MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

迂闊(うかつ)謝り

2008年08月05日 | あらかると
私は以前英国の街中において、おのぼりさん状態で歩いていて、私の不注意で人にぶつかってしまったことがあり、私の不注意にも拘らず相手方から「アイムソーリィ」と謝られたことがある。とっさのことだったので、私は日本語で「あっ、ごめんなさい」と言ってしまったが、その所作が「謝り」の態度であることはは理解していただけたものと思っている。この一件以来、さすが紳士の国は違うと思ってきた。そして私自身そう勤めようとも思ってきた。

しかし、日本では自分の不注意によってぶつかってしまったとき、こちらが謝っても、相手からは「あ、ごめんなさい」と言う言葉はあまり返ってこない場合が多い。酷い場合は「どこをみて歩いているんだ」など罵声にも近い言葉が返ってくることさえある。

日本には古くから表題の「迂闊謝り」が有ったと言う。ぶつかりの回避はお互いに取らなければならないのに、お互いの不注意によってぶつかったわけだから、過失の度合いに関係なく謝るのが「迂闊謝り」である。過失の重さではないのだ。

このような日本の伝統的な道徳は、英国のように幼いころから躾けるべきなのだろうが、躾けるべき親がそのようなことを知らない場合も多々有るので(通常このような行動については殆どの人が習わない場合が多い)、まず学校教育の場で教えていただきたいものと考える。
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