中川真、風狸けん著。
和算は、江戸時代に庶民にまで広がりを見せた日本式の数学の計算方法のこと。
難題を考えたら、絵馬にして神社に奉納し広く難題を解いてもらうという。
この漫画には同じく江戸時代に大流行した園芸(漫画内では万年青(おもと))が出てきたり、江戸時代の風物を丁寧に拾い上げている。
読むのには時間が掛かるけれど充実した内容で、面白さがある。
こういう本、私は好きなんだよなぁ。一般にはちょっと取っつきにくいところがあるのかもしれないけれど。
話の展開もじつに深く興味深いのだけれど、何よりも画がいい。
細野不二彦氏の影響があるように見受けられる扉絵があるのだけれど、気のせいかな?
それにしてもストーリーに画が合っていると感じる。
ストーリーと画を描く人が違うと、ときどき画がちょっと合っていないなぁと思うことがあるのだけれど、これは本当に合っている。
だから、面白さが倍増しているのかもしれない。