いやーー、初参加してみて分かった。。山梨コンテストとは、
山岳を舞台にした、関東山の神の決戦場だ。
猛者たちは年に一度、甲州の山々に集結し、其々の流派の優劣を決める。
風を読み雲を読み雨を読み一時の陣を張る。それは戦国の山城に似て一人の戦である。
物量の作に溺れる者、理を軽んじ地の利に溺れる者、、見込む感者と援軍に節操は無し、いつでも敵に寝返る伏魔のマルチ兵w。
古風な比喩だが、まー、こんな感じなんすわ!
山梨コンテストって、たぶん独特なんですよねー。。自転車競技だったらユーロの山岳シリーズ。。参戦前はしょぼーーいロカコンかと思ってたら、技術、知恵、体力、根性の総合力が試される。山の武将、信玄が無敵を誇った場所、山岳兵法の聖地、その心臓部でこの大会を開催するのは大変意義のあることだ。
以下、あれこれ。
山梨は、電波ロケどこが良いのか完全無知。。歴代の強者たちがネットに書いたわずかな情報をたよりに、googlemapをいじりまくり運用地を探した。。最初は、県内富士山五合目行けばいーだろーと思ってたのだが、調べてみるとスバルラインの高い場所は、実は山梨県内や東京方面のロケが良くない。。みなさん、1500m~2000m前後のあちこちの峠の雲の上で運用するらしい。
で、おいら、車から簡単に出れる無難な場所をサーチ、山中湖村三国峠、雲の下、標高1100mを選んだ。自宅から最短山梨なので。。基本的に山中湖村以外に見通しがない。周りは山々に囲まれる盆地の高地だ。
↓三国峠から山中湖。晴れてれば正面は富士山ドッカーン。
↓昨年整備された三国峠駐車場。アンテナは8mアップ。
開始前になると、県内各山に散った入賞常連のベテラン勢がウォームアップ電波を出し始める。聞いてると、個々切り札にしてる内緒の場所がいっぱいあることが分かった。
まるで関ケ原の合戦!!県内の主要な山に、強者大名たちが陣取りにらみ合い!!他のコンテストには無いタダならぬ空気を悟ったのである。
やっと気づいた、このコンテストは他のコンテストに増して陣取りで勝負が決まる。。山だらけの山梨県。複雑に入り組んだ山々の電波パスはマップでは計算できない。当地での運用体験がものを言う。
情報ゼロ、丸腰のおいら、、どーすんべーーともがいた結果、正当法、電波窓を探し、そこを集中的に攻めるしかねーわ!と割り切った。。1200MHzと430MHzの関東中のリピータを攻めまくり(下にデータを載せときます)、リアル方位と富士山反射の信号強度比較表を即席で作成、パスの悪い方角を捨てビーム効率で臨むことにした。
本番スタート、密な430MHzから入った。反応が悪い。空振りが多くレート上がらない。。強者ベテラン勢・山の神たちの運用を聞くと途切れなく続いている。。こっちは標高的にもドンケツのようだ。超見晴らし頂上ポイントへ担ぎ上げしてる神局もいる。。こりゃやべー、歯が立たん。。陣取りだな、、やっぱ陣取りで勝負ありだ。
まー、やることはやるべーと、10分おきにビームぶんぶん振り回した。すると、スイートスポットが現れた。
丹沢方面、やや南に窓を発見。神奈川県南エリアが大変調子良い。丹沢直球も高山に遮蔽されるはずが、ブラインドの埼玉・群馬・栃木・茨城がガンガンくる。福島も来る。局数稼ぎはこのちっこい窓に決め、山梨県内マルチとボーナスポイントは逆ビームになる富士山の波落としに任せた。
大票田のはずの430MHzが調子悪い、明らかに山による不感ゾーン。期待した富士山反射や散乱はほぼ役立たず。代わりに144MHzCWが景気いい。途切れない。回折か反射か、遠距離が多い。ここで伸ばせるだけ伸ばした。1200MHzは参加局少なく渋い。
結果、
途中、登山客の割り込みもあったが、なんとか走り切り、、昨年のトップスコアを超えることができた。戦術が功を奏したようだ。だが、だが、、どー考えても期待できない、おいらのロケは雲下の2級ポイント。今回もっと良ロケの雲上にあんだけ多くの山の神がいた、おいらが勝てるわけないのだ。。でも、でも、おらにはスペシャルオプションがある、ニューカマー枠だああw、どうすんべ。
次回参加するとしたら、今回で処方がわかった。。
とにかく標高高く、県内大票田(甲府など)の近くに陣取る。。標高高くても、ポイント3倍の県内票田がマスクされる山はダメ。。車移動は限界ある。今回、高山へ担ぎ上げ局も複数おられたので、真似しよっかなあ。。シェルパ雇って。
12時、ノーサイド後、近所で運用されていた地元局の凸があり。。立派なキャブコンキャンカーに様々な電波兵器で固めていた。おいらもキャンカー遊び大好きなので1時間半歓談。県内移動地、秘密の場所もいろいろ教えて頂いた。。この駐車場、オリンピックロードバイク用に昨年整備されたようで、大変綺麗、10時には登山客であふれた。いつもの如く、多くの方に声かけられる。早朝は、登山道管理な方がいらっしゃって注意かと思ったら登山地図を広げ一緒に戦略を練ってくれた。アウェイの不安の中、これで元気が出た。TNXおっちゃん。
CUヤマコン
付録:リピータ信号データ
430MHz |
GP |
Yagi 富士山 |
Yagi 秦野 |
Rmks |
1200MHz |
GP |
Loop 富士山 |
Loop 秦野 |
Rmks |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
439.14 | 1 | 1 | 0 | 箱根町 | 1291.38 | 1 | 0 | 2 | 愛川町 |
439.62 | 5 | 3 | 4 | 横浜市 | 1291.50 | 1-7 | 0 | 1 | 八王子 |
439.66 | 1 | 0 | 1 | 八王子 | 1291.90 | 4-7 | 2 | 8 | 横浜市 |
439.70 | 2 | 0 | 1 | 大田区 | 1292.06 | 4 | 1 | 4 | 長柄町 |
439.72 | 6 | 6 | 9 | 横浜市 | 1292.32 | 6 | 0 | 8 | 木更津 |
439.86 | 3 | 1 | 4 | 小金井 | 1292.60 | 2 | 1 | 5 | 横浜市 |
439.90 | 7 | 5 | 6 | 富津市 | 1292.90 | 9 | 8 | 10 | 横浜市 |
439.94 | 10 | 8 | 10 | 横浜市 | |||||
計 | 35 | 24 | 35 | 計 | 27-36 | 12 | 38 |
※JARLのリピータ局リストにある関東全てのリピータ周波数をチェックし、R5以上で受信できるSを記録しました。(R41以下の局も多数あったが対象外とした。S10はS9+3db)
※方位は、秦野(横浜方面)=90度(リピータ正方位)、富士山=250度(リピータ逆方位)。両者はほぼアンテナビームのフトント/バックの位置関係。
このデータで分かったのは、、
- 430も1200も富士山ビームがリアル方位ビーム強度に勝ることはない。
- 144はGP運用でほぼ事足りるが、横浜市~小金井市方角はビーム(yagi)を使うのが良い。
- 1200はGPは不安定、ビーム(Loop)を使うのが良い。
富士山反射による広域への波落としを期待してたのですが、スッキリあきらめることができました。。また、GP(X6000)が意外と役に立つことも分かりました。勿論、yagiもLoopもF/B比特性から本当に富士山反射信号を拾っているかはこのテストでは判明しません。今回の運用条件では富士山反射に拘る必要がないということが重要でした。1200でGPのSが変動するのは垂直面ビーム幅が極めて狭くなるためです。(群馬コンテスト時の実験で分かります)。あと、特徴的だったのは、GPは、あちこちの山のマルチパスを拾い遅延波による位相歪みが頻発、微弱局を取るのに苦労しました。
ミリミリと細かい作業やっちゃってますが、オイラ流~弱者の戦法なのです。
絵が少ないので、、ちょっとカテ外をペタペタ。
↓うちの近所のバー、幼児・幼女が主役なのね、
↓改造後の勇姿が届きましたw。元はこっち、
世界はキミの思うがままに存在する、鎧を外せばこの世はパラダイスw