銚子ってご存知ですか?
そうそう、千葉の突っ先
東京から特急
で2時間ちょっと、車
で3時間。
漁港と醤油の街
夏は30度を越さず、冬は5度を下回らない温暖な土地
みんな、とってもやさしい街
ワタクシは銚子が大好き
オットの実家は千葉だけど、義両親は銚子の出身
で、
ワタクシは結婚してから初めて銚子に行くようになった。
↑ のんびりした銚子駅
↑ 過疎化が進んじゃって、駅前なのに、ガラーン・・・
↑ お昼を食べた駅前の「新橋」
外観のみ。安くておいしい刺身に夢中で画像忘れ・・・
でも、オーダーから小1時間待つのは覚悟してね。
今回、銚子に行ったのは、オットの母方の97歳の祖父のお見舞い
40代後半のオットの祖父が生きているのもすごいんだけど
祖父はとても元気で、自分のことはなんでも自分でできる人
その祖父が9月初旬に倒れ、一時期は意識不明の危篤になった
オットがショックを受けると思った叔父叔母たちは
いよいよのときまでオットには言わない、と協定を結んだらしい。
でも、倒れてから3日後に意識が戻り、少しづつ話ができるようになり、
ごはん
が食べられるようになったとのことで、
お見舞いに行ってきた
病院のベッドで横になっている祖父は去年の半分くらいになっていた
オットは絶句している・・・
ワタクシはズイズイと近づき、肩を叩いて
「おじいちゃま、KIYOです
ヒロさん(オット)と来ましたよ
」と声をかけた。
祖父は「ヒロさん・・・?そんなことないよなぁ。夢まで見るように
なっちゃったよ・・・」とブツブツ言っていた。
「おじいちゃま、ヒロさんだよ!」ってもう一回言ったら
「会いにきてくれたのかぃ・・・」とわかってくれた
いろいろと、しっかりお話してくれる
オットは祖父の手を握っていた
祖父母は銚子で何代にも渡る大棚の商家を営んでいて
「銚子の旦那さん」と言えば祖父
のことで、
「銚子の女将さん」と言えば祖母
のことだったと言う。
義母は振袖を着てお付の女中さんを従えて学校に通っていたそうだ
戦後直後は、祖父は銚子だけでなくその財力で霞ヶ関にも影響力があったと言う。
政治家や財界人とのつながりも濃かったらしい。
祖父が見せてくれた写真の中に、海外旅行と言うものが始まったころ、
羽田空港
から(香港かな?)出発する祖父母を見送る、
政治家たちは紋付だったりモーニングだったりしていた。
タラップで颯爽を手を振る
正装した祖父母
が写っていた
オットが2歳のころ、義父が大病を患い、義父の看病のため義母は病院に
泊り込みで、オットは銚子の祖父母に数年間、預けられていた。
その祖父母はオットを大事に大事に育ててくれた。
両親と離れてさみしかったであろうオットを、守り、愛し、すべてを
注いでくれて、オットに健康な体とやさしい心を与えてくれた
ワタクシにはオットが健康で心やさしい人なのが何よりの宝で
結婚したあとは、ワタクシがしっかりオットを守っていかなくてはいけない
と思って暮らしてきた(いよっ
男前KIYOちゃん
)
祖母が亡くなった数年前、オットが遺骨を持ち、マイクロバスの一番前に座った
孫やひ孫が何人もいても、みんながオットを立ててくれた。
ありがとう、ありがとう、おじいちゃまおばあちゃま・・・・
10年前に初めて会ったとき、丁寧に「ヒロさんをどうぞ頼みますよ」と
手をついて言ってくれた
それから10年、月に一度祖父に季節のお菓子
を贈り
お手紙をやりとりした
素晴らしい達筆な
はがきが額に入れて飾っておきたいほど
年に1度は遊びに行っていたけれど
もしかして、祖父に会うのは、これで最後かもしれない・・・
祖父がいつもいつも言っていた言葉・・・
「KIYOさん、これからはね、世界を相手にするんですよ。
旅行でもいい、仕事でもいい、常に国内だけでなく、海外に目を向けるんです。
世界の中で、自分はどうやって生きていくか、考えるんです」
おじいちゃま、単純にハワイ
好きなワタクシですが、
心の広いおじいちゃまなら笑って許してくれますね
帰りの車
でオットに
「おじいちゃま、ETになったね」って泣きながら笑いながら言ったら
オットは「ありゃあ、宇宙に行く準備だね。おじいちゃまはハイカラだったから
最期は宇宙旅行
だね」ってやっぱり泣き笑いしていた。
命が尽きようとしている瞬間を見るのは悲しい、切ない、やるせない・・・・
これが自分の親なら耐えられないと思う・・・
でも、だからこそ、孫であるワタクシたちがしっかり見送らないとと思っている。
祖父の97年の人生の幕を下ろす日が一日も先であることを
オットと2人で願いながら
でもね
なななななななんと、銚子から帰ってきて、オットはすごい感謝の
言葉を嵐のように言ってくれる
もともと「ありがとう」「感謝してる」と言う言葉を惜しむ人ではないけれど
それにつけても「KIYOはいつも俺の背中を押してくれる」
「KIYOは親戚のお付き合いもきちんとしてくれて、俺の株は上がりっぱなしだ」
「KIYOは会社の人にもよくしてくれて、会社のみんなが誉めてくれる」
「KIYOは俺の大事なものを自分のこととして大事にしてくれる」
などなど・・・
ま、今はおセンチになっているんだと思うけど、ありがたくそんな言葉を
いただいておきましょう
そして、そんなオットに振り返って、こう言うの・・・
「愛してるわ、あなた・・・
」
な、わけないよ~
「大人だから感謝の心はナニかで現しましょうね」
ウッシシシ・・・・
オマケ画像
↓
先日いただいた祖父からのお手紙
ズームイン
達筆ですね