まさおレポート

当ブログへようこそ。広範囲を記事にしていますので右欄のカテゴリー分類から入ると関連記事へのアクセスに便利です。 

バリ島サヌールレポート12日目 ワルターシュピースメモ

2023-07-01 | バリ島 絵画・紋様・アート・クリス・美術館・ワルター シュピース

後三日でのバリ滞在が終わると考えながら、私はいつもの朝食を取り、この滞在のやり残しはないかをチェックしました。今回の旅の最大のテーマは、ワルター・シュピースがなぜバリに滞在したのか、その理由を体験的に確認することでした。著作や文献上の理解はあるものの、それを自らの腑に落とすことが目指しました。

これまでの理解では、ベルリンでの故郷を失ったシュピースがバリに理想の故郷を求め、ウブドやイセなどを訪れる南方志向の旅を行ったと理解しています。それは逃避というよりも放浪の旅を思わせるものでした。

バリは同性愛に対する関係が寛大な国であり、それもシュピースがここを選んだ大きな理由だったと推測できます。また、シュピースがかつてウラルで体験した自然豊かな生活や音楽、舞踏という類似の環境をバリに求めたのも想像に難くありません。アルキペンコとの関係、バーバラ・ハットンとの関係、そして移動の理由など、数々の謎をシュピースは残しました。

彼の作品と手紙、そしてケチャが彼の人物像を物語っています。今回私はケチャを数回見て、レゴンダンスやバロンダンスも見ました。また、ARMAの新たに設けられたワルターシュピースコーナーも参考になりました。しかし、補足的な事実は付け加えられたものの、根本的な疑問は依然として残りました。

私はシュピースが輪廻の思想に惹かれてバリに辿り着いたのではないかという考えに取り憑かれています。その考えを補強するために手紙の断片を集めました。彼が最後にエゼキエルの幻視を描こうとしたことからも、彼のプリミティブな輪廻への志向が感じられます。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。