あっという間に11月を迎えました。
皆さん、炉開きを迎えておられる頃でしょうか。
「茶遊庵」では昨日、11月最初のお稽古があり、亥の子餅で炉開き。
裏千家では善哉を頂くことが多いのですが、外の茶室なので亥の子餅をお出ししています。
もうちょっと前の話になりますが、夏の終わりに、花屋の店先で、「利休草」を見つけました。
茶道に関する言葉や名称に出会った時、私は喜びと驚きとワクワクに包まれます。
この時も、
「何? 利休草って?? 利休梅は知ってるけど、草もあるの???」
となったわけです。
利休梅に出会った時も感動でした。
利休梅
https://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/8ce64b439007c5f144399964f7a9c330
利休と名がつけば、千利休さまと関係があるの?とつい思いがちですが、
調べたところ、利休梅の時と同様、利休草も関係のあるエピソードはないようです。
後世の誰かが、つけたのでしょう。
私が出会ったことがないだけで、茶花としては使われているようです。
また、優しい流れるようなフォルムで、ブライダルブーケや結婚式場の装飾などにもよく使われているとか。
学名:Stemona japonica
分類:ビャクブ科ビャクブ属
和名:利休草、百部、蔓百部
花言葉は「奥ゆかしさ」
学名には「japonica」と入っているものの、原産は中国。
日本には薬草として入ってきて、
薬効としては咳をおさえる効果のほか、
虫(シラミなど)の駆除で使用されていたそうです。
「利休」という言葉は、「利心、休せよ」
名誉や財産、才能におぼれずに、尖る心を丸め、柔らかく物事に接せよの意味があります。
この流れるような柔らかな利休草は、奥ゆかしく、心柔らかにお過ごしなさいと教えているのかもしれません。