湯の山温泉（三重県）

退院後、母の回復はきわめて順調で、私の仕事もだいぶ少なくなった。

実家で家族と過ごすのは楽しいとはいえ、いろんなことでちょっといっぱいいっぱいになっていて、

急に泣けてきたりなんかして、ひとりになる時間と、気分転換が必要だった。

というわけで、今日はひとりで電車とバスを乗り継ぎ、湯の山温泉駅まで行ってきた。

本当は冬の御在所ロープウェイに乗って、山頂駅まで行ってみたかったけど、ロープウェイは点検のため昨日と今日の2日間、運休だった。

左下はバスの車窓からの景色。市街地から40分足らずの場所なのに、ここは雪景色だった。

雪景色は好きだ。気持ちがうきうきする。寒々しい枯木の山や街が、雪が積もると一気に華やかになる。

　

近鉄湯の山温泉駅からバスに乗り換え、10分ほどで三交湯の山温泉駅に着く。そこから徒歩で、ロープウェイ駅まで歩く。

運休とはいえ、少しでも山に近いところへ歩いて行きたかった。

この近くにある大石公園には、小学校の遠足で行った。

今このあたりは、「恋むすびの湯の山」として、いろんなところに、縁起の説明を描いた標識があった。

なにか由来があるらしい。地元のことって意外に知らないものだ。

時々、木枝に積もった雪がばさばさと頭の上に落ちてきたりして、そんなことも楽しくて、自然の中を進むごとに、

私の心は元気になっていった。

　

標高1212Mの御在所岳山頂駅へ続く、動かないロープウェイの路線を、ちょっとだけうらめしく見あげる。　

だけど、今の私には十分だった。　山に来れて、よかった。

郵便局。　タテに長いなー。

駅前にあるホテルのカフェで、「かもしかソフト」を食べた。

窓の外は雪が降っていたけど、歩いて暑くなってたから美味しかった。

御在所ロープウェイを登っていくと、昔は上に「かもしかセンター」があった。

利用者減や施設の老朽化で、2006年11月末に閉園になり、飼育されていたシャモア2頭は

このロープウェイのゴンドラに乗って降りてきて、別の施設に引き取られていったのだそうだ。

地元を離れてあちこち行っているので、かもしかセンターが閉園になったことも知らなかった。

かもしかソフト。初めてたべるけど、ネーミングがなんだか懐かしくて、

ここにかもしかセンターがあった記憶を留める、なんだかあたたかい味がした。食べたあと、急激に寒くなったけどね。夏がおすすめ。