久しぶりに感動したなぁ~~
夜、家に帰ると晩ご飯を食べて数時間パソコンに向かう私は
最近テレビをほとんど観ないのですが、一昨日は偶然つけた
時にやっていたあるドキュメンタリー番組に最後まで見入っ
てしまいました。
それは『
泣きながら生きて』という番組でした。
テイさんは中国の文化大革命の混乱期に青春時代を過ごしました。
貧しく、生きるだけで精一杯。とても学ぶことなど許されない時代で
した。
そんな時代もやがて終わり、つらい時代を共に過ごした女性と結婚し、
ひとり娘が生まれます。
しかし、学校を出ていないテイさんが貧しい生活から抜け出すことは
中国にいては不可能でした。
そこで果たせなかった自分の夢を叶えるため、35歳になったテイさん
は妻子を残し日本に行く決意を固めます。
「家族のためにも胸を張れる人間になりたい」と願い。。。
中国上海から、希望を持って日本にやってきたテイさんでしたが、現実は
厳しく夢破れてしまいます。努力ではどうにもならないことがテイさんに
降り掛かったのでした。
異国の地で全てをなくしたテイさん。しかし、決して自分と同じような思
いはさせたくないと、残してきた小学生の娘に夢を託す決心をします。
自らは家族と遠く離れた日本で3つの仕事を掛けもちし、朝から夜中まで無
我夢中で15年間働き続けるのです。
働いたお金は全て送金する為、テイさん自身は貧しい生活を強いられます。
不法滞在の為、妻と娘に会うことは1度も許されず、たったひとり孤独に耐
え、ひたすら働き続けます。
背負った運命を嘆くことなく、恨み言ひとつ言わず...ただただ、ひとり娘
に胸を張れる人間になって欲しいと願って。
その期待と愛情を受け、娘は難関のニューヨーク州立大学に合格し、やがて
アメリカで産婦人科の医師になります。
それを見届け、年老いたテイさんは15年間過ごした日本を離れ、やっと奥さ
んの待つ上海に帰国する.......というドキュメンタリーでした。
何がそこまでテイさんをかき立てるのか??
自分の全てを犠牲にして子供に夢を託す気持ち...どん底の時代を経験した
人にしか分からないことなのかもしれません。
テイさんの奥さんも、夫を信じ、信念を支え、たった独り泣きながら寂し
さに耐え働き続けました。
愛し、信じ合いながら15年間離ればなれで、娘を立派な人間にするため
だけに生きた夫婦。
10数年ぶりに夫に会う為、初めてよそ行きの服を仕立て、美容院で精一
杯お洒落をする奥さんの姿を観て、切なさで胸がいっぱいになりました。
そんなに愛しい人とずっと離れていたなんて、どんなに辛かったことかと。
2時間の番組中ずっと涙が止まりませんでした。
映画やドラマでそんなに泣く方ではないのですが...
.....感動の涙でした。