炭手前で使用する羽箒(はぼうき)。炉縁や五徳の爪、風炉などを清めるために使用するが、羽の美しさにいつも使うのがはばかられるような気になる。
その羽箒の最上のものは、青鸞(せいらん)の羽で作られたもの、全体に細かく模様があり、丸いような柄がある見事な羽だと先生から聞いていた。実物を見たことはなく、ただただ想像を膨らませるばかりであった。青鸞とは一体どんな鳥なのだろう。そう思いながら、調べることもなく今日まで来た。
先日、娘を連れて動物園に行ったとき、偶然にもその青鸞に出会った。動物園が茶道と繋がるとは、お茶の世界は本当に幅広いと思った瞬間だった。走り回る娘は主人にまかせ、檻の前で青鸞を眺め、写真を撮り、これは本当にきれいな羽だと実感した。
羽箒には以下の種類がある。
一枚羽は真の羽箒で双羽(左右対称の羽)で炉・風炉とも兼用。
三つ羽は行・草の位のもので、炉用は左羽(向って左が広い)、風炉用は右羽(向って右が広い)を使い、三枚合わせて手元を竹の皮などで包んであるもの。
羽の種類は青鸞を最上として、白鶴、玄鶴、野雁、鴻、鷹、犬鷲、白閑鳥、梟、朱鷺、唐国鳥(七面鳥)などがある。
さて、最上とされる青鸞とはどんな鳥なのか。
私が動物園で見た説明にはこうあった。
カンムリセイラン
学名 Rheinardia ocellata ocellata
分類 キジ目 キジ科
分布 ベトナム中東部とラオス東部。マレー半島中央部のごく一部。
生態 低地から産地の熱帯雨林に棲む。繁殖期は一夫多妻である。雄は1.5m以上もある尾羽を広げ雌に求愛する。また、求愛する場所をなわばりとし、他の雄から防衛する。雄の中央尾羽は1.7mにも達し、鳥の尾羽の中では最大級。
マレー半島やスマトラ、ボルネオに生息し、開発による生息地の破壊、羽毛目的の乱獲などによって生息数は激減、絶滅種に入る。
食べるものは、動物食傾向の強い雑食、主に昆虫、貝類、植物の芽、葉、果実、種子、コケ植物など。
鳳凰のモデルとも言われている。
確かに鳳凰のモデルにふさわしい美しい気品ある姿でした。もちろん、よく絵で見る鳳凰のように華やかな色合いではありませんでしたが。羽を広げた姿を見てみたいものです。
ネット検索して見つけた青鸞の羽箒を添付します。見事でしょう。
青鸞羽箒
http://longlife.city.hikone.shiga.jp/museum/past/theme/0204/04.html
さて、この青鸞の羽箒を使うのはどんな場合か気になり、先生に伺いました。
羽箒の中で最上といわれる羽箒を使うからには、他の道具もそれ相応のものを使用することになるのかと。
今は使うということはほとんどなく、家元でもお正月などに飾られているだけとか。
それだけ貴重な羽であれば、当然のことでした。きっと今は手に入れることすら大変で、使うことなどほとんどないのでしょう。
いずれ、飾られているだけでも本物の青鸞羽箒を拝見したいものです。
その羽箒の最上のものは、青鸞(せいらん)の羽で作られたもの、全体に細かく模様があり、丸いような柄がある見事な羽だと先生から聞いていた。実物を見たことはなく、ただただ想像を膨らませるばかりであった。青鸞とは一体どんな鳥なのだろう。そう思いながら、調べることもなく今日まで来た。
先日、娘を連れて動物園に行ったとき、偶然にもその青鸞に出会った。動物園が茶道と繋がるとは、お茶の世界は本当に幅広いと思った瞬間だった。走り回る娘は主人にまかせ、檻の前で青鸞を眺め、写真を撮り、これは本当にきれいな羽だと実感した。
羽箒には以下の種類がある。
一枚羽は真の羽箒で双羽(左右対称の羽)で炉・風炉とも兼用。
三つ羽は行・草の位のもので、炉用は左羽(向って左が広い)、風炉用は右羽(向って右が広い)を使い、三枚合わせて手元を竹の皮などで包んであるもの。
羽の種類は青鸞を最上として、白鶴、玄鶴、野雁、鴻、鷹、犬鷲、白閑鳥、梟、朱鷺、唐国鳥(七面鳥)などがある。
さて、最上とされる青鸞とはどんな鳥なのか。
私が動物園で見た説明にはこうあった。
カンムリセイラン
学名 Rheinardia ocellata ocellata
分類 キジ目 キジ科
分布 ベトナム中東部とラオス東部。マレー半島中央部のごく一部。
生態 低地から産地の熱帯雨林に棲む。繁殖期は一夫多妻である。雄は1.5m以上もある尾羽を広げ雌に求愛する。また、求愛する場所をなわばりとし、他の雄から防衛する。雄の中央尾羽は1.7mにも達し、鳥の尾羽の中では最大級。
マレー半島やスマトラ、ボルネオに生息し、開発による生息地の破壊、羽毛目的の乱獲などによって生息数は激減、絶滅種に入る。
食べるものは、動物食傾向の強い雑食、主に昆虫、貝類、植物の芽、葉、果実、種子、コケ植物など。
鳳凰のモデルとも言われている。
確かに鳳凰のモデルにふさわしい美しい気品ある姿でした。もちろん、よく絵で見る鳳凰のように華やかな色合いではありませんでしたが。羽を広げた姿を見てみたいものです。
ネット検索して見つけた青鸞の羽箒を添付します。見事でしょう。
青鸞羽箒
http://longlife.city.hikone.shiga.jp/museum/past/theme/0204/04.html
さて、この青鸞の羽箒を使うのはどんな場合か気になり、先生に伺いました。
羽箒の中で最上といわれる羽箒を使うからには、他の道具もそれ相応のものを使用することになるのかと。
今は使うということはほとんどなく、家元でもお正月などに飾られているだけとか。
それだけ貴重な羽であれば、当然のことでした。きっと今は手に入れることすら大変で、使うことなどほとんどないのでしょう。
いずれ、飾られているだけでも本物の青鸞羽箒を拝見したいものです。
本当に美しい羽根ですね。
炭手前を勉強し始めたとき、鳥の羽根で清めるなんて、昔の人はなんて知恵があるんだろうと
驚いた記憶があります。
動物園の青鸞さん、尾羽根を一本こっそり抜かせてもらって、最高級の羽箒を作りたい。。とおもったけど
素人には持ち手部分を作るのは無理!
