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6月7日第3回熟議「学校選択制」--「校区を残す」で意見が一致

2012-06-13 | 学校選択制

  6月7日、学校選択制についての第3回熟議が行われました。

※第3回 熟議『学校選択制』を開催します(大阪市)
http://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/page/0000170798.html

[動画]
20120607 第3回熟議 学校選択制
http://www.ustream.tv/recorded/23138502

 これに関して、朝日新聞が小さな記事(6月8日)ですが重要な事実を報じています。

※「校区撤廃」に異論相次ぐ 大阪市「学校選択制」熟議(朝日新聞)
http://www.asahi.com/news/intro/OSK201206070170.html

---引用---

 大阪市が導入を検討している「学校選択制」に関する第3回の熟議が7日、市役所であった。委員らは「通学区域を残す」ことを前提に、選択制を考えることでほぼ意見が一致した。
 熟議では、「校区撤廃で家庭訪問などに大きな混乱が生じる」「地域を担う子を育てたいという意見を踏まえる」「安心安全、きょうだいが一緒など、子どもにとって最善の利益を考えれば、校区は残すべきだ」と言った意見が出された。
 一方、橋下徹市長が「校区撤廃もあり得る」としていることには、「我々が議論したことを市長がひっくり返すのでは意味がない」」「各区のフォーラムでも市教委は校区を残す前提で話をしているのに、市長が撤廃をいうのは理解できない」などと異論が相次いだ。

---引用終わり---

 大阪市の「学校選択制」熟議は、学校選択制導入の是非を問題にするのではなく、「導入するにはどういう制度がいいか」という議論をするよう制約を受けているので、参加する委員はその枠内で、どう歯止めをかけていくのかを考えて、「通学区域を残す」という点だけは譲れないと意見一致したようです。

 選択制の先行地域では、隣接制にしてもブロック制にしても、多くの児童・生徒がもともと通うべき学校(校区の学校)に通い、それ以外の学校を選択するのは1割程度です。それでも様々な問題が出ています。

 ところが橋下氏の言うように、校区を撤廃してどの学校を選んでもいいということになると大混乱に陥るのは間違いありません。すべてを保護者と子どもの自己責任にするとはとんでもないことです。何よりも、どれだけの入学者があるか分からないので、教育委員会、学校と校長、教員が次の年度に向けた準備が出来なくなります。

 熟議の中では、“小学校、中学校を単なる教育施設ととらえるのではなく、地域の中核的な公的施設としてとらえ、地域で学校と子どもたちを育んでいくという取り組みをやってきている”“市長は保護者は全廃を望んでいると言うかも知れないが、学校を支えてきた地域の人たちが反対するのであれば、そういう地域の人たちの意見は大事にするべきだ”といった意見が続出しています。

 大阪市内では、地域によって学校の特色も違い、家庭環境や通ってくる児童や生徒も違うことから、それぞれの学校・地域で伝統的な取り組みや行事などが行われてきました。また小学校で地域の祭りが行われるのも一般的です。それは一朝一夕に出来たものではなく、学校、保護者、子どもたち、そして地域住民やが長い間かけて築いてきたものです。
 校区撤廃はこのような伝統を破壊することにつながってしまいます。

(ハンマー)


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