先日とは別の、被災者の方に物資を届け、石巻に行った。
太平洋に面した、サンファンバウティスタや漁港などへ向かうのに、
幾度か通った牧山トンネル。
トンネル内を走行する間、「こんなに埃っぽかったかな・・・」と感じたが、
そのわけはトンネルを抜けると、次第に明らかになってくる。
ボランティアに行かれた方の話や報道で、
「まるで戦場のようだ」と表現されているが、本当にそう感じた。
私は戦争を知らないけれど、空襲の後はきっとこんなふうだろう、と思った。
埃っぽいのは、がれきを処理する災害救援のトラックや自衛隊の車が、
ひっきりなしに働いているからだ。
沿岸部は信号もまだ稼働しておらず、警察官が誘導している。
集積場は、見上げるほどのがれきの山が、まるで要塞のように聳えていた。
既に解体されて更地になっているところもあるが、
半壊・全壊した家屋が殆どはまだそのままになっている。
津波に押し流されたのか、向こう側まで吹き抜けになったショッピングセンター。
石巻で、何か地元のものを買っていこうと考えていたが、
沿岸部はまだとてもそんな雰囲気ではなかった。
サンファン館も、石森漫画館も休館中。
幹線道路沿いや、合同庁舎より高速寄りでは、大型チェーン店が開店し、
石巻河南インター傍のイオンも営業していた。
ただ、仮設住宅のある場所からはだいぶ離れており、
車が無ければ買い物もままならない。
仮設住宅近くの総合運動場は、自衛隊の寄宿場になっているようで、
自衛隊車やテントがびっしり並んでいて、見たことのない光景だった。
支援物資で、「ハエたたき」という希望があったのも、行ってみてよくわかった。
今日の宮城県内は、最高気温33℃。
この時期としては尋常でない暑さで、じりじりと照りつける太陽の下、
もわん、と熱風に乗って、市街地には魚の臭いがひろがっており、
運転しながら目視できるほど、ハエが発生していた。
避難所になっている学校や、仮設住宅で生活する方々が、
必要とするものをタイムリーに把握する必要があるのだ、と実感した。
※前日の記事にも紹介したが、ボランティアプラットフォームというサイトでは、
支援を必要としている方々の希望を、具に知ることが出来る。
避難所の子供たちがぬいぐるみを欲しがっています、とか、
お年寄りで集まって使う囲碁セットを希望しています、とか。
必要とされているものが、あなたの家にもあるかもしれない。
半壊した家屋の前では、災害ボランティアの大学生らしき若者たちが、
泥だしや片付けをしていた。
自衛隊も働いていた。
被災地のために頑張っているひとたちがたくさん、いる。
これから東北地方は梅雨入り。
湿度や暑さも厳しくなってくることと思う。
被災者の健康が心配だ。
国は、くだらないもめ事などしていないで、早急な対応を。
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