あれはやはり熟達した職人さんでないと。
私が持っているのは「唐国 からくに」七面鳥のお羽根です。
私もいつか、本物の青鸞の羽箒を拝見したいものです。
きれいですね~
わたしも実物を拝見したいものです
「利休百首」にも陰陽の調和で、風炉は陽なので右羽の陰を用い、炉は陰なので左羽の陽を用いると書いてありますね
よくお稽古で話していました
tamagoさまのブログで、この機会にとPCで羽箒を見てみました
きれいな羽箒…これいいなぁ~と、好みを見つけたり…!
PCのおかげで、身近に知ることができます
またtamagoさまのおかげで勉強になりました
ありがとうございま~す
福岡も急に寒くなり、冬らしくなってきました
やわらかい炭の灯りが、目から心へと、じわ~っとあたたかみが伝わってきます
稽古場のいい風景ですね~
茶道を続けていてよかったなぁ~!
>鳥の羽根で清めるなんて、昔の人はなんて知恵があるんだろうと驚いた記憶があります。
そうですよね。灰やほこりがきれいに掃けます(実際は機能的な目的ではなく清めるという形なんでしょうが)し、見た目にも美しいですよね。
動物園の青鸞さん、私も抜けたのでいいから尾羽根を一本もらえないかなあ、近くでじっくり見たいなあなどと思ってしまいました。
羽箒も羽の種類や色、のせる炭斗の色形など、取り合わせによって随分雰囲気が違うものになりますよね。炭手前の準備をしていて、羽箒を置いた瞬間に炭斗が華やかになるなあといつも思います。
>「利休百首」にも陰陽の調和で、風炉は陽なので右羽の陰を用い、炉は陰なので左羽の陽を用いると書いてありますね
そうですね、ここにも陰陽があるんですよね。陰陽については本当に一度じっくり勉強しないと思っています。一つ一つ聞くと納得できるのですが、どうも全体が見えてこなくて。
羽箒も色々な種類がありますけど、他の道具に比べてじっくり考えることがなかった気がします。私も今回偶然出会ったセイランさんのおかげで調べて羽箒をPCで見て色々あるなあと改めて思いました。
>やわらかい炭の灯りが、目から心へと、じわ~っとあたたかみが伝わってきます
おっしゃる通りですね。目から心へ。私もお稽古準備で炭を炉に入れる度にほっこりした幸せな気分になっています。
まさに茶道を続けていてよかったなぁ~!です!!
彦根城の博物館に座掃き一双がありましたよ。
裏千家の茶道大辞典の古い方でせいらんと引くと写真があります。こちらはアルゴスの目がない方で真ん中の筋(?)骨の部分が蒼い色を呈しています。こちらの方が珍しいそうです。
ちなみに新しい方の辞書には掲載されていません。 おもうにワシントン条約の為でしょうか・・・
手に入れた青鸞の羽根を箱書きしてもらいたいと頼みましたが、「今は出来ません」という答えでした。淡々斎宗匠の箱書きのあるものは存在するそうです。
http://photo.mixi.jp/view_photo.pl?photo_id=205819768&owner_id=479560
やはりこちらが特上
わかりやすい写真を添付頂き、ありがとうございます。
時流庵さんは青鸞の羽箒をお持ちなんですね~。
なんだか、写真の羽箒の羽は私が動物園で見た青鸞とは雰囲気が違うように感じますが、1本1本は写真のような羽なのでしょうね。
やはりもったいなくて使えない。。。。
セイランにも色々な種類があるから羽も違うわけですね。
カンムリセイランは地味だけど落ち着いてしっとり品がある感じの羽でした。
青鸞の羽を初めての見たときの事は忘れません。
関西の香雪美術館でした。次は東京高輪の道具屋さんでした。目玉に見える模様が凄かった。触ってもいいですかと聞いたら駄目だといわれました。
毎回楽しく拝見しています。