散歩の閑人:メタ坊っちゃまのYOASOBI?

若気の至りが過ぎてメタボでも、世遊びは辞められない。

東京浅草散歩3・水上バス

2009年06月20日 | ★メタ坊タウン情報
浜離宮を離岸した水上バスは、一旦、日の出桟橋に立ち寄ってから隅田川を遡上し始める。スクリューでかき回された茶色の海の波が徐々に白い泡立ちに変わる。沖合への埋立と海底の浚渫で、海の自浄作用がうまく機能しないため、上流部の下水道普及が進んだとはいえ、決して東京港や隅田川がきれいになったとはいいきれない。ヘドロ臭が町を覆った昭和と比較すればきれいになったというだけのことにすぎないんだと、川面を間近に見て思う。
築地市場を左手に、まず勝鬨橋(かちどきばし)の下を通過する。聖路加と月島、佃島を渡す佃大橋、続いて中央大橋を過ぎ、永代橋が見える辺りで振り向くと、写真のような風景が背後に広がる。隅田川大橋、清洲橋辺りから川は大きく蛇行する。右手に常夜灯台のようなものが見える、そこが松尾芭蕉の奥の細道行の起点だ。新大橋を過ぎ、首都高速6・7号線の巨大なジャンクションが頭上はるか上を交差する。すると隣りに座っていたフランス人がデジカメのシャッターを押し始める。しきりに橋脚や高架道路を撮るのは、よほどこの風景が日本らしいものなのだろう。両国橋、総武線の跨線橋、蔵前橋、厩橋、駒形橋、吾妻橋と、それぞれ個性的な橋の下を通過すると水上バス浅草発着所に着岸する。折しも、東武伊勢佐木線の電車がキシキシ音をさせながら、ゆっくりと隅田川を渡っていくところだった。右手にアサヒビールの旨そうな生ジョッキ風の巨大ビルが建ち「金のウンコ(雲らしいが子どもたちはそう呼んでいる)」に目がクギ付けになるのは、浅草初心者。今日の乗船客の誰も指ささないのは、常連ばかりが40分ほどの船旅を楽しんだからだろう。これから長時間に渡る浅草散策が待っていると思うと、船内で売っていた地ビール「隅田川ヴァイツェン」を残念ながら飲むわけにはいかなかった。

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