山梨の花を探して、楽しんで

山梨の豊かな自然に育まれている植物、特にその季節に咲く花について書いてます。

赤いウツギの名前探し その1

2022-05-19 19:20:00 | 似てる花の見分け方
今日のお題はこれです。

ベニバナ◯◯ウツギかなぁ?
そういえば以前別の山で同じような赤い花の名前をいきなり知らない女性にたずねられたことがあったな。
きちんと調べなくちゃと。

ちょうど山でいろいろなウツギが咲き出しているのでウツギ全体で調べてみました。
ウツギは「空木」だからで、植物の分類上のものではないためいろいろな科のものがあります。
昔の「山梨の植物誌」でウツギと検索すると出てきたのは、
ウツギ            よく見かけます
ウメウツギ       山梨二類、環境省二類 
オオツクバネウツギ   よく見かけます
ガクウツギ
カナウツギ
ケウツギ         ネットではタニウツギやヤブウツギの別名と書いているサイトも散見されました。
                    Ylistで見たら、別名ではなかったです。赤色系なので候補とします。ー
コゴメウツギ   よく見かけます
ツクバネウツギ   オオとの差異覚えました
ドクウツギ   見たことがありません、きっと。日本三大毒草とか、、、、
ニシキウツギ    これはときどき目にします
ノリウツギ       これもときどき目にします
バイカウツギ     以前ウメウツギ発見と思って調べたらこっちでした。ときどき目にします
ヒメウツギ       最初に見たのが皇居東御苑でした。自然の中では見たことないです
フジウツギ        たまに見かけます。園芸種のフサフジウツギのほうが見かけるかも
フジベニウツギ   ベニとつくので候補です
ベニバナツクバネウツギ    これも候補です
ベニバナニシキウツギ       これも候補ですね
ミツバウツギ     ウツギに花が似ています
ヤブウツギ      知らないので調べたら、この花は赤いのでこれも候補です

そして植物誌にはなかったけど山梨県レッドデータブックに載ってる