篆書は、(中国の)戦国時代に発展・整理された文字なんだそうです。現在でも印章などに用いられていて、古代文字でありながら現役の文字であるということになります。
ふーん、そうなんだ・・・などと思ったりしていたのだけど、そのうち、読みたくなってしまいました。
シャチハタのホームページに、ふつうの文字を篆書体にしてくれるというページがあったので、適当な文字を入力して出てきた篆書体をイラストと見比べてみたりして、「美」とか「而」とかがわかりました。でも、「下」とか「悪」なんかはかなり字形が違うので、同じ字だとは思いませんでした。
決め手になったのは、最後の方に出てくる「弗居」ですね。これをグーグルで検索してみたら、老子の第二章であるということがわかりました。「やったぁ!!」という感じでしたね。
ここまでに半日かかりましたよ(笑)
皆 善の善たるを知るも、これ不善なり。
故に 有無 相生じ、難易 相成り、長短 相形べ、高下 相傾き、音声 相和し、前後 相随う。
是を以って聖人は、無為の事に処り、不言の教えを行う。
万物 作りて辞せず、生じて有せず、為して恃まず、功成りて居らず。
夫れ唯だ居らず、是を以って去らず。
全部で87文字だったので11文字×8行という形にしたのだけど、1文字分のスペースが余るので、落款みたいなのを入れちゃおうと思いました。
ウィキペディアの64文字の中に入っていたんですけど、これを見つけたときは目を疑いました。老子第二章の中にはないんですけど、「悪」の「したごころ」とか、「恃」の「りっしんべん」として、この形が出てきます。
カエサルの目からは卑猥な落書きにしか見えないんですけど、これが、篆書体での「心」なんですね。
孔子も老子も始皇帝も「心」をこう書いていたはずです。書きながら、「これ、アレに似てるよな」などと思っていたかもしれません(笑)
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