悪夢を見た。
私が夢の中で、昔の村の頃の道歩いていたら、倒れ伏している昔の髪型をした老婆らしき黒絣の着物を着た人間を見付けた。
(あれ、まさか・・・)と私は、近付いて声を掛けた。「もしもし、如何したのですか」すると、もぞもぞと倒れ伏していた老婆らしき人間が動いた。
(ああ、生きている)「如何したんですか」と声を励まして言った。ごろりと、行き成り仰向けに成って、老婆がにたりと笑った。「わっ」と私は声を上げて、坂を駆け下った。
と、坂の途中で、私は、先程の老婆とよく似た人間が倒れ伏しているのを又も発見した。私は、もう恐怖の虜となって夢中で坂を転げそうになりながら、駆け抜けた。
まさかとは思うのだが、昔々のU市の村々には、姨捨の風習があたのであろうか、な。私のただの意味の無い悪夢だろう・・・・
『 友情 恋愛もなく 只出会い 別れって行った 人々偲ぶ 』 石 兎