U18大分県予選を迎えるヴェルスパ選手に激励の言葉をいただくため、この方の突然の来日に慌ててアポをお取りさせていただきました。
本当にお久しぶりですね、実に9年ぶりのご出演となります。
イジッチャ・コジム氏です。よろしくお願いします。
コジム:まず、最初に言えることは…
前回、最後に出演した時にお話しをした内容は韓国アイドルの話だった。
しかし、この9年と言う月日の中でKARAも少女時代もすっから見なくなった…からしい限りだ。
――月日が流れ、コジム氏もオヤジギャグを言うようになったんですね。
面白くはありませんが…
コジム:私にも可愛い孫娘ができてね。
私なりに考え、笑わせようとしているが面白くないといつも鋭い指摘を受けているよ。
――確かにそのようなキャラではありませんものね。
コジム:この前もそうだ。
「いいかい、今から大事なことを言う。一度しか言わないからよく聞きなさい」と言うと…「大事なことなのになぜ一度しか言わないの?」と切り替えしてきた。
――素晴らしい切り替えしです。
コジム:具合が悪く病院に連れて行ったときもそうだ。
先生から「食欲はありますか?」と聞かれた孫娘は「おかず次第です」と返した。
――確かにこれも素晴らしいと思います。が、選手への激励はしないのでしょうか?
コジム:だから、あなたは浅はかなのだよ。
私の話にはいつも意味があると思ってもらいたい。
――と、言いますと?
コジム:ゴールデンエイジでは足もとの技術を学ぶことを重視しているが、ゴールデンジェイケーではぜひこのような「切り替えし」と「展開力」を学んで欲しい。
きっとフットボールに役立つはずだ。きっと人生を救ってくれるスキルとなるはずだ。
――そういえば、私も先日、娘からこう言われました。
雑誌で【眼鏡男子はカッコいい】特集を見たあと、眼鏡デビューをして家で鏡を見ていたときです。
「眼鏡男子がカッコいいんじゃなくて、カッコいい男子は眼鏡も似合うって話し。勘違いは止めてね」と…
コジム:実に素晴らしい切り替えしじゃないか。
では私がまだ20代の頃のお話しをしよう。バイト先に彼氏いない暦が長い女性がいた。
その女性はとても大人しく、先輩店員からもよくからかわれ、高額な化粧品や宝石などマルチ商法のような品を買わされ、「お人好しだから何を言っても【絶対に断らない】」と言われていた。
ただ私は優しい女性だなと好意を持ち始めており、この人なら断られないかもと休日、デートに誘った。
――はい。それで返事は?
コジム:生まれて初めて女性からOKをもらったよ。
私は嬉しくて最大限のお洒落と下調べをして美味しい食事をご馳走し、家まで送り届けた。
とても楽しくて私は何度もデートに誘い、彼女もまた楽しんでくれていると思った。
何度目かのデート当日、私は告白をしようと綺麗な夜景の見える丘へと連れて行った。
「実は…」と口を開いたとき、彼女はこう言った。
「私、本当は一緒にいるのが嫌だった。でも、同じバイト先だから…もう二度と誘わないで欲しい」と言われた。
彼女の表情は真剣で、苦しそうで、必死の思いで話してくれたんだろう。
「ちゃ、ちゃんと断れる人じゃないですか!あなたは。今度から嫌なことは嫌と言いなよ!あまりに断らないから心配してたんだ」と私は流れそうになる涙を必死に我慢して笑顔で話した。
彼女は告白ではないことにホッとし、「勇気を出させてくれてありがとう」と何度も私に頭を下げた。
これが私の展開力が活きた瞬間だったよ。
――ある意味展開力ではありますが…で、激励はされないのですか!?
コジム:あなたもせっかちな人だな。
まぁ、慌てるな。続きとして、1年後の話しがあるのだが…
――もう、ここまで話したのならどうぞ。
コジム:このことをきっかけにバイト先で落ち込んでいたとき、優しく接してくれた正社員の年上女性に再び好意を持ってしまい、私は今度こそ人生初の告白をしたのだよ。
返事はその場ではもらえなかったが、翌日、私のロッカーに手紙が入っていた。
誤解させてごめんなさい。
君みたいな男性って…いるよね。
私が困っていたら一生懸命にパソコンを操作してくれた。
「家にパソコンを買おうかな」と言うと、次の日には「オススメリスト」を作ってきてくれた。
だから、お礼として指先に穴の空いた手袋を使っていたからプレゼントをした。
でも、何故だかわからないけど全然違うの…私の彼氏と。
彼氏はイケメンじゃないけど一緒にいて幸せな気持ちになるの、ドキドキするの。
全然違うの、君と。
誤解させたのならごめんなさい。
告白させたりしてごめんね。
君に優しくしたのは…そう、お年寄りに優しくするのと同じ感覚なの。
――えっと、えっと…この話の内容より、オチがあるのか心配になってきました。
コジム:9年前であれば見切り発車でも上手く着地できていたものだが…歳は取りたくないものだな。
無駄走りと思えるような結果になることが多く、自分の行為が全て自分の思うがままの結果を迎えることはなかなかないものじゃ。
自分の思っている以外の結果になる方が人生では多いものだ。
それはフットボールにおいても同じで、その繰り返しで80分が終わる。
だが時に相手と同じ想いで結果を残せることもある。フットボールではそれが得点につながり、失点を防ぐことにつながる。
そのためには何度も無駄走りが必要なのだよ。
ふぅ、9年ぶりの私にはこのオチが限界だ。
――一晩、考えてこれなら仕方ありませんね(笑)
えっと、何はともあれ日曜日はU18県予選です。選手の皆さん、頑張ってください!
本当にお久しぶりですね、実に9年ぶりのご出演となります。
イジッチャ・コジム氏です。よろしくお願いします。
コジム:まず、最初に言えることは…
前回、最後に出演した時にお話しをした内容は韓国アイドルの話だった。
しかし、この9年と言う月日の中でKARAも少女時代もすっから見なくなった…からしい限りだ。
――月日が流れ、コジム氏もオヤジギャグを言うようになったんですね。
面白くはありませんが…
コジム:私にも可愛い孫娘ができてね。
私なりに考え、笑わせようとしているが面白くないといつも鋭い指摘を受けているよ。
――確かにそのようなキャラではありませんものね。
コジム:この前もそうだ。
「いいかい、今から大事なことを言う。一度しか言わないからよく聞きなさい」と言うと…「大事なことなのになぜ一度しか言わないの?」と切り替えしてきた。
――素晴らしい切り替えしです。
コジム:具合が悪く病院に連れて行ったときもそうだ。
先生から「食欲はありますか?」と聞かれた孫娘は「おかず次第です」と返した。
――確かにこれも素晴らしいと思います。が、選手への激励はしないのでしょうか?
コジム:だから、あなたは浅はかなのだよ。
私の話にはいつも意味があると思ってもらいたい。
――と、言いますと?
コジム:ゴールデンエイジでは足もとの技術を学ぶことを重視しているが、ゴールデンジェイケーではぜひこのような「切り替えし」と「展開力」を学んで欲しい。
きっとフットボールに役立つはずだ。きっと人生を救ってくれるスキルとなるはずだ。
――そういえば、私も先日、娘からこう言われました。
雑誌で【眼鏡男子はカッコいい】特集を見たあと、眼鏡デビューをして家で鏡を見ていたときです。
「眼鏡男子がカッコいいんじゃなくて、カッコいい男子は眼鏡も似合うって話し。勘違いは止めてね」と…
コジム:実に素晴らしい切り替えしじゃないか。
では私がまだ20代の頃のお話しをしよう。バイト先に彼氏いない暦が長い女性がいた。
その女性はとても大人しく、先輩店員からもよくからかわれ、高額な化粧品や宝石などマルチ商法のような品を買わされ、「お人好しだから何を言っても【絶対に断らない】」と言われていた。
ただ私は優しい女性だなと好意を持ち始めており、この人なら断られないかもと休日、デートに誘った。
――はい。それで返事は?
コジム:生まれて初めて女性からOKをもらったよ。
私は嬉しくて最大限のお洒落と下調べをして美味しい食事をご馳走し、家まで送り届けた。
とても楽しくて私は何度もデートに誘い、彼女もまた楽しんでくれていると思った。
何度目かのデート当日、私は告白をしようと綺麗な夜景の見える丘へと連れて行った。
「実は…」と口を開いたとき、彼女はこう言った。
「私、本当は一緒にいるのが嫌だった。でも、同じバイト先だから…もう二度と誘わないで欲しい」と言われた。
彼女の表情は真剣で、苦しそうで、必死の思いで話してくれたんだろう。
「ちゃ、ちゃんと断れる人じゃないですか!あなたは。今度から嫌なことは嫌と言いなよ!あまりに断らないから心配してたんだ」と私は流れそうになる涙を必死に我慢して笑顔で話した。
彼女は告白ではないことにホッとし、「勇気を出させてくれてありがとう」と何度も私に頭を下げた。
これが私の展開力が活きた瞬間だったよ。
――ある意味展開力ではありますが…で、激励はされないのですか!?
コジム:あなたもせっかちな人だな。
まぁ、慌てるな。続きとして、1年後の話しがあるのだが…
――もう、ここまで話したのならどうぞ。
コジム:このことをきっかけにバイト先で落ち込んでいたとき、優しく接してくれた正社員の年上女性に再び好意を持ってしまい、私は今度こそ人生初の告白をしたのだよ。
返事はその場ではもらえなかったが、翌日、私のロッカーに手紙が入っていた。
誤解させてごめんなさい。
君みたいな男性って…いるよね。
私が困っていたら一生懸命にパソコンを操作してくれた。
「家にパソコンを買おうかな」と言うと、次の日には「オススメリスト」を作ってきてくれた。
だから、お礼として指先に穴の空いた手袋を使っていたからプレゼントをした。
でも、何故だかわからないけど全然違うの…私の彼氏と。
彼氏はイケメンじゃないけど一緒にいて幸せな気持ちになるの、ドキドキするの。
全然違うの、君と。
誤解させたのならごめんなさい。
告白させたりしてごめんね。
君に優しくしたのは…そう、お年寄りに優しくするのと同じ感覚なの。
――えっと、えっと…この話の内容より、オチがあるのか心配になってきました。
コジム:9年前であれば見切り発車でも上手く着地できていたものだが…歳は取りたくないものだな。
無駄走りと思えるような結果になることが多く、自分の行為が全て自分の思うがままの結果を迎えることはなかなかないものじゃ。
自分の思っている以外の結果になる方が人生では多いものだ。
それはフットボールにおいても同じで、その繰り返しで80分が終わる。
だが時に相手と同じ想いで結果を残せることもある。フットボールではそれが得点につながり、失点を防ぐことにつながる。
そのためには何度も無駄走りが必要なのだよ。
ふぅ、9年ぶりの私にはこのオチが限界だ。
――一晩、考えてこれなら仕方ありませんね(笑)
えっと、何はともあれ日曜日はU18県予選です。選手の皆さん、頑張ってください!