読書と映画とガーデニング

読書&映画&ガーデニング&落語&野球などなど、毎日アクティブに楽しく暮らしたいですね!

夏目漱石「彼岸過迄」

2010年06月25日 | な行の作家

「行人」
「こころ」
に続く後期三部作の第一作

漱石を読んでいると自分の内へ内へと目が向き
内向的になります
自意識の奥底を鋭く突かれます

大学を出たものの職にも就かず、探偵などどうだろう、などと考えながら毎日を送る敬太郎
同じ下宿に暮らす自由闊達な森本との関わり
敬太郎は仕事を紹介してもらえないか、と友人・須永の叔父で実業家の田口を訪問する
そこから始まる須永と須永の親族の話
田口の義弟・松本の家庭の話
田口の娘・千代子と須永の恋愛の話


100年近く前に書かれたものですが
なんと現代に通じる内容の多いことか

敬太郎が田口の前に出ると気持ちが萎縮してしまうのは何故なのか
須永と千代子の恋愛は互いに思いを寄せているのに何故成就しないのか

恐れない女と恐れる男
恐れないのが詩人で恐れるのが哲人の運命である

有名な一文ですね

 

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 梅雨の晴れ間 | トップ | 中山可穂「弱法師」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

な行の作家」カテゴリの最新記事