徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

ドイツ情報、ヨーロッパ旅行記、書評、その他「心にうつりゆくよしなし事」

スペイン・アンダルシア旅行記(1)

2017年05月04日 | 旅行

旅行の日程、ホテルなど

アンダルシアを回るのに2週間まとまって休暇を取るか、1週間ずつ2回に分けるか悩んだ末、1週間ずつ2回に分けることにしました。というのもだんだん年を取って疲れがたまりやすくなっているので、自分の脚でいろんなものを見て回るスタイルの旅行を2週間も続けられないと思ったのが理由です。

というわけでアンダルシア旅行第1弾は、4月25日~5月2日の1週間。ただし4月25日のフランクフルトからのフライトが早朝だったため、前日にフランクフルト空港近くのホテルにお泊りしたのでトータルで8泊となりました。

4月24日 フランクフルト宿泊(Ibis Frankfurt Airport

4月25日 フランクフルト発セビリヤ着、セビリヤで1泊(Novotel Sevilla Marqués del Nervion

4月26日~4月28日 グラナダ宿泊 (Ibis Granada

4月29日~5月1日 セビリヤ宿泊 (Ibis Sevilla

5月2日 セビリヤ発フランクフルト着、ICEで帰宅

今回の旅行ではすべて Accorhotels チェーンのホテルを利用しました。Accorhotels のメンバーズカードで10%の割引が効くというのが理由です。Ibis は三ツ星ホテルで、Novotel は四つ星ホテルです。設備や朝食は四つ星ホテルの方がいいに決まってますが、1泊や2泊ならともかく、8泊も四つ星ホテルとなると予算が厳しくなってしまうので、結局殆ど Ibis に泊ることになりました。バカンスの豪華さは味わえませんが、フツーに満足できるホテルです。

Ibis Frankfurt Airport:

Novotel Sevilla:

Ibis Granada:

Ibis Sevilla:

スペインの Ibis ホテルの朝食の特徴はサラダバーなどの野菜類がなく、その代わりに果物が豊富にあるということでしょうか。ゆで卵やかき卵の代わりに地元料理の一つ Tortilla de patatas と呼ばれるジャガイモの入ったオムレツがあること、そしてハムは決まってセラノ・(生)ハムが提供されるのも特徴ですね。

食べ歩き

ホテルの朝食では地域色は大して出ませんが、旅行の大きな楽しみはやはり旅先の地元料理を堪能することでしょう。できるだけ観光客が多くないところ、地元の人が好んで行くようなところを探して食べるようにしていました。

スペインとドイツでは食べる時間が大分違います。ドイツではランチタイムと言えばすでに11時半に始まり、遅くとも3時には終了します。ところがスペインではランチタイムが1時に始まり、遅い所で5時に終わります。朝食が遅ければそれで問題有りませんが、早起きして朝食を8時くらいに食べていると、ランチにありつけるまでちょっとつらい思いをすることになります。

ランチタイムがずれているので、もちろんディナータイムもずれます。ドイツではディナータイムは既に6時半から始まるところがあり、9時または10時にはキッチンが終わってしまい、温かいものが提供されなくなりますが、スペインではディナータイムは早くて8時からのようです。7時に開いてるレストランは多分観光客向けのところだけではないでしょうか。キッチンが終わるのは11時とか0時のようです。スペインのリズムは夜型の私たちにはぴったりだと思いました。

さて、地元の人たちが行くようなレストランを目指したのはいいのですが、そういうところは大抵メニューがスペイン語のみです。私もダンナもスペイン語はできないため、英語・フランス語・イタリア語の知識を総動員してスペイン語の意味を推察したり、またはオンライン辞書を引いたりしながら、メニューの読解に励みました。

4月25日、セビリア:

Taberna Galia は Novotel Sevilla の隣にあるレストランというか居酒屋で、この時は空腹が酷くて色々探すのはやめて、取りあえず近くだから座ってみた、感じでした。Menu del dia(日替わりメニュー)はドリンク、前菜、主菜、デザートまたはコーヒーから成り、前菜と主菜はいくつかある中から選べるようになっています。値段は11.50€。

前菜:Salmorejo&Paella

主菜:残念ながらスペイン語名はメモできませんでしたが、ピーマンの白身魚詰めとポークリブ。

デザートはチョコレートケーキのようなケーキでしたが、上の白っぽい部分が何かは不明。

 

夕食はもうちょっとまともなレストラン、Tapas Viapol で。

ここではアラカルトで食べました。

注文する前に出されたオリーブオイルたっぷりのポテトサラダ。

チーズを焼いたものとTataki de atun(マグロのたたき)。

Champiñones con Trigueros y Langostinos(マッシュルーム、グリーンアスパラ、エビ)。これは Tapa ではなく、確か Racio(大皿)。隅っこしか映ってませんが、Aceitunas Gordales(ゴルダレス・オリーブ)。

Calamares Fritos(イカリング)、大皿。

飲み物を加えて、〆て48€と言った所でした。どれもおいしかったです。

4月26日、グラナダ:

お昼ご飯は移動中、Autovia(高速道路)沿線のレストラン Rio Blanco で軽く済ませました。このレストランは TripAdvisor や Google には掲載されていません。

ダンナが頼んだツナサラダはまあ普通でしたが、私が頼んだ Bocadillo con atun (ツナサンド)は本当にツナしか入ってなくてびっくりでした。

 

夜はグラナダでもかなり人気のあるレストラン、Bodegas Castañeda で。

Gazpacho(冷たい野菜スープ)、Pastel de salmón(サーモンパイ)。

カナペ盛り合わせ(小)。

Mejillones con anchoas(貽貝とアンチョビ)。

写真は撮りませんでしたが、この他にベーコンとソラマメの炒め物を食べました(これはあまりおいしくなかった)。お値段はトータルで50€弱で、スペインのレストランにしては割高な感じでした。

4月27日、グラナダ:

この日はお昼からガイド付きでグラナダ散歩ツアーに参加しました。無料ですが、ツアー終了の時にチップを渡すことになってます。Plaza nueva にあるツーリストオフィスでバウチャーをもらって参加します。そのツアーの途中で立ち寄った生鮮市場 Mercado San Agustin で地元ワイン Vermut を頂きました。名前の由来はドイツ語の Wermut(ニガヨモギ)らしいですが、白ワインをベースにした香草入りフレーバーワインで、食前酒として好まれているものです。

 あんまりおいしかったので、お土産に1本(0.75ℓ、4€)買いました。

地元の方はこの Mercado でよくお昼ご飯を安く食べるそうです。私たちはツアー中でしたのでちょっとヴェルムートを飲んだだけでしたが。15時には Mercado の中のお店が殆ど閉まってしまうので、要注意。

ツアー終了後に遅い昼食を食べたのはLa Vinoteca。Menu del dia (前菜、主菜、デザート、ドリンク)は10.95€。

Queso manchego(羊のチーズ)はサービス。

マッシュルーム入りかき卵。Tortilla con Champiñones だったかな?

グリーンアスパラのリゾット(Risotto de esparragas だったと思います)。

デザートはバニラアイスのチョコソースがけ。

これで10.95€なんて、本当にドイツでは考えられないお値段。ドイツなら最低15€はしそうですね。どれもおいしかったです。

ガイドなしで市街観光をした後のディナーは、ガイドさんに勧められた地元の人に人気のレストラン Los Diamantes が混雑し過ぎて入れなかったため、裏道 Calle Hospital de Santa Ana にあった Google にも登録されてないレストランで Menu del dia を頂きました。こちらは前菜、主菜、デザートのみで9€、ドリンクは別でした。

なんとなくパスタの気分だったので、Macarrones boloñeses(ボロネーゼ風マカロニ)。

Pescadilla frita(メルルーサの若魚のフライ)。

Flan(プリン)。なんとなく形がプッチンプリンを思い出させるような…

安かったですが、お味の方はまあまあという程度でした。

4月28日、グアディクス(Guadix):

この日はグラナダから東へ約60㎞の高原にある洞窟住居で有名なグアディクスへ行きました。60㎞も移動すれば雨から逃れられるのではと期待していたのですが、こちらも雨でした。Sierra Nevada というスペインのアルプスとも言うべき山脈に連なる高原なので、グラナダよりも寒くて日中でも9-10度でした。あまりの寒さにディスカウントショップに駆け込んで、適当なポンチョを買って寒さをしのぎました。商店街は14時くらいから17時まで閉まっているので、17時過ぎるまでは洞窟住居博物館で寒さをしのいだ次第です。

昼食は市役所の近くの Liceo Accitano という TripAdvisor には登録されていないレストラン(Google には登録されています)で例によって Menu del dia を頂きました。ここではドリンク抜きで10€。

Crema de calabacín(ズッキーニのクリームスープ)。

 

Merluza en salsa(メルルーサのトマトソース煮)。ダンナの方はサーロインステーキ。

デザートはパンナコッタとエスプレッソ。

スープとパンナコッタはとてもおいしかったですが、メルルーサはまあまあという感じでした。

夜はグラナダに戻って、ホテルの隣の Restaurante Palatino という TripAdvisor に登録されていないレストランへ。現代的な内装と言えばいいのか分かりませんが、好みではありませんでした。うるさいのもマイナスですね。

手始めに albondigas(ミートボール)。

続いてイカリング(Calamares)と蛸足(スペイン語は失念)。蛸足は噛むのがちょっと大変でした。

もう一品、ensalada rusa(ロシア風サラダ)。基本的にポテトサラダにニンジンなどの野菜とツナが入ってます。

ミートボールは美味しかったのですが、他はそこそこでしたね。ビールにオレンジジュース。締めて20€にもなりませんでした。チップ込みで22€。

4月29日、グラナダ~セビリヤ:

この日はお昼くらいまでグラナダをうろつき、その後に西へ約250㎞のセビリヤに向かいました。昼食は高速道路A92沿いの Fuensanta(グラナダ県)というところにある Restaurante Casa Enrique というレストランで。若干高級感のあるレストランで、ウエイターはアラカルトで色々お勧めしてましたが、気を付けて見れば Menu del dia が11€であるではないですか!ドリンク抜きで11€は若干割高になりますが、アラカルトで頼むよりはずっと安く済むので、ウエイターのおすすめを無視して日替わりメニューにしました。担当のウエイターは英語がほとんどできず、会話はフランス語でした。ネイティブ並みにフランス語を話すダンナにほぼお任せ。

アスパラスープ。グリーンアスパラがたっぷりの卵入り野菜スープで美味。

Chuleta de cerdo(ポークカツ)。

Tocino de cielo (カスタードプリン・カラメルソースかけ)。とても上品な味でした。

グラナダ県ではずっとどんよりしてましたが、セビリヤでは素晴らしい青空でした。

夕食は Ibis Sevilla から歩いて行ける範囲で地元の人に人気のあるらしいレストランを Google で探し、Poseidon というレストランに辿り着きました。9時半を過ぎてましたが、結構混んでいて、テイクアウトするお客も割といました。

Ensaladillo(小さいポテトサラダ)。

Gambas al ajillo(ニンニクとオリーブオイルで焼いたスカンピ)。超絶美味!

Pimento del Padrón(シシトウのフライ)ともう半分以上食べてしまった後の Entrecot de ternera (子牛の背肉のステーキ)。シシトウもおいしくて、二皿ぺろりと食べてしまいました。

Choco frito (セピアイカのフライ)。イカ天ぷらに通じるものがあり、さほど脂っぽくなくてとても美味しかったです。

二人で凄く食べた感じがしたのですが、トータルたったの37€でした。物凄いお得感ですね!

4月30日、セビリヤ:

セビリヤではこの日から Feria de Abril(4月祭、復活祭の2週間後に開催)がスタートし、伝統的な晴れ着を着て馬車や馬に乗ってフェリア会場に向かう人たちで非常にカラフルににぎわっていました。フェリア会場近くで道行く人たちを眺めながら食べたのがこれ、Montadito。フランスパンのスライスしたものや、この写真のように小さなパンをトーストしたサンドイッチで、Bocadillo よりも小さいものです。お店の名前は Los Alcalarenos。美味しかったのですが、割高でしたね。Montadito二つとジュース二つで11€でした。

フェリアを見るのに飽きてきて、セビリヤの中心街に戻ってなんとなく入ったのがレバノン料理のレストラン、El Rincón de Beirut

前菜の Mutabal はまだ普通な感じしましたが、

主菜として頼んだご飯ものがびっくりのこんもり山!Kabseh はラム肉とアーモンドの入ったごはん山。

 

Salteado de Pollo は鶏肉と野菜がいっぱい入ったごはん山。

二人で一つで十分でしたね。どちらも半分くらい残してしまったので、持ち帰れるように包んでくれましたが、結局食べずじまいでゴミ箱行きでした。

5月1日、セビリヤ:

この日は朝からアルカサル城の見学ツアーでした(詳細は別途書きます)。ガイド付きの見学ツアー終了後、アルカサル城内のレストランで軽く腹ごしらえ。Empanadilla(パイの一種。これは鶏肉と野菜入り)と Pastel de manzana(アップルパイ)。パイ二つ、コーヒー二つで14€。まさに観光スポットのツーリストプライスでした。アルカサル城は一度出てしまうと再度入場することができないので、もっと庭をゆっくり見るつもりでしたので、仕方ないです。

アルカサル城の庭園をたっぷりと堪能した後は乗り降り自由の観光バスに乗って市内見学。遅い昼食というか早すぎる夕食というか午後5時という半端な時間にバスを降りて Plaza de la Alameda de Hércules という大きな広場にあるレストランの一つ Casa Paco というところでタパスをたくさんいただきました。普段はこの時間帯にはやってないそうですが、5月1日は例外的に一日中営業してたそうです。

Salmón marinada(サーモンのマリナーデ)とensalada de gambas(エビサラダ)。

Dátiles con bacon(ナツメヤシ(またはデーツ)のベーコン巻き)。

Espárragos gratinados(アスパラのグラタン)。

Solomillio a la mostaza (サーロイン、マスタードソース和え)。

Jamoncitos de pollo en salsa (鶏の腿、ソース煮込み)。

Berenjenas con cabra y miel(茄子と山羊のチーズ、ハチミツかけ)。

タパスは一品3-4€。観光スポットのお値段ですね。でもおいしかったです。特にナツメヤシが美味でした。

これだけよく食べたにもかかわらず、体重が変わらなかったのは嬉しい限りです。(* ̄▽ ̄)フフフッ♪

スペイン・アンダルシア旅行記(2)では私たちが訪れた観光スポットについていろいろ書こうと思います。


スペイン・アンダルシア旅行記(2):セビリア

スペイン・アンダルシア旅行記(3):モンテフリオ(グラナダ県)

スペイン・アンダルシア旅行記(4):グラナダ

スペイン・アンダルシア旅行記(5):グアディックス(グラナダ県)