バイエルンの森はレーゲンスブルクからパッサウに行く途中にチェコ国境の方へ寄り道する感じの位置にあります。
7月28日は、レーゲンスブルクにほど近いドナウシュタウフに寄った後、バイエルンの森でただひたすら緑の中を散策し、頭を休めるはずでした。それなのに、こんな天気…
仕方がないので、緑の中の散策は諦め、ヨーロッパ最古のガラス製造中心地の一つ、フラウエナウ(Frauenau)という村にあるガラス博物館に入りました。国立公園バイエルンの森のほぼ真ん中にある集落です。
屋内オプションはいいのですが、また頭を使わなくてはいけないのが玉に瑕。
ガラス博物館は、外もガラス芸術作品が多く展示されています。敷地内にはガラス工房もあり、見学できるようになっています。私たちはモンシャウというところでガラス工房見学をしたことがあるので、こちらでの工房見学は割愛しました。
博物館に入って、まず目についたのが、チェコ語表記です。ドイツ語・英語の次にチェコ語。さすが、チェコの国境が近いだけあります。ベルギーやフランスの方が近いドイツ西部から来ると、実に新鮮な驚きを感じました。
ガラス博物館は、人類のガラス製造の歴史からスタートし、ガラス製造の歴史を展示物とパネル解説やオーディオ解説などで現代までたどることができるようになっています。もちろんローカルなガラス製造の歴史、ヴェネチアングラスの影響やガラス職人の権利の変遷などを含めて学べるようになっています。チェコのボヘミアングラスも有名ですが、森、というくくりでみればボヘミアの森もバイエルンの森も繋がっています。たまたま領土の境界線が森の中を突っ切っているだけです。
いわゆるシャンデリアにぶら下げるたくさんの飾りは、最初、ただのガラスくずだったそうです。それでもきらきらと光を反射するのがロココ的趣味に合致したらしく、瞬く間に人気が出たので、デザインも凝るようになってきたとか。
バイエルンの森におけるガラス製造の歴史は約700年にも及びます。今でも多くのガラス工房、ガラス加工業などが盛んで、バイエルンの森は「ガラス街道(Glasstraße)」と呼ばれるルートがいくつかあります。
生憎の天気でしたので、ガラス街道の一つであるグラーフェナウ(Grafenau)からパッサウ(Passau)へ至る道をドライブしても何もそれらしきものを見ることができませんでした(´;ω;`)
パッサウ編に続く。