先週の土曜日、
第51回学校茶道指導者研修会
第41回学校茶道担当者講習会
に参加しました。
学校茶道オンライン合同研修会
事前にzoomが繋がるか確認があったり、資料を読んだり、動画での事前勉強があったりして、当日を迎えました。
研修のテーマは
「茶の湯に出会う、日本に出会う」
~子供たちが不安を抱える今、学校茶道の果たす役割を考えよう~
研修会には300名近い応募があったことで、2回にわけてオンライン開催されることになったそうです。
私は7月10日第一回目に参加。139名の参加者にて。
当日のスケジュールは以下の通り。
開講式(お家元の講話)
分科会I (学校種別)
業躰先生による指導者のための点前の指導方法と解説
オンライン茶会
休憩
分科会Ⅱ(学校種別)
全体会
閉校式
お家元からのメッセージは、簡単に言うと、
人間には欲求のヒエラルキーというのがあり、衣食住足りて、教養や文化というものは最後にくる欲求だけれど、大切なものでもある。
今は色々とできないことが多く、土俵際にあり、徳俵に足がかかっている状態だけれど、皆不安でも工夫をこらして頑張っていきましょうということでした。
分科会は5つに分かれて行われました。
大学・短期大学・各種専門学校
高等学校
中学校
小学校
幼稚園・保育所
私は小学校の分科会に参加しました。
とりまとめの座長さんがいらっしゃり、16名でのオンラインの話し合いが始まりました。
実際に指導されている方たちのお話を伺えたことは本当にためになりました。
簡単にご紹介します。
<コロナ下で皆様が工夫されていることや指導していて思うこと>
〇裏千家からのガイドラインがあるので、指導の上で助かっている。
〇学校からの指導もあり、手洗いなど徹底している。子供たちも率先してやっている。
〇マイボウル・茶筅・使い捨ての楊枝を使用。
〇菓子の菓子器から懐紙への取り方が練習できないので、最近は、透明な容器から黒文字をつかって、懐紙にとる練習を始めた。
〇お菓子は黒文字をつかわない個包装の菓子に変更した。
〇フェイスシールドをしながら指導しているが、なかなか伝わりずらいと感じる。
<小学校での指導の内容はどこまでできるか>
〇盆略をできたらいいが、時間的に難しいので完成させることはめざしていない。
〇袱紗捌きをする→印象にのこる
〇湯はどういれるか? 先生が入れている・学年により自分でやらせる
〇自分で抹茶と湯を茶碗に入れて茶を点てられることに重点をおいている
〇一学期は袱紗捌き、二学期は盆略点前
〇最後に茶会をして皆さんをお招きする→おもてなしする子供たちもされた大人も嬉しい
〇地域でお茶会がひらく
小学校で茶道となると、クラブ活動か、総合の時間か、授業とは別にもうけられることが多く、時間数も様々なため、決まった教え方が難しいことを知りました。
また、校長先生や父兄の茶道への理解度によっても活動の形が大きく違うことも。
<学校茶道を楽しくするには?>
〇家元からの奨励賞 おしるしを渡す
〇親子でやる
〇茶会体験
〇お菓子とお茶→味覚から入る
〇夏休みの課題としてすすめてみる
〇先生が着物を着ていることが非日常であり、憧れに繋がる
〇その子にあった声かけ ほめること
〇和菓子づくり
皆さんの話をきいてどうですか?と聞かれましたので、思ったことを。
〇小学校で活動するというのは本当に先生方一人一人の尽力と熱意にかかっているのだなと感じた。
〇学年(低学年と高学年)によって出来ることが違ってくるので指導方法が難しい。
〇理想としては、文部科学省が小学校で茶道に触れる体験とか授業をカリキュラムに組み込んでくれること。
〇家元で、小学校指導マニュアルのようなものを作れたらいい。
〇コロナなので、マイ茶箱みたいなものがあるといいのではないか?
とにかく、小学校はどこをとっても同じ活動ができるわけではないし、1-6年生と学年によってできることが違うので、色々が難しいなあと思いました。
その中で先生方の学校や父兄への働きかけ、子供たちにどう茶道とよりよいものを届けるかを考え実行する情熱に感動しました。
そして、子供たちの発想は果てしなく豊かでのびやかなことも知りました。
感じる小学生の心を支援していく指導者でありたい
伝統文化を誇りに思える子供を育てたい
子どもだからと妥協せず、しっかり教えるべきところは正しい形を正確に教える
とても印象に残る言葉でした。
他にも子供たちと活動していて、思いがけない発想からの色々な試みや教え方のお話も
伺えて本当に楽しく有意義な時間でした。
私はこのような行動力と情熱をもって活動できるのか、改めて自問しております。
業躰先生による点前の実演と指導解説もためになりました。
長くなったので、改めて。