ギター弾きのひとり言

ギターと音楽が趣味の私のひとり言を気が向くままに書いています。

2A3シングルアンプのメンテナンス 1

2009-02-10 | オーディオルーム
プリアンプもひと段落したので、今度はいよいよ昨年末に貰った2A3
シングルのメンテナンスに入りたいと思います。



このアンプは来た時は、1本2A3が不良でした。取り敢えず蓋をあけて
内部を確認しましたが、これと言って悪いところは見当たりません。
早速Sovtekの2A3が安くて評判がいいので購入しました。

それで、回路が固定バイアスだとバイアス調整をしなくてはいけないので
内部を良く見ると、カソードコンデンサが有ったので、自己バイアスと
判断し、ハムバランサでハム退治(完全には取りきれませんでした)
だけしてしばらく使用しておりました。
音はとても繊細で特にバロックなどではチェンバロやバイオリンの音が
とても綺麗にまたリアルに再現されて、正直我が家の300Bアンプより
良いです。ちなみに出力トランスは音に定評のあるU-808が使われて
おります。

このアンプは私は初めての事なのですが、初段に6SJ7(来た時はGEの
メタル管がついてました)が有りますが、その他に1本だけ6SN7が使われて
居ます。そこには、Lch用に20KΩの可変抵抗が、Rch用に30KΩの可変抵抗
が付いていて、有り合わせの部品で作ったみたいな感じでしたが、
この可変抵抗器の意味や調整箇所が分かりませんでした。
しばらく使っていると、6SN7自体からキーンと発信している音が聞こえて
きました。その時は、音も出てるのでそのまま使い続けましたが、一向に
治まる気配がないので、蓋を開けてみると先ほどの可変抵抗に繋がっている
25K/1Wの抵抗が焼け焦げてました。しかももう片チャンネルの方もかなり
熱くなっており、これではダメだと思い、25K3Wの抵抗を買いに行ったら
無いのです。仕方ないので27K3Wに交換しました。またそこに付いて居る
可変抵抗を回すと、2A3のグリッドカソード(フィラメント)間の電圧が
変わるので、意味のわからないままボリュームを中心に合わせました。
その時のグリッド-カソード間電圧は約55V。これで左右合わせて
しばらく使用しましたが、問題なさそうなので取り敢えずその状態で
今まで使っておりました。このままでも良いかとも思いましたが
自分の勉強にもなるので、これから色々解析したりしながらしばらく
2A3アンプと戯れることにしました。

まず手始めに、回路を追ってみると単なるカソードバイアスでは
無さそうという事が分かりました。色々とウェブを検索してみると
2A3は通常750Ωがカソードにぶらさがっておりますし、データシート
にもカソード抵抗は750Ωと指定されているみたいです。
ところが、このアンプは2KΩです。それから、出力トランスU-808は2.5Kタップ
に接続されています。2A3のEp-Ip特性図に2Kのカソード抵抗時のラインと
750Ωの時のラインを書いてみました。プレート電圧を測定すると
約378V、プレート-カソード間電圧 280V、カソード抵抗の両端の電圧は
約98V。グリッド電圧は43Vでした。バイアス電圧は43-98V = -55V。
この時カソード抵抗を流れるの電流を計算すると、49mA。
初段と出力管の間に、カップリングコンデンサは無いし、カソード
抵抗が2KΩと大きいので、これはもしかしてロフチンホワイトでしょうか。
そして、バイアス電圧?が調整?できるようになっているのは、6SJ7の
バラツキを補正するもの?これから色々と勉強しなくてはなりません。

今日はここまで。。。