日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

心に隠していることを神は知っておられます

2020-06-13 | Weblog
詩44篇 

 22節「神はそれを探り出さないでしょうか。心に隠していることを神は知っておられます。」聖書協会共同

 1節「指揮者によって」。コラの子の歌。アスキール。神よ、この耳で私たちは聞きました。先祖が私たちに語り伝えたことを。先祖の時代、いにしえの日々にあなたのされた業について」。本詩の時代背景は、バビロン捕囚後の近い頃と考察される。その状況は民の苦難と恥辱の中で、神による解放と勝利を願っている内容となっている。ここから国を憂い執りなす祈りの姿勢を学ことができる。
「先祖が私たちに語り伝えたこと」(2節)とは出エジプトの出来事を指し、それは信仰の原点でもあった。過去の出来事を根拠にして、現在の苦境からの解放を願うのである。
 4節「彼らは自分の剣によって土地を得たのでも自分の腕で勝利を得たのでもありません。あなたの右の手、あなたの腕、あなたの顔の光によるものでした。あなたが彼らを望まれたのです」。カナンの地に侵入して嗣業の地を得たのも
 自分たちではなく、あなたが、あなたの手、あなたの腕で勝利して得たことである。だから今こそ勝利を得させて下さいと嘆願する(5節)。「立ち向かってくる敵をあなたの名によって踏みつけてください。自分の弓や剣では救われない。彼らを恥辱させるのはただあなただけです」(6~8節)。 そうすれば彼らは絶えず神を賛美し、感謝を捧げることになる(9節)
10節「 しかしあなたは私たちを拒み、辱め私たちの軍勢と共に出陣されませんでした。」しかし何故 神は私たちを見放されるのですかと問い掛ける。ここでバビロン捕囚という苦境の現実に目を向ける時、住み慣れた地から敗走して恥辱と略奪と嘲りの的となり、ののしりの声が降りかかっていると訴える(11~17節)。
 18節「これらのことがことごとく降りかかりましたが、それでも私たちはあなたを忘れず契やくに背かず」。裏切る(原語=退く)ことをせず、あなたの道(原語=小道)からそれなかった(19節)。神の聖名を忘れて異教の神に向かって手を延べることは無いが、尚あなたはそれを探りだされる(21~22節)。
 23節「私たちはあなたのゆえに、日夜、死にさらされ屠られる羊と見なされる」。ローマの信徒の手紙8章36節に引用されている。 
 24節「われらの主よ、目覚めてください。なぜ、眠っておられるのですか、私たちを永遠に捨て置かず起き上がってください」。「捨て置かず」新協同訳」(突き放しておく)。「目覚めてください」と繰り返している。見離さないでくださいという切望である。十字架上の主イエスの祈りに共通している(マタイ福音書27章46節、詩59;5~6節にもある。
 キリスト者として困難のどん底からの叫びを神に向けることが出来るだろうかが示される。

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