インターネット、この暇つぶしにはもってこいの怪物に多くの時間を割かれるようになって何年経つのでしょう。
ほんの十数年前は、ぼくは本の虫、とはけして言わないが、まあ月に数冊は読んでいた。
ところがネットの楽しみに浸食されてか、本を読む時間も予算も大きく減っていったこの数年であったように思います。
で、ぼく的本への回り道、出会って読んで楽しいなのきっかけは、数冊の本でした。
以前に買ったものもあり、最近読んでみようと買ったものもあり・・・
1冊の時代小説を読んでみて、すっかりハマったみたいです。
大きな書店に行ってみると、ずらーり時代小説のコーナーが凄い。
なるほど、友達の話からもうすうす聞いてはいましたよ、でもこの目ではっきり見てピンと来ましたから、よっぽど世間の動きに鈍感だったのですね、ぼくって。
この十数年、たぶん本は大きく発行部数を減らし続けてきたに違いない、それでも、たぶん
時代小説の関係の本だけは発行される本の種類も部数も増大してきているのではあるまいか。
何となくで申し訳ないが、そんな気がしてきましたのです。
じゃなきゃあんなに大きなコーナーを、書店のどのお店もとるわけがないもの。
これは凄いことだと思いました。
作家も多士済々です。
作家ごとにファンがついているような…そんな塩梅だとぼくは思いましたが。
ここで具体的に作家のお名前を書くことは控えますが・・・
昔 母が生きていた頃、母は何と本を読むのがめちゃくちゃ早い人でして、
本だけが愉しみといつも言っていましたから、ぼくも段ボール箱に本をいっぱい詰めて送るんですが、すぐ読んじゃうんですね。
そんな亡き母の大好きな作家が、平岩弓枝さんだったのですね。
当時ぼくはまったくこの作家を読んだことがありませんでした。
で、今回のぼく的本への回帰の一つのきっかけになったのは、
そうだなあ、この作家、母が好きだったなあとぼくも平岩弓枝氏の本を読んでみたのでした。
ううむ、面白い面白い。簡易な文体だからどんどん読める、で感心するほど面白い。なるほどこれなら多くのファンがつくわけだわい、などと今頃言っているぼくはファンにしたら、何言ってんの今頃、おそいよ。ということなんでしょうか、そうだと思います。
これはいいモノ見つけたよ。
で、時代小説に注目してみたら・・・
どの書店も時代小説に大きなコーナーをとってあるんですね。
今は違う作家の作品を好んで読んでおります。
ぼくがカメラマンとして、雑誌で仕事をしていた頃その編集者がポロリとその作家をほめていたのを思い出し、読んでみたのです。本格派と言おうか、大当たりの作家を見つけたのです。ぼくだけじゃないようで、多くのファンがついている方のようでした。
ううむ、コンだけ面白ければ、多くのファンも付くよなあ・・・
迂闊でありました。
時代小説の世界は、ぼく的にはまったくノーマークだったのです。これは迂闊でした。
テレビドラマの時代劇くらいに思っていたわけではないんですが、これでしばらくは暇をつぶせそうな、おっともったいない、本を読んで楽しむことがいっぱいできそうな予感がいたします。
文・フォト 石郷岡まさを
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