナチにとっての数少ない希望は、ボルソナロの選挙戦力の一部である福音主義教会と、2000万世帯の非常に貧しい人々に1億2000万ドルの社会援助を提供する「Auxilio Brasil計画」である。この国家ボーナスが第1ラウンドでの得票を伸ばし、決選投票でも得票を伸ばす可能性があるのは明らかだが、第1ラウンドの600万票とテベトとゴメスがルーラにもたらす7%の差を割り引くほどではない。 / ボルソナロが敗北した場合、我々は何でも予想することができる。彼の政治的中心がドナルド・トランプである以上、ジョー・バイデンの勝利を詐欺と糾弾した米国のネオナチのように、議事堂を占拠しようとする試みも何でもありだ。そのようなことを排除することはできない。 / ボルソナロは、国の知事の半分以上、彼自身の党と同盟諸党で議員の過半数273(PTとその同盟諸党の128に対して)、上院で彼自身の党と同盟諸党で過半数、などを持つことになるだろう。 / ルーラは右派の政治家ジェラルド・アルクミンを副大統領候補に選んだことで、自分自身と(アルゼンチンの)クリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネルを模倣した。彼自身は、以前、ホセ・アレンカール(自由党)を副大統領に据え、ディルマにも同じことをするように勧めた(MDBのミシェル・テメルを副大統領候補に)。それは結局、2016年に議会クーデターを起こし、2年後にボルソナリズムへの道を開いた。 / ルーラの開発主義は、3000万から4000万人を貧困から救い出した社会政策と、サンパウロの独占的な実業家(FIESP)や民間銀行のオーナーでルーラ政権のほとんどの期間に中央銀行のトップだったエンリケ・メイレレス(後にクーデター派のテメルの財務相)のような銀行家に有利な経済政策とを、組み合わせたものである。 / かつての政治的に非常に限定された進歩的な政府から、今日のルーラは、より中道右派的な提案をしている。例えば、富裕層や銀行家への課税を強化するなど、貧困と闘うための重要なプログラムの提案はしていない。 / それどころか、ブラジルの経済界のリーダーたちと会談し、新政府なら何も恐れることはない、と安心させようとした。一方、バイデン政権の特使とも会っている。9月21日には、在ブラジル米国大使館のダグラス・コネフ臨時代理大使と会談している。
【反ファシズム統一戦線を構築する上でルーラがさまざまに譲歩した内容が指摘されている。 / まずはボルソナロに勝利した上で、闘いの中でどこまで前進できるか、あるいは後退を余儀なくされるか、選挙後が大問題であることがよくわかる。】

INTERNATIONALIST 360°on OCTOBER 15, 2022 Brasilwire
Brazil: Electoral Fraud Casts a Shadow Over the October 30th Presidential Runoff
(ブラジル: 不正が10月30日の大統領選決選投票に影を落とす)
ValorDataの調査により、年金の受給を極右大統領への投票証明と関連付けるボルソナロ陣営の誤報が、2022年の第1回投票で、4年前の投票よりも約100万人多い高齢者を投票に行かせたことが実証された。 / 年金を失うという脅威が、義務のない70代以上の人々を投票に動員したのだ。 / このほかにも、通常の合法的な政治運動を超える複数の要因がある。例えば、棄権が偏っていたことがルーラにダメージを与えた。ボルソナロ支持のボランティア集団が組織的に投票所の遅延を引き起こしたことが原因とされる。GoogleのYouTubeプラットフォームも、選挙期間中にブラジルの有権者にボルソナロ支持のコンテンツを押し付けていたことが、リオ連邦大学の研究で判明している。 / 70~74歳では棄権率が5.8ポイント低下しており、ブラジル憲法で若年層に義務付けられている投票が義務付けられていない年齢層であることから、その意義は大きい。 / ボルソナロ陣営が10月30日の決選投票を前にさまざまな手段で結果を操作しようとしていることに、選挙オブザーバーは注意する必要がある。

Peoples Dispatch October 14, 2022 by Zoe Alexandra
Brazil prepares for a fierce second round presidential election
(ブラジル、大統領選第2ラウンドの激戦に備える)
大統領選の第1ラウンドに続き、特に右派のジャイル・ボルソナロ候補のキャンペーンは、個人攻撃や疑惑に焦点を当てたものであった。 / 国中で緊張が高まっている。選挙運動が過熱し、すでに存在している社会の二極化がさらに深まっている。 / 2018年のブラジル選挙は、ボルソナロ陣営に関連するグループによって、意図的に作られたセンセーショナルで偽りの事実、別名「フェイクニュース」がどれだけ拡散されたかで歴史に名を刻んだ。 / 2018年の選挙で流された嘘はその後論破され、この作戦に使われた仕組みは、デジタル時代の民主主義に対する世界的な永遠の脅威として研究されている。 / 今回の選挙では、有権者に、特に第1回投票で棄権した21%の有権者に影響を与えようと、特に第1回投票後にフェイクニュースの乱発が復活している。ルーラのいわゆる教会閉鎖計画、中絶推進、若者の麻薬消費促進、「ブラジル人家族」攻撃、悪魔崇拝者などの記事や動画が出回っている。ソーシャルメディア・プラットフォームは、こうしたメッセージを押し付けるキャンペーンとそれを否定するキャンペーンとの間で、常に綱引きの戦場と化している。 / ルーラに対する最も一般的な攻撃の一つは、彼が有罪判決を受けた犯罪者であり、泥棒であり、汚職を行ったという主張である。 / ブラジルの壊滅的な経済危機は無視できない。ルーラ支持のキャンペーンでは、ディルマ弾劾後の時期に、ミシェル・テメルと現大統領で候補者のジャイル・ボルソナロが採用した新自由主義的経済政策により、ブラジル経済がいかに崩壊したかに一貫して焦点が当てられている。 / 経済の悪化が手に取るようにわかるため、ボルソナロも反撃に出ざるを得なくなった。この対応の多くは、ルーラとPTは泥棒で腐敗した犯罪者であり、今日の経済危機は彼らのせいであるという同じ偽情報を広めることに重点を置いたものである。 / ブラジルの世論調査は、第1回投票の結果が多くの予測とは大きく異なったため、厳しい批判を浴びた。とはいえ、選挙戦略や主要ターゲットにおいて重要な役割を果たし続けている。10月13日に発表された「Atlas Intel」の世論調査では、有効投票のうちルーラが52.4%、ボルソナロが47.6%と予測され、総得票数ではルーラが51.1%、ボルソナロが46.5%とされている。

teleSUR Published 14 October 2022
Lula Maintains Five-point Lead Over Bolsonaro in Brazil, Poll
(ブラジル、世論調査でルーラがボルソナロに対して5ポイントのリードを維持)
「Datafolha研究所」が金曜日(10/14)に発表した世論調査によると、ルーラ・ダ・シルバ前大統領(2003-2011)は、現職のジャイル・ボルソナロに対して5ポイントのリードを維持している。 / ルーラは49%、ボルソナロは44%で、このコンサルティング会社が先週発表した調査で登録された差を維持したままである。 / 有効票のみを考慮すると(白紙・無効票を差し引くと)、ルーラは53%、ボルソナロは47%となり、10月7日に発表された世論調査と同じになる。


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