石兎の風流日誌

日常に考えた事を俳句・短歌で綴る。

危ない瞬間

2009-12-19 01:20:16 | 日記
 人生には、危ない瞬間が何度かある・・・・
 
 三才の時、家の近所の池に落ちた時。二十五歳の時、乗っていた車(友人が運転していた)が、国道で接触事故を起こして、歩道に乗り上げてジャンプした時。
 そして、あの時も、実に危ない瞬間であった。

 中三の冬、私達は、学校を抜け出して、ある地区の入り口に居たのだが・・・そこで、私達は、酔っ払いの青年(二十代前半)と遭遇した。何が原因で有ったかは、忘れてしまったが、その青年と私達(仲間五人)は、口喧嘩にになった。揚句、私達が、青年に詰め寄ると、彼はジャンパーのポケットから折り畳み式のナイフを取り出した。しかし、私達は、何れも喧嘩好きの度胸自慢の十五才であったので、怯まず尚も迫ったら、青年は、折り畳み式ナイフの刃を出した。流石に私は、動きを止めた。青年は、緩後退りながら、私達から離れて行った。そして、青年が、身を翻して走り出した時、私達は、跡を追わずに、爆笑した。

 いや、全く、今あの時の事を思い出すと、あれは、実に危ない瞬間であったのだと、思わずにはいられない・・・何しろ、あの時の酔っ払いの青年が持っていた折り畳み式ナイフは、柄のしっかりした実用(喧嘩、いや殺傷か・・・)に耐えるナイフで有ったのだ。

 度胸と無謀が同居する瞬間、限り無く危険に近付く・・・


   『 北風の 来襲有り 身が締まる 』

   『 思い出の 聖夜乱痴気 騒ぎ哉 』       石   兎