散歩の閑人:メタ坊っちゃまのYOASOBI?

若気の至りが過ぎてメタボでも、世遊びは辞められない。

麦秋

2009年05月25日 | ★デジカメタ坊写真帳
ビールはキリンのラガーと、若い頃は言っていたのに、年を経るに従い、エビスに替わった。毎日晩酌をする訳ではないから、たまに家で飲むときや、出先で銘柄を選べるときには「エビス」と決めている。居酒屋などでアサヒのスーパードライしかないときは、即、地酒の冷酒にシフトする。最近飲んだ「麦とホップ」にはビックリ。田村正和さんが例の調子でCMをしているが、本当にビールと遜色がない。ある意味、人間の五感はコンピュータの計測結果にかなわなくなってしまった。
ある日、まちはずれの丘陵地を歩いていたら、麦の穂の金色に色づいたものが、なびいているのに目を奪われた。檀れいさんが「金麦冷えてるから~~」と叫んでいるCMとオーバーラップして、思わず立ち止まった。この季節を「麦秋」というと高校の時習った。それまでは、てっきり稲穂と同じ「秋」の季節をいうものと思っていたが、梅雨入り前の初夏の季語だったとは日本語も難しい。昔は、稲を収穫した後の裏作として麦を植えたので、日本のどこにでも見られた風景だといわれている。年貢を米で納めているから、裏作で採れる麦が口にすることのできる穀物だったといっても過言ではない。時代劇で「百姓は麦を食べている」といったセリフが出るが、これは1年中野良仕事に従事する百姓でさえ、不作でも米を年貢として納め、麦を食べて凌いでいるという意味でもあるし、逆に米を食べることがゼイタクだということも意味している。高度経済成長の火付け役でもあった、所得倍増計画で有名な池田勇人大蔵大臣(当時)が、米価の値上がりに対する国会答弁で日本国内における米と麦の自給率を例にとり「所得にあわせて、高い者は米を多く、低い者は麦を」と発言したため、マスコミがこぞってやり玉に挙げ、この発言を「貧乏人は麦を食え」という慣用句にしてしまった。
そんな麦だが、稲作自体が今の生活様式にあわせて、ゴールデンウィークに田植えを終えてしまえるよう品種改良されてからその姿を見かけなくなってしまったようだ。また、外国から安い麦が輸入されたこと、入梅が早まって雨に当たった麦は品質が落ちることなどが敬遠される一因になったともいわれている。今度通ったときには、麦わらをもらい、本物のストローでジュースを飲んでみようかな。

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