茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

十干十二支

2005-08-11 22:59:17 | 茶の基本思想
 陰陽五行と八卦についてお話しましたが、お馴染みの十二支は陰陽五行から発生しているので、予備知識として少しお話したい。

 数えで61歳を何故還暦(暦がまわる)というか。

五行(木火土金水)からまず十干が生まれた。十干とは、五行と兄弟(エト)が組み合わさったもの。
甲 きのえ  木の兄
乙 きのと  木の弟
丙 ひのえ  火の兄
丁 ひのと  火の弟
戊 つちのえ 土の兄
己 つちのと 土の弟
庚 かのえ  金(かね)の兄
辛 かのと  金(かね)の弟
壬 みずのえ 水の兄
癸 みずのと 水の弟

 これが、十二支、子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥と組み合わさって、甲子(きのえね)、乙丑(いきのとうし)、丙寅(ひのえとら)、丁卯(ひのとう)、戊辰(つちのえたつ)、己巳(つちのとみ)、庚午(かのえうま)、辛未(かのとひつじ)、壬申(みずのえさる)、癸酉(みずのととり)、甲戌(きのえいぬ)、乙亥(きのといのしし)・・・・と続く。組み合わせで60回めぐると自分が生まれた十干十二支が戻ってくるので、還暦というのだ。

 余談だが、“ひのえうま”生まれの女性は強くて男性を潰すといって避けられ、その年の出生率が下がるというのは聞いたことがないだろうか。
 
 家元の新年は、元旦の寅の刻(午前四時)に水を汲むことから始まるそうだ。何故寅の刻かというと寅は五行の木火土金水の木にあたり、木は相生の最初で万物の始まりを意味していることと、昔からの言い伝えで、午の刻(昼の12時、だから正午という)を過ぎると井戸の水は毒気を生じて、夜中の子の刻(午前0時)を過ぎると新鮮な水に変わっていくので、夜が明ける前に井戸の水を汲み台所の甕に入れたことから、寅の刻にはすっかり新鮮な水になっているということからだとか。

 十干の甲乙丙丁・・・は昔の通信簿のランクでもあったし、十二支は昔は時刻も表し、日本人にとって身近というより生活に密着したものだった。

 これまた蛇足だが、占いで九星術(一白水星、二黒土星、三碧木星、四緑木星、五黄土星、六白金星、七赤金星、八白土星、九紫火星)というのがあるが、これは八卦に中央の一点を入れて9の数字となって、占いに使われたものらしい。
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