5月19日大阪市住之江区学校教育フォーラムに参加した。
時間は午後2時~4時15分。会場は住之江区民ホール、参加者は200人。会場の席がほぼ埋まった。
(主催と説明) 北岡均住之江区長、小川芳和大阪市教育委員会事務局学校配置計画担当部長、深見大阪市教育委員会事務局学校保健担当課長、平尾大阪市教育委員会事務局総括担当主事。
小川部長は、3月31日港区学校教育フォーラムにも説明に来ていたが、今回も言っていることが同じで、大阪各区を巡回して、何も学んでいない感じがして、嫌な感じをうけた。
スクリーンを使って、北岡区長が学校選択制と中学校給食を説明。
北岡区長は、「今日やったからといって決めるのではない。どういう制度か説明する。アンケートを採ったり、区政会議を持ったりして、今年秋に結論を市教委に上げていく」、「自由選択制、ブロック選択制、隣接区域選択制、特認校制、特定地域選択制がある。再来年度から実施予定」、「淀川区長、私が『熟議』に入って、来年4月には保護者に通知する」と説明した。
北岡区長は、最初は「決めるのではない」と言いながら、学校選択制導入のスケジュールを展開し、自ら参加する『熟議』で決定すると締めくくった。最初から結論ありきで、このフォーラムは、話を聴いただけ、市教委との『熟議』で決めますよということを公表した場であると感じた。
意見交換では、学校選択制に反対する意見がほとんどだった。
(年配男性)・老人クラブは100人出て、子ども、児童の安全確保の活動をしている。学校選択制を導入したら安全確保の活動がやりづらくなる。
・特色ある学校とはどういうことなのか。何かピンと来ない。
・学校選択制は東京ではすでに古い制度になっているのになぜ今導入するのか。
(中年男性)・特色ある学校がわからない。校庭に芝生があるとか、エリート教育するとかか。
(年配女性)・なぜ学校選択制なのか、わからない。橋下市長は、学力テストを公表して学校を選択させると市長選で言っていた。市長は落第制まで言っている。子ども達は地域で育てるものだ。
自由選択制はつらいものだ。教育条例は大変怖いもので反対。(大きな拍手が沸く)
(中年男性)学校選択制は、学校の統廃合の目的があり、廃校の土地を売り払おうとしている。
(年配女性)以前大阪市では越境入学問題があって、市教委は禁止したのに、なぜもう一度やるのか。学校選択制はサッチャーの教育改革ですでに破綻している。イギリスの友人が、なぜ日本でするのかと
理解できないと言っている。
これらの意見に対して、小川部長は、「学校選択制をどうするか決まっていない。情報収集している段階。学校選択制を導入している所で、特色ある学校づくりをしている所はない。学力テストは公表するつもりはない。
橋下市長は昨年12月末に学校選択制と統廃合を関連づけると公言したが、市教委は統廃合は別の方針があり、公表している」などと回答した。
学校選択制に賛成の意見は2人で、「地域コミュニティーと子どもをつなげないでほしい。子どもの教育は親の責任。学力テストを公表して、それを基準にして選択したい」などと学力向上を重視していた。
北岡区長は、熟議で決定することを強調して、学校教育フォーラムを締めくくった。区長は大多数の反対意見を受け止めたのだろうかと疑問に思えた。
(ル―ラー)