まさおレポート

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津田委員長の辞任 その3 (創作的回想)

2008-01-30 | 通信事業 NTT・NTTデータ・新電電

津田さんの辞任の事実を知った2004年時点では全く別のストーリーが頭の中に浮かんだ。私と同じ職場に元NTTの平山さんがいる。昼食時にソフトバンクの社員食堂で焼き魚定食を食べながらその事実を語った。汐留の新築ビルに移ってきて26階には立派な社員食堂ができた。ここの焼き魚が好きで毎日のように食べている。
「平山さん、津田さんが情報労連の委員長を辞めたことは知っている。」
「いや、全く知らないよ。彼が委員長になったことは知っていたけど」
「ネットで見ると今は違う人が委員長になっているよ。」
「どうして辞めたのかな」
「それはきっとNTTリストラの責任を感じての上のことだろうね。」
「そうかもしれないね」と平山さんは答えた。

NTT労働組合は2001年に組合員11万名を対象とし、子会社移籍と賃金30%カットを柱とする大リストラ計画を受け入れていた。今までの全電通をある程度見てきた私にはこれは相当な決断に思われた。さぞ組合員の突き上げはきつかっただろう。全電通時代以来でもっともつらい仕事を引き受けたのだろうと心中ひそかに推測し惻隠の情にちかいものを感じていた。
「他の企業ではとうの昔に実行してきたことだと思うよ。だぶついた社員の給料は他社への接続料金に上乗せさせられているんやからな。」と平山さんはもっともな意見を述べた。この意見は新電電が発足した1990年頃から言われ続けている。当時のNTT社長宮津さんもある会合で「団塊の世代の退職がすすめばNTTは身軽になる。それまではなんとしてでも彼らの飯を食わせねば」などとしゃべっているのを直接聞いたことがある。
「それにしても歴代の委員長はこんな損な役割を演じることはなかったのにね。時代の流れとはいえしんどい仕事に直面したものだね。津田さんも。」と私はいった。

再びバリのプールサイドに話を戻す。検索の結果知った2000年12月15日付けの読売新聞記事によると、情報労連はとんでも無い事件に巻き込まれていた。
1.組合員6000名の共済年金預かり金300億円を年利5%の保証で5年間の期限で東邦生命に先物取引や商品ファンドでの運用を委託した。これは情報労連生命共済理事長の独断行為だとある。
2.これがなぜか先物取引会社、東京ゼネラルに運用を一任し、その運用に失敗して300億円は85億円に目減りした。
3.東邦生命は金利の逆ざや現象で経営破綻し、それをきっかけに情報労連共済は預け金引き上げを要求し、資金回収ができないことを知った。情報労連=NTT労働組合は300億円を借り受け手当した。

何とも謎の多い不可解な事件だ。

回想のNTTデータ


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