前回（2015年12月11日）のドイツの世論調査「ポリートバロメーター」の紹介を怠ってしまったので、ここで最新の「ポリートバロメーター・エクストラ」と一緒に紹介します。
12月の世論調査
「難民危機」についてドイツの世論は割れています。
「ドイツはたくさんの難民を受け入れることができる」：
はい 51％
いいえ 46％
「難民たちの大部分がドイツに適応する意志があると思う」：
はい 48％
いいえ 46％
「大抵の難民の社会統合がうまくいくと予想している」：
はい 43％
いいえ 50％
社会統合に関しては悲観的な見通しがやや優勢にあります。
「メルケル首相の難民政策をいいと思う」：
はい 47％
いいえ 49％
支持政党別では緑の党支持者の71％、CDU/CSU（メルケル首相の所属政党はCDU。CSUはバイエルン州のみある姉妹政党）支持者の61％が彼女の政策を支持しています。
「もし次の日曜日が連邦議会選挙ならどの政党を選びますか」：
CDU/CSU（キリスト教民主同盟・キリスト教社会主義同盟） 39％（変化なし）
SPD（ドイツ社会民主党） 24％（1ポイント減）
左翼政党 9％（1ポイント増）
緑の党 10％ （1ポイント増）
FDP （自由民主党） 4％（変化なし）
AfD（ドイツのためのオルタナティヴ） 9％（変化なし）
その他 5％ （1ポイント減）
「ISに対して軍事的対策を講じることは正しいと思う」：
はい 49％
いいえ 46％
「ISに軍事的に勝利することができると思う」：
はい 23％
いいえ 69％
「ドイツが対IS同盟へ積極的に参加することでテロの危険が増すと思う」：
はい 64％
いいえ 33％
政治家重要度ランキング（スケールは+5から-5まで）：
- ヴォルフガング・ショイブレ（財相）、2.4（11月：2.2）
- フランク・ヴァルター・シュタインマイアー（外相）、2.0（11月：1.9）
- ヴォルフガング・ボスバッハ（CDU連邦議会議員団代表）、1.9（11月：1.7）
- アンゲラ・メルケル（首相）、1.7（11月：1.6）
- ジグマー・ガブリエル（経済・エネルギー相）、0.9（11月：1.0）
グレゴル・ギジー（左翼政党）、0.9（11月：0.7） - トーマス・ドメジエール（内相）、0.6（11月：0.9）
- ペーター・アルトマイアー（環境相）、0.6（変化なし）
- ウルズラ・フォン・デア・ライエン（防衛相）、0.6（変化なし）
- ホルスト・ゼーホーファー（CSU党首・バイエルン州首相）、0.4（変化なし）
この世論調査はマンハイム研究グループ「ヴァーレン（選挙）」によって行われました。インタヴューは偶然に選ばれた有権者1266人に対して2015年12月8日から10日に電話で実施されました。
次の世論調査は2016年1月15日ZDFで発表されます。
参照記事: ZDFホイテ、2015.12.11の記事「ポリートバロメーター」
2か月後に州議会選挙を控えたザクセン・アンハルト州で特別に世論調査が行われ、本日1月14日にZDFで発表されました。
「もし次の日曜日が州議会選挙ならどの政党を選びますか」：
CDU 33％
左翼政党 19％
SPD 19％
緑の党 5％
AfD 15％
その他 6％
現実的に可能な連立は現行のCDUとSPDとなりますが、計算上はCDUとAfDでも連立が可能です。 AfDは比較的新しい右翼ポピュリズムの政党ですが、難民危機を背景に飛躍的に支持を伸ばしています。これまでのAｆDの最高得票率は2014年ブランデンブルク州議会選挙における12.2％でした。
現在最重要の課題：
難民問題 61％
労働市場 31％
教育 9％
経済 7％
どの政党が難民政策で最も能力がありますか？：
CDU 26％
左翼政党 9％
SPD 14％
AfD 11％
どの政党が失業対策で最も能力がありますか？：
CDU 42％
左翼政党 6％
SPD 14％
AfD 2％
緑の党 3％以下
政党なし 14％
わからない 19％
この世論調査はマンハイム研究グループ「ヴァーレン（選挙）」によって行われました。インタヴューは偶然に選ばれた有権者1003人に対して2016年1月11日から13日に電話で実施されました。
参照記事:ZDFホイテ、2016.01.14の記事「ポリートバロメーター・エクストラ」
明日1月の全国の世論調査が発表されるようなので、予定通りに発表されたら、拙ブログでもご紹介いたします。