9日、わが日野市内にある「東豊田(ひがしとよだ)緑地保全地域」を訪れました。
同保全地域は市のほぼ中心部、日野台地の東南端に位置。東西に延びる段丘崖(だんきゅうがい)に沿って残る樹林帯です。
市街地近郊で良好な自然を保護することが必要な地域として、東京都が「自然の保護と回復に関する条例」により指定。工作物の新築、宅地造成、土砂の採取や木竹の伐採などの行為が規制され、小規模ながら、身近に残された良質な自然にふれることができます。
コナラ、クヌギ、イヌシデ、エゴノキ…多種多様な樹木が森林空間を立体的に埋め、森林(もり)のお手本用のような風景。落葉広葉樹林ならでは、日差しがたっぷりと降り注ぐ春には、林床に多くの花も顔を出しそう。
「武蔵野の雑木林は15~25年に一回根元から切り倒し、薪や炭、しいたけのほだ木等に利用してきました。切株からは新しい芽がのび15~25年でまた切ることをくり返します。この方法を萌芽更新(ぼうがこうしん)といい、これにより武蔵野の雑木林は今日まで残っています」(東京都多摩環境事務所自然保護課・現地案内版より)
直径10~20㎝程度の木の太さと、積み上げられた粗朶(そだ=雑木の枝葉を束ねたもの)から、このエリアは現在も人により管理されていることがわかります。
こちらのケヤキは何と4本立ち!
通常一本の幹がすっと延び、箒(ほうき)型の樹形が美しいケヤキ。時間が経過して高木化してしまったものの、かつては定期的に伐採されていたこと、萌芽更新により株立ちになったことがうかがえます。
足元にクヌギのドングリ多数…山地帯のミズナラやコナラなどと同じく、やはり今年は豊作なのでしょうか?
段丘崖の下から湧き出す水の豊富さと美しさにも、驚きました。カルガモ十数羽がのんびり泳ぎ、羽づくろい。
ヤブミョウガ(藪茗荷)の果実。
葉は食用のミョウガ(茗荷/ショウガ科)に似ていますが、こちらはツユクサの仲間。といっても、ヤブミョウガも初夏の新葉が食べられることを、この度初めて知りました。(苦笑)
「街中のオアシス」で思わぬ発見とリフレッシュ。色づき始めた紅葉も楽しみです。
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