茶室は床を北、にじり口を南に置くのが理想的な造りとなる。
この造りでは、正客は、床を背にして南に向かって座ることになる。これは中国の都の作り方に由来している。日本の都(京都)もまた、中国の都の作り方を模したので、同じである。皇帝のいる場所は一番北に、南向きの宮殿をつくり、南を向いて政事を行った。正客の座は一番位の高い座となるのである。それに対して亭主は客と向かい合うように北に向かって座る。これは客は“陰”で、陽に座し、亭主は“陽”で、陰に座すともいわれている。
場所によっては南向きに茶室が建てられるとは限らない。その為かどうかはわからないが、八卦盆を使う点前がある。相伝稽古で習う“行の行台子”の点前。八卦盆とは、八卦を丸いお盆に書いたもの。方角や五行を表している。詳しくは八卦の章をご参照下さい。手前正面を「離(南・火)」、向う正面を「坎(北・水)」にして使うことで茶室が北に建っていなくても亭主は北を向いて点前をしていることになる。八卦盆は茶室のあるべき姿、宇宙観を表しているともいわれる。
丸いお盆に螺鈿で施された八卦の模様はなかなか美しく不思議な雰囲気で、初めてこのお盆を目にした時はこれから難しいお稽古に入るんだと身がひきしまった覚えがあります。
この造りでは、正客は、床を背にして南に向かって座ることになる。これは中国の都の作り方に由来している。日本の都(京都)もまた、中国の都の作り方を模したので、同じである。皇帝のいる場所は一番北に、南向きの宮殿をつくり、南を向いて政事を行った。正客の座は一番位の高い座となるのである。それに対して亭主は客と向かい合うように北に向かって座る。これは客は“陰”で、陽に座し、亭主は“陽”で、陰に座すともいわれている。
場所によっては南向きに茶室が建てられるとは限らない。その為かどうかはわからないが、八卦盆を使う点前がある。相伝稽古で習う“行の行台子”の点前。八卦盆とは、八卦を丸いお盆に書いたもの。方角や五行を表している。詳しくは八卦の章をご参照下さい。手前正面を「離(南・火)」、向う正面を「坎(北・水)」にして使うことで茶室が北に建っていなくても亭主は北を向いて点前をしていることになる。八卦盆は茶室のあるべき姿、宇宙観を表しているともいわれる。
丸いお盆に螺鈿で施された八卦の模様はなかなか美しく不思議な雰囲気で、初めてこのお盆を目にした時はこれから難しいお稽古に入るんだと身がひきしまった覚えがあります。