
予告通りZDFの世論調査ポリートバロメーターが発表されました。
予想通りと言えばそうですが、ドイツ人の難民に対する考え方の変化が顕著に現れました。
「メルケル首相の難民政策をいいと思う」:
はい 39%(-8)
いいえ 56%(+7)
分からない 5%(+1)
「ドイツはたくさんの難民を受け入れることができる」:
はい 37%(-14)
いいえ 60%(+14)
「難民受け入れ年間上限20万人は実現可能」:
はい 38%
いいえ 57%
わからない 5%
難民問題に関連してドイツ人が心配すること
「他の分野での予算削減」:
はい 74%(変化なし)
いいえ 25%%
「犯罪が増える」:
はい 70%(+8)
いいえ 27%
「わが国の文化的な価値観を脅かす」:
はい 42%(+9)
いいえ 52%
「大晦日の事件は私の難民に対する考え方を変えた」:
はい 33%
いいえ 66%
わからない 1%
「犯罪を犯した難民を祖国送還するために法律を厳しくする」:
賛成 73%
反対 23%
わからない 4%
「ドイツでは外国人排斥がどのくらい広まっていますか」:
非常に多い 12%
多い 42%
それほどでもない 43%
全くない 1%
外国人排斥傾向が全くない、と答える人が1%もいるとは驚きです!多い、または非常に多いと答えた人は昨年10月と比べて3ポイント増えています。
AfD(ドイツのためのオルタナティヴ=右翼ポピュリズム政党)
「AfDは長期的にも成功すると思う」:
はい 31%
いいえ 58%
わからない 11%
「AfD支持者の大半は右翼的思想の所産を持っている」:
はい 52%
いいえ 35%
わからない 13%
ヨーロッパ
「ポーランドの民主主義は危機にさらされている」:
(非常に)強く 65%
いいえ(それほどでもない) 18%
わからない 17%
「EUの状態は?」:
OK 3%
大きな問題がある 37%
重大な危機 49%
崩壊寸前 8%
政治家重要度ランキング(スケールは+5から-5まで):
- ヴォルフガング・ショイブレ(財相)、2.0(12月:2.4)
- フランク・ヴァルター・シュタインマイアー(外相)、2.0(12月:2.0)
- ヴォルフガング・ボスバッハ(CDU連邦議会議員団代表)、1.7(12月:1.9)
- アンゲラ・メルケル(首相)、1.0(12月:1.7)
- グレゴル・ギジー(左翼政党)、0.7(12月:0.9)
- ホルスト・ゼーホーファー(CSU党首・バイエルン州首相)、0.7(12月:0.4)
- ジグマー・ガブリエル(経済・エネルギー相)、0.7(12月:0.9)
- トーマス・ドメジエール(内相)、0.5(12月:0.6)
- ペーター・アルトマイアー(環境相)、0.3(12月:0.6)
- ウルズラ・フォン・デア・ライエン(防衛相)、0.3(12月:0.6)
連邦議会選挙
「もし次の日曜日が連邦議会選挙ならどの政党を選びますか」:
CDU/CSU(キリスト教民主同盟・キリスト教社会主義同盟) 37%(-2)
SPD(ドイツ社会民主党) 24% (変化なし)
Grüne(緑の党) 10%(変化なし)
FDP (自由民主党) 5%(+1)
Linke(左翼政党) 8%(-1)
AfD(ドイツのためのオルタナティヴ) 11%(+2)
その他 5% (変化なし)
下のグラフは1998年10月からの「もし次の日曜日が連邦議会選挙なら」の回答の推移を表したものです。AfD(水色)が急激な伸びを示しているのが読み取れます。
「投票しないつもり」:
投票しない 9%
分からない 20%
「希望する連立政権は?」:
CDU/CSUとSPD 27%
CDU/CSUとFDP 8%
SPDと緑の党 10%
CDU/CSUと緑の党 6%
この世論調査はマンハイム研究グループ「ヴァーレン(選挙)」によって行われました。インタヴューは偶然に選ばれた有権者1.203人に対して2016年1月12日から14日に電話で実施されました。
次の世論調査は2016年1月29日ZDFで発表されます。
参照記事: ZDFホイテ、2016.01.15の記事「ポリートバロメーター」
治安と人道のトレードオフになるからこうなりますわな…
結局市民がリベラルでいられるのは単に生活余裕があるからの話でしかない
やっぱ安易な大量受け入れへはすべきじゃないな~
世論が変わって極右が台頭するきっかけになりかねない