散歩の閑人:メタ坊っちゃまのYOASOBI?

若気の至りが過ぎてメタボでも、世遊びは辞められない。

国勢調査100年

2020年04月03日 | ★メタ坊徒然草

区役所に行ったら、こんなパンフレットがありました。
「国勢調査100年のあゆみ」
今から100年前の大正9(1920)年10月1日に、
国勢調査が実施されました。以後、5年ごと。

日本が開国し、維新を経て、明治政府は富国強兵を推し進め、
欧米列強と肩を並べる、アジアの雄をめざします。
制度は欧米に倣う、その一つが国勢調査だったのですが、
日本には、戸籍(江戸時代は宗門人別帳や過去帳)があるため、
莫大な費用で人口調査をする必要がないと実施は見送られました。

しかし、日清・日露戦争、第一次世界大戦と近代戦を体験すると、
欧米諸国と肩を並べるには、
国力・生産力・兵力の把握が重要であることに気づきます。

構想50年、法律ができてから18年後、
実施にあたり、広く国民に宣伝し、
お祭りのようにして盛り上げていきます。
現在は基準日10月1日の常住地をもとに記入する方式ですが、
終戦前までは、10月1日午前零時にいる現在地で把握する方式でした。

このときつくられた「国勢調査唱歌」の8番の歌詞には、
『調査する日が近づかば、成たけ旅行はせぬものぞ
 火の元用心第一に、伝染病にも気をつけよ
 是等の禍起りなば、調査の妨げ如何計り』
とあり、隔離あるいは外出禁止同然のありさまで、
繁華街からは人影がなくなったといわれています。

この日、午前零時に煙火・半鐘を打って実施を知らせるのですが、
折から台風が関東に襲来し、柏尾川(今の戸塚区)が氾濫。
避難を促す半鐘を打ち鳴らしますが、
国勢調査実施の鐘と誤認した人の多くが犠牲になりました。

また、パンフレットには、
 世の中から隠れ住んでいるような山中の村に、
 国勢調査員が入り、ここは何かと尋ねたところ、
 平家の子孫が暮らす村で、
 「源氏は今どうしてますか?」と聞かれた。
というエピソードがありました。

総務省統計局のホームページ(ここをクリック!)から、
パンフレットをダウンロードできます。
また、解説を講談で聞くこともできます。

第1回国勢調査の詳細は、
「日本国勢調査記念録」として全3巻というかたちで出版されました。
1巻,2巻は全国一律、3巻は各県ごとの内容になっています。
国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧できます。
第1巻 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/967743
第2巻 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/967744
第3巻(神奈川県) https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/907035

*****
なぜ、急に感染者数が増えているのか?
ダンミツならぬ、3密に行って罹患した人も多いようですが、
3月20日春分の日、
春彼岸の墓参りで親戚が集まったこともあるし、
治療や介護にあたっている人への2次感染のほかに、
帰国者による感染があるのではないかと仮説をたてました。
発病の兆候がない帰国者は2週間自宅待機のはずで、
諸届の届出期間猶予措置はあるものの、
今はちょうど年度の切替時期で、
子どもの就学や病気になったときの健康保険証の取得のための
住民登録などは、心情として猶予している余裕はありません。
窓口で聞いてみると、案の定、アメリカやヨーロッパなど、
さまざまな帰国者が手続に来ているのだそうで、
ほぼ手続に1時間ほど窓口にいる割に、
待合席には区分がなく、多くの人でごった返していました。

こうなると、水際作戦ではなくて、
高齢者の多い医療機関・介護施設でどう籠城するか、
重症・中等症患者をどこで治療するか・・・
過去の伝染病・感染症の歴史には「少子高齢化社会」の記録がありません。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 七サバめぐり 4/12【左馬神社】 | トップ | 桜開花情報:和泉川・東山の水辺 »

コメントを投稿

★メタ坊徒然草」カテゴリの最新記事