原発うつ

「原発うつ」というのが増えてきているらしい。

 

精神科医Ｋ．Ｒ．さんのツイートをフォローしたら載っていた。

「目に見えない」「いつ終わるかわからない」「誰を信じていいかわからない」

こんな精神的によくないことはない、と。

「自分は気にしない」という人は原発うつにならないけど、

その姿勢が正しいのかどうかも、今の時点では誰にもわからない、とも。

 

私は先週一週間、完全に「原発うつ」だった。

ツイッターやニュースや、ユーチューブで学者が喋る情報などを見聞きし過ぎて、

何が真実なのか、何に気を付ければいいのか、わからなくなって、

どうにも気持ちがふさぎこんだ。

 

わけもなく涙がとまらなくなったり、

私の活力源のひとつであったはずの、

花や木を見ても何も感じなくなり、

体中の筋肉が強張って、腕もあがらなかった。

肩がこって頭痛がひどく、夜も寝付きが悪くなった。

 

「これはいかん。

セロトニンが不足しているのに違いない」

 

と、頭でっかちの私は、知識（※）だけはあったので、

（※脳内のセロトニンが減少すると、うつ状態になりやすいらしい。

セロトニンをキープするトリプトファンは、食事から摂取するしかなく、

食品中のたんぱく質が多いほど多く含まれ、

肉、魚、豆、種子、ナッツ、豆乳や乳製品などに豊富に含まれる。

それらたんぱく質と、ビタミンＢ６の組み合わせが効果的とか）

肉料理を食べ、ビタミンＢ６のサプリメントを飲んだ。

でも、不安感はなくならず、

ツイッターやニュースの情報にかじりつく習慣も止められなかった。

 

次に、薬局で、漢方薬を買って飲んだ。

ロート製薬の和漢箋（わかんせん）。

ＣＭで「カンポー、ワカンセン♪」とやってるやつだ。

パッケージに、「憂うつや不安感を改善する」と大きく書いてある。

実際の効き目か、パッケージのプラシーボ効果もあってか、

結構効果があった気がする。

それに週末で、家に夫がいたことも大きい。

 

私とは正反対で、「全く気にしない」のが、夫だ。

夫があまりにも無頓着過ぎるので、喧嘩にもなった。

 

神経質になり過ぎて、参ってしまった私と、

「気にしてもしょうがないじゃない」という夫。

 

結果、私の不安は「振り切れ」たような感じになって、

元気を取り戻した。

もう「ワカンセン」も必要ないかもしれない。

夫によって、中和されたのかもしれない。

 

精神科医がツイッターで言ってたように、

「気にしてもしかたない」で済む問題なのかどうか、

現時点では誰も答えを知らない。

でも、情報に振り回されてゲッソリしている方が、

今のところは、ずっと身体に良くない気がする。

 

テレビでの原発報道はめっきり減り、

「安心です、安全です」を繰り返すばかりなので、

それが余計に不安を煽る。

 

一方で、ツイッターには多くの情報が溢れている。

ネットでも、専門家や学者の講演や警告を聴くことが出来る。

それらの、溢れんばかりの情報を取捨選択して、

「どう動くか」は自分の判断に任されている。

 

でも私には、

それらの情報から「真実」をつかみ取る力は、無い、

と、先週一週間で学んだ。

 

原発の心配事は、しばらく頭から捨て去ることにする。

自分を守るための心配だったが、心配をしないことも、

自分を守るためには必要だ。

 

明日からもまた、犬たちのボランティア、頑張ります