meisou

記憶を補完するための記録

入学式

2024-06-01 09:22:11 | 日記
もう6月なので、だいぶ経ってしまったのだが、うちのもう高校生(以下、れた坊)の入学式のことをやっと書く。

支援学校の中学部から高等部に上がっただけなのだが、高等部の初日は、れた坊にとってかなり緊張というか恐ろしいものだったようだ。
れた坊は自閉症なので、わからない状況や見通しのもてないとき、とても不安になってパニックを起こすことがある。
高等部になって知らない教室、知らない先生に囲まれて、卒業式のように事前に練習があるわけではない入学式にいきなり参加させられる、これはとてもれた坊にとって不安なことだったらしい。
入学式が始まり、体育館で椅子に座って新入生の入場を待っていた。
高等部新入生の入場。あれ?れた坊、入場してこない。
式が始まった。どうしたんだろう?
すると、中学部の知っている先生が私のところに来た。
「お母さん、れた坊さん、手首を切って血が出ていて、来てもらえますか?」
手首を切って???
話を聞くと、緊張のあまり窓ガラスを手でばんっと押して、ガラスが割れて手を切って血が出ている、と。
途中の廊下で割れた窓ガラスを片付けている学校職員さんたちが見えた。
保健室には、手首をガーゼで処置されたれた坊がいた。パニック状態は収まっているようだ。
いますぐ病院に行ったほうがいい、と先生方に言われ、指定された病院にすぐ向かうことになった。
入学式になんてこと。
病院ではなく医院だったが、傷を見せたら、「ぜんぜんたいしたことない!」と言われ、薬を塗られ包帯を巻かれただけだった。
もしかして縫うのかな?と思っていたけど傷は軽いもので良かった。
他の保護者さんに私とれた坊が急にいなくなってどうしたのかと思われているかなと思って、中学部のころ参加した保護者LINEグループに経緯をお知らせしたところ、大丈夫?とみんなやさしくてうれしかった。

そのまま帰宅したので担任の先生とも会わずに入学式の日は終わってしまった。
翌日はふつうに登校できたので、担任の先生にやっとご挨拶できた。
本来は入学式に渡されるプリントや、高等部の説明などをされた。
入学式の写真は買いますよね?と聞かれたので、写ってないならいらないかな?と思ったのだが、欠席の人はすみっこに写真が載ります、と言われたので買うことにした。

れた坊にはいきなりの高等部で入学式、きっと不安なものだったんだろう、と事前になにか対策を取れなったことは反省。
中学部のときのようにれた坊の特性を理解しているわけじゃない。初日だから。
逆に、他の子たちよくいきなりの入学式を無事にできるなあと感心した。

後日、入学式の記念写真を受け取った。
並んでいる新入生と保護者さんたち、先生方。ステージうしろに掲げられた国旗、校旗に並ぶように、同サイズで、れた坊の合成された写真。
どこかの国家主席の肖像画のようであった。


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