植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

今年の漢字は「贈」でありました

2022年12月14日 | 雑感
毎年恒例の、今年の漢字が「戦」と決まったようです。日本漢字能力検定協会という団体が昔から主催し、京都清水寺の貫主が、大きな紙にその一字を揮毫する、というやつです。

もう忘れた方も多いでしょう。この協会は略して「漢検」、高い検定料をとって漢字の検定を一手に引き受けていた文科省所管の法人でありますが、最初は学習塾などを経営した事業家が任意団体を設立し、その後文科省OBの天下り先として「公益法人・財団法人」になりました。この人物と息子が何十億円もの法人のお金を私的流用したりファミリー企業に高を私物化していたのでした。

もとよりワタシなどはこうした資格やら級・段などの認定には興味もなく、いまだに人に言える級と言えば、高校生の時に受けた英検2級の合格だけであります(笑)。漢検も受けずじまいでありました。好きだった囲碁も大学の時に初段クラスと言われましたがそれきり。書道に至っては、いずれの団体にも属さず通信教育も未済なのでいまだに何の級もありません。

まぁ、漢検親子は有罪になり懲役刑となったらしいですが、とっくに出所し今頃はまた何かうまい商売でもやっているのでしょうね。

さて、「戦」の漢字は、もっとも今年の世界を象徴したロシアのウクライナ侵攻、コロナとの戦い、ワールドカップもあり妥当なところでありましょう。しかし、この字は何百年も何千年も共通する文字で、今年に限ったことではありません。生、死、などと一緒で、いわばスーパーチャンピョン扱いで良かろうと思います。

ワタシにとっての今年は漢字で書けば「贈」の一字でありました。
昨年の終わりころから印をただで彫ります、と書道チャットで告知し20人近く彫って贈りました。三男の結婚式には、(当然のごとく)式の費用はワタシが持ちましたよ。のみならず、出席した方全員に「寿」や「福」を彫った印を贈呈いたしました。

次男が当地へ引っ越すことになりマンションを購入することになった時は、住宅資金に限定した「特別贈与」でせがれに大金を渡し、すってんてんになっております。

畑で採れたジャガイモやら大根などの野菜はご近所に贈呈し、ブドウ甲斐路や自家製干し柿も自分では「血糖値が爆上がり」するのを回避するため皆さんに贈りました。

押し詰まって来て、ある若い書家さん、修行僧のかた、近所の書道仲間などから「印」を頼まれました。全部で十数本ですが、ほとんどがやっつけ仕事で、ほぼ数時間で彫り上げるのです。こういう仕事は小さな石の彫りをいじくりまわしているうち、勢いのないちんまりとした印になります。短時間で「えいやッと」ばかり集中して彫るほうが得てして結果が良くなります。直し始めたらきりがないのです。

楽しみに待っている人もいるので、さっさと彫って差し上げる。お代は結構としておりますから、お互いそこはうるさい話や金銭のやりとりなどよしましょう、というわけで、年内に全部終わりにします。無償で贈るのは、自分がその分稽古になるからで、全く損はありません。

来年は、どんな一文字となることやら。願わくは「楽」、「喜」あたりがいいと思います。病とか苦などという文字はどうか来ないで欲しい、と祈るばかりであります。
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