カエサルの世界

今年(2019年)1月中旬から「休載中」ということになっているのだけど、まあ、ときどき更新しています。

Bohemian Rhapsody

2012年02月12日 | ☆カエサル合唱団 

 カエサル合唱団の第2弾、「Bohemian Rhapsody」が完成・・・と言っていいのかな。とりあえず、フルバージョンを歌いきりました。
 6分近い大曲ですけど、勇気のある人は聴いてやってください。


 多重録音で合唱をやってみようと思い立って、とりあえず「Angels We Have Heard on High」ができて、2曲目は何をやろうかな、などと考えていたときに、やりたいな、と思ったのがこの曲なんですよ。
 2曲目としてやりたいということではなくて、いつかはこんな曲に挑戦してみたい、くらいのつもりだったのだけど、楽譜が手に入ってしまいました。
 それから、まあ、幾山河越えさり行かば寂しさの終てなむ国ぞ今日も旅ゆくみたいな感じ・・・って、どんな感じなんだかわかりませんけど、よくぞここまで来たもんだと思っています。

 今回の記事では、その制作過程というか、カエサル合唱団がつかっているソフトウェアとかの紹介をしてみたいと思います。


 まずは、MIDIシークエンサですね。カエサルは楽譜が読めないので、これにデータを打ち込み、それを再生させながら一緒に歌うというのが基本的なやり方です。
 カエサルは、30年くらい前に、MIDIの打ち込みとかをしたことはあるのですよ。あれやこれやで何十万円もの投資をしたことになるのだけど、今回は、全部フリーソフトです。ただです。すごい時代になりましたね。この「ミノ式MIDIシークエンサ」というのも、かなり使いやすいです。

 Bohemian Rhapsody の入力はたいへんでした。1番・2番みたいな繰り返しがほとんどなくて、140小節以上ありますからね。3週間くらい前の金曜の夜から始めて、日曜の午後までかかりました。その過程で、この曲を歌えるんだろうか・・・という疑問にさいなまれたし、その疑問が確信に変わったりもしました。こんな曲、歌えるはずがない!! なんて思ったりしたわけです。
 でも、作業は作業ですからね。続けることはできます。しかも、ただの楽譜(カエサルにはオタマジャクシにしか見えません)が音になる、その音が重なって音楽になっていくという過程は感激的でした。今回の一連の作業を通して、「音楽ってすこいな」と思ったのは、この過程ですね。

 入力が終わった後、パートごとに、ファイルに出力します。あるパートの音量は100のままにして、その他のパートの音量を10くらいにして、MIDIファイルをつくるんですね。
 この曲は8パートあるんで、同じような作業を8回繰り返すことになるんだけど、たいした手間ではありません。失敗さえしなければ、ほんの数分で終わります。まあ、失敗はしますけどね(笑)


 各パートのMIDIファイルが完成すると、それをWAVEファイルに変換します。これは、「ミノ式」で直接できるはずなんだけど、なぜかうまくいかないので、「Timidi95」という別のソフトを使っています。
 同じ作業を8回繰り返すことになるのだけど、失敗さえしなければ、たいした手間ではありません。秒殺です。失敗したことに気がつくのは、この後の過程ですからね。


 マルチトラックレコーダーを使って、歌って、録音します。「RadioLine Free」というのを使っています。
 カエサルは、30年くらい前、カセットテープの4トラックレコーダーを使って、多重録音でバンド演奏みたいなことをしたことがあります。カセット式のMTRとデジタルのMTRを比べることはできないし、他のソフトを使ったこともないのだけど、この「RadioLine Free」は、かなり使いやすいです。まだまだ使い方を覚えているところですけどね。

 まず、4トラックのうちの1つに、あるパートのWAVEファイルをコピーします。これを再生させながら、歌って、他のトラックに録音することになります。
 歌い始める前に、何度も聴くことになります。最初は、他のこと(たとえばブログづくり)をしながら、BGMみたいにして聴きます。その後、楽譜を見ながら聴きます。ちょっとずつ、声を出したりしながら聴いたりもします。そんなこんなを繰り返しながら、歌を覚えていくわけです。そろそろ行けるんじゃないかな、なんて勘違いをしたときに歌い始めます。勘違いをしなければ、歌い始められません。
 この曲の場合は、そういう勘違いができませんでした。基本的に「ボクには歌えない」なんて思ってましたからね。でも、苦労してMIDIデータの入力をしているわけで、とりあえず、最初の16小節ぶんだけやってみたのが「ぼへ」、前半の56小節分をやってみたのが「ぼへみ」ということになります。いずれもユーチューブにUPしちゃったので、暇な人は聴いてみてください。

 「ぼへ」でも「ぼへみ」でも同じなのだけど、今回の「Bohemian Rhapsody」では、同じパートを10回ずつ歌うということにしました。10回くらい重ねると、裏声での、ささやきみたいな小さな音なんかかもそれなりの音量にすることができるし、ちょっとやそっとのミスは誤魔化すことができます。
 でも、8パートありますからね。各パートを10回ずつ歌うと、80回歌うことになります。失敗したらやり直すことになるんだけど、140小節、6分近い大曲をノーミスで歌いきることなんてほとんどできません。
 最初のうちは、本当に練習のつもりなんですよ。大失敗したときには録音し直しますけど、ちょっとやそっとの失敗の場合は、後で消そうと思いながら、とりあえず残しておいたりするわけです。5~6回くらい歌うと、だんだん歌えるようになってきます。
 その時点で、それまでの5~6回分を消して、そこから10回歌えばいいんだけど、なかなかそういうことはできません。そのまま、あと4~5回だけ歌うということになってしまいます。
 なにしろ、8パートあります。最初のパート(今回はB→T→A→Sの順で録音しました)では、まだ何パートもやらねばならないわけだし、こんなところで何回もやり直ししていてはいつまで経っても終わらないということになります。何パートかを録音した後では、すでに録音してしまったパートのレベル(いいかげんさ)というものがありますからね。今さら、このパートだけやり直してみても・・・なんてことになります。
 まあ、ゴマカシ、ゴマカシですね。歌い終わって、失敗しちゃった、もう1回録音し直そうかな・・・というときには、「まあ、いいや」ということになってしまいます。「だって、カエサル合唱団だもん」というのが口癖になってしまいました。

 ちょっとやそっとのミスはいいのですよ。次にちゃんと歌えばいいのです。でも、その「次」では、他のところでミスしたりするんですけどね。
 だから、今回の「Bohemian Rhapsody」では、10人中8人がちゃんと歌っているところとか、10人中2人しか歌えていないところとか、いろんなレベル(いいかげんさ)の部分が混ざり合っています。でも、いいのです。だって、カエサル合唱団だもん。


 「SoundEngine Free」というソフトです。WAVEファイルの音量や音程を変更することのできるソフトですね。
 MIDIでつくったWAVEファイルの音程を下げておいて、それに合わせて「RadioLine Free」で歌って、録音した音声WAVEファイルの音程を上げる・・・などという芸当ができます。テープを早回ししたような声になりますけど、裏声でも出ない高域を録音することができます。
 今回の「Bohemian Rhapsody」では、最後の最後にこの技を使いました。
 この曲、Bass、Tennor、Alto、Soplanoが2パートずつ、計8パートという構成になっています。先週の土曜日にBass2パートを録音して、日曜日にTennor2パート、Alto2パート、Soplano1パートを録音しました。月曜日に最後の1パートを録音しようと思ったのだけど、声がかれていて、ふつうの声も出ないという状況だったのです。
 日曜に5パート分を録音したわけですけど、その分だけで50回は歌っているわけです。録音しなかった分を含めると、その倍近くを歌っていると思います。1回が6分近くある大曲だし、どのパートにも間奏のようなものはほとんどありませんからね。まあ、10時間近くは声を出し続けたということになるでしょうか。けっして大声を出したというわけではないのだけど、声だってかれてしまいますよね。
 そんなこんなで、月曜は歌うのはあきらめて、いろんなソフトの使い方なんかを試したりしていたわけです。そのうちに、最後の1パートができちゃったという感じです。


 できちゃったからには、UPしないわけにはいきません。もっと完成度を上げてから・・・などという気持ちがないわけではないのだけど、なにしろ、カエサル合唱団ですからね。
 音声ファイルだけをUPできるようなところもあるのだろうけど、そういうところを知らないし、そういうところはきちんと音楽をやっている人たちがUPしているんだろうから・・・などということで、ユーチューブにUPしています。そのためには、WAVEファイルをWMVファイルに変換する必要があるのだけど、「ムービーメーカー」を使っています。
 このソフト、パソコンに最初から入っているやつで、動画をつくるためのソフトなんだけど、使い方がよくわかりません。いずれは、いろんな画像を使って、なんて考えてはいるんですけどね。今のところ、タイトルをつけるだけで精一杯です。


 WAVEファイルをMP3ファイルに変換するコンバータです。「FoxTab Music Converter」というのを使っています。
 MP3にして、何に使うのかと言うと、ボイスレコーダーに入れています。せっかくの作品ですからね。常に持ち歩いていたいわけです。機会を狙って、職場の同僚に聴いてもらったりします。
 職場でのカエサル合唱団に対する評価ですが、まあ、唖然とされますね。ただのカラオケ好きのおじさんが、突然、こんなのをつくっちゃうわけですからね。自分で言うのもなんだけど、やっぱり、凄いことだと思いますよ。
 でも、音楽的な評価はされたことがありません。まあ、みなさん、礼儀をわきまえているというところでしょうか(笑)


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2 コメント

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スゴイです! (あこうど)
2016-06-13 00:32:00
またもや昔の記事に失礼します。
聞きましたー。想像してたよりも重厚です!
すっばらしい~!!1人でも重ねるとここまで綺麗になるんですね。
しかも2作目でこんな難しくて長い曲に挑まれるなんて感嘆しました。ひやぁ。
カエサルさん、やはり楽しいお人です!
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あこうどさん、ありがとうございます。 (カエサル)
2016-06-13 01:20:27
 とりあえず「多重録音による一人で合唱」ということに成功したとは言うものの、2曲目でこの難曲に挑戦してしまいました。無謀だったと思いますけど、無謀だったからにこそ挑戦できたのかなとも思います。
 カエサル自身、久々に聴いてみたわけですけど、全体的な出来としてはサイテーと言ってもいいと思います。でも、ところどころ、きれいなところがあったり、かっこいいところがあると思いました。
 こういうものっていうのは、プロの人とか、ハイアマチュアの人とかは別にして、いかにして本人が楽しむかということが大切なんだと思います。この曲をやっているとき、ものすごくたいへんでしたけど、ものすごく楽しかったです。

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