平日でしたが先日、MIFさんに埼玉県へ連れて行ってもらいました。
今回は写真多め、長文なのでお暇な時にお読みください。
まずは幸手市に向かいました。
権現堂堤(こんげんどうつつみ)の桜並木です。
以前にも何度か訪れていまして、今回は満開直前という感じです。
ここは2000年に開催された「全国さくらサミット」の記念植樹並木。
各地のご当地桜が見られます。
ここは土手上の遊歩道。
自転車はダメで、歩きだけ。
真ん中に線が引かれていて左側通行です。
ここは土手の中段の通路。
今年もさくら祭りは中止です。
パンデミック以前はこの右側に露店がビッシリ並んでいて、発電機の爆音、食べ物の臭いが充満していました。
たぶん来年以降は新たなパンデミックが発生しない限り、元に戻るでしょうから、この風景は今年が最後かもしれません。
ここから春日部市に向かいました。
国土交通省管轄施設の龍Q館(りゅうきゅうかん)。
以前も一度来ていますが、この時は展示室のみの見学しました。
まずは中の展示室へ。
展示室から江戸川を眺めました。
展示室からオペレーション室を望みました。
この日は平日なので稼動中。
じつはここ、戦隊シリーズモノでたびたび登場する場所です。
戦隊モノの指令室にちょうどいい撮影場所なのだそう。
この日は1時間程のインフラツーリズムのツアーに申し込んでいました。
地下にあるこの施設を見に来たのです。
神殿みたいでしょう?
特撮モノの撮影、アーティストのMV(音楽映像)などでも登場しているそうです。
場所の名前は、首都圏外郭放水路(しゅとけんがいかくほうすいろ)の調圧水槽(ちょうあつすいそう)と言います。通称、防災地下神殿です。
首都圏に住んでいないと忘れられがちてすか、20年くらい前までは大きな台風が来るたびに東京都江戸川区や葛飾区あたりは水害が発生していました。
人々の膝から腰くらいまで水に浸かって避難する映像を目にすることがたびたびありました。
ところが気がついたら近年はあまり水害の情報を見なくなったな、と言う状態。
これはこの施設が河川の氾濫を事前に防ぐ機能を持ち合わせているからです。
ちなみに江戸川区のハザードマップでは、区内のどの場所でも避難場所にはならないくらい低地なので「ここにいてはダメです」が合い言葉だそう。
ここは第1立杭。立杭は5つあって地下で繋がっています。
地上からこの階段を下りて来ました。
温度計があって目盛りがとても読みづらいのですが、11度くらい。
夏は20度には届かないそうです。
地下施設はロープで仕切られた場所のみ歩けるのですが、音の反響が大きいので大声を出す気にはならない感じ。
現役の防災施設なので行動制限があります。
ここは大雨の時は、立杭から水が流入して土砂が溜まる場所であり、最終的に荒川に雨水を放水することになります。
よって少し水たまりや砂が溜まっていたりします。
約1時間の見学を終えて階段を登って解散です。
フェンスで囲っている内側が地下施設に繋がっていて、ここからクレーン車でブルトーザーを下ろして土砂清掃をするそうです。もちろん清掃が終わったらブルトーザーや堆積土砂はクレーン車で吊って地上に出します。
その土砂は荒川の堤防改修で使用するそうです。
白いコンクリート部分が第1立杭の上部に当たります。
地下施設の天井は重さがあるコンクリート製。地上部分は
サッカーグランドになっています。
奥の龍Q館の辺りが荒川に放水するタービン施設になっています。
土木技術者であるMIFさんにちょいと尋ねてみました。
「この施設はコンクリート製だからすぐに壊れることはないでしょう?でもどのくらいもつものかしら?100年?200年?」
すると「コンクリートの寿命は50年だ」とのこと。
結局、今はいいけれどメンテナンスをしながら使っていっても、いつかは寿命がくるそうです。
そう思うとその「いつか」が来てしまったら…。その時の日本には国力がどのくらいあるのでしょう?
そこは少々不安に感じますが、技術革新があるかもしれないし、新素材が開発されるかもしれません。
何よりも私の寿命は「いつか」よりも短いでしょうから、その時は次世代の課題になりそうです。
念願のインフラツーリズムに参加して、いろいろと考えさせられました。
なおダムカードならぬ首都圏外郭放水路カードやステッカーをいただきました。
このあと道の駅に立ち寄って昼食を食べてから帰路につきました。
帰り道の途中で首都高の北の丸トンネルを通ったのですが、車窓から千鳥ヶ淵(皇居のお堀)に目をやると人出がビッシリとしていて、びっくり。
もうパンデミック以前のような雰囲気です。
今回も遠くまで連れて行ってくれてMIFさんありがとうございました。