ギター弾きのひとり言

ギターと音楽が趣味の私のひとり言を気が向くままに書いています。

2A3シングルアンプのメンテナンス完了

2009-02-14 | オーディオルーム
ようやく2A3シングルアンプの調整が完了しました。
まず回路を眺めてみた結果、当初ロフチンホワイトと思いましたが
6SJ7のプレートから2A3のグリッドに直接接続されているだけでした。
1本だけ使ってあった6SN7は電源投入時に6SJ7が動作するまでの間に
2A3のグリッドにかかる電圧を制御(遅延)させるものと思われます。
6SN7のグリッドに接続されている可変抵抗器は、6SJ7のプレート電圧を
調整する為のものと思われます。
その仮定から、2A3の動作設定を次のように行ってみました。
6SJ7のプレート電圧(=2A3のグリッド電圧)を70Vに設定することにしました。
それにより、2A3のカソード抵抗の両端の電圧は118Vになります。
2A3のバイアス電圧は70-118= -48V。電流は59mAとなり、この設定で
間違いないかと思います。
ところが、このアンプはあり合わせの部品で作ったのか、可変抵抗器が
L側20KΩ、R側30KΩで、R側が70Vまで上がりきりません。それで前後に
抵抗が入れて有ったので、それを調整して何んとか設定できましたが
気持ち悪いので、通販で取り寄せてLRとも同じ物に交換しました。
ここで新たな問題が。。。R側の6SJ7のプレートを電圧を70Vに設定すると
6SN7の出力電圧(カソード電圧)が290V(L側は250V)以上になって、しまい
6SN7にはヒーターバイアスで90Vかけて有るのですが、ヒーターカソード間
耐圧200Vでとても危ない状態になってしまいます。
取りあえず真空管を外して、電圧を測定するとLRともほぼ同じ電圧が
出ています。6SJ7の問題かとも思いましたが、真空管ソケットを磨いて
みたところ、正常になりました。古いアンプなので、そういった部分も
メンテナンスしないとダメだという事を痛感させられました。
また、当初メタル管の6SJ7が付いていたのですが、ハムが取りきれなくて
NECのGT管に変えていましたが、ソケットを見てみると1番ピンがアース
されていないのです。1番ピンをアースして、メタル管の6SJ7を取り付けた
ところ、1mVくらいまで下がりました。スピーカーに耳をつけて若干聞こえる
程度になりました。
このアンプが来たときに購入しておいたRCAの6SJ7メタル管に取り換えて
再度調整して完了!

さて、音質は。。。初段と出力段の間にカップリングコンデンサが無く
回路がシンプルなせいか、とても綺麗な音がします。それと三極管の
素直さがあいまってとてもリアルで、臨場感もとても素晴らしいです。
特にクラシックでは、バイオリンが伸びやかでやチェンバロなどはとても
繊細に再生されます。

※プリアンプはもちろん自作品です。

本当は出力や歪率など測定してみたかったのですが、疲れたので今日は
ここまで。しばらく使用してから再度点検して、その時に測定してみようと
思います。