野菜や果実を美味しく大きく育てるためにはやはり何といっても「肥料」が大事であります。これは市販の化成肥料だけに頼らず有機肥料も重要です。ワタシはガーデニングを初めて2,3年で「ぼかし肥料」というものがあることを知りました。当槐松亭植物園では、それ以来有機肥料栽培を中心にしており化成肥料・化学肥料は最低限使用にとどめています。
その根幹となるのが「ボカシ肥料」であります。これは、元々は植物由来の素材を発酵剤を使って発酵させたものです。ネットでは高価な有機肥料として販売もされていますが、自分で材料を集めて発酵させたほうが断然安上がりです。安い材料でより高い施肥効果を出すために、ぼかし肥料を自作し、野菜畑や果樹園にはこの肥料を使っているのです。
これを植物に与えると、土中で虫・ミミズ・微生物などによる分解を待たずに根が吸収するので効率がいいのです。また、根の肥料やけも少なく、入れる材料によってバランスがいい万能肥料となるわけですね。腐葉土やたい肥は土中で、バクテリアやミミズなどが一旦分解しないと根っこは吸収できません。ぼかし肥料は、これを発酵させることによって粉状に細かく柔らかくなって水に溶け込むので、根が吸収しやすくなるのです。
そのワタシ流ぼかし肥料の作り方です。
そのワタシ流ぼかし肥料の作り方です。
今年用意したのは①米ぬか ②もみ殻 ③そば粉 ④腐葉土 ⑤コーヒー滓 ⑥有機肥料 、これを材料にして発酵促進剤(ホームセンターで売っているコーランネオがお手軽)と少量の水を用意します。
水は1,2週間水道水を汲み置いたものを使います。何故なら水道水にはわずかながら殺菌剤が混入しているので、発酵菌が殺菌される心配があるからです。井戸水や雨水ならそのまま使えます。
作り方は大きく分けて嫌気性と好気性の二通りです。
ワタシは以前は、楽をしようと考えて混ぜないで済む密閉した嫌気性で作ってましたが、出来上がるまで日にちがかかるし、出来上がった後も再発酵したり、腐敗したりするので好気性に変えました。
容器として使うのは、ある程度の量を確保する為に、大きめのプラ舟を使っています。表面積が広いので撹拌する作業が楽なのです。好気性は、同じ材料を大きな容器に入れ、毎日撹拌して酸素を供給し発酵を促すので、だいたい2週間でできます。
また、水は極力控えめに投入して、毎日2回ほど混ぜて酸素を混ぜ込みます。だいたい掌で握って開いたとき崩れる程度が目安になります。仕込んで2日、3日して材料が熱を出しているかを確認、変化がない場合だけ水を足してください。水のやりすぎの場合だけ乾燥した材料を追加します。ワタシの場合は、タダでコーヒーの搾りかすを分けてもらっていますので材料費が安く、また適度の水分を含んでいるので、水はほとんど入れません。
毎日2回以上は混ぜる。しかも均等に丁寧にかき回すことが大事です。量が多いとスコップで「えいや」とばかり混ぜるのは、なかなかの重労働になりますしムラができやすいです。そんなに大量でなければ手でかき回すのが一番ですね。順調に発酵すると、数日で手を突っ込めないほど、60~70℃の発酵熱が出ます(その時はスコップでかき回します)。同時に発酵に伴う水分(蒸気)が出ます。均等に酸素を供給し水分のムラを無くし温度も平準化させる、とても大事な作業です。
毎日2回以上は混ぜる。しかも均等に丁寧にかき回すことが大事です。量が多いとスコップで「えいや」とばかり混ぜるのは、なかなかの重労働になりますしムラができやすいです。そんなに大量でなければ手でかき回すのが一番ですね。順調に発酵すると、数日で手を突っ込めないほど、60~70℃の発酵熱が出ます(その時はスコップでかき回します)。同時に発酵に伴う水分(蒸気)が出ます。均等に酸素を供給し水分のムラを無くし温度も平準化させる、とても大事な作業です。
かき混ぜたら必ず蓋をして水分の蒸発を防ぎます。
均等に混ぜるのを怠ると水が部分的に滞留し、ハエが卵を産み付け蛆が湧きます。また、腐敗して臭くなります。こうなると捨てるしかありません。
これで、2,3週間して発熱が収まったら天日干しして出来るだけ乾燥させて出来上がりです。材料費は腐葉土と有機肥料、そば粉などは有料ですが、米ぬか・もみ殻とコーヒー滓はタダ!手間賃を除くと実に安価で高性能の肥料が出来るのですよ。どうです?挑戦してみませんか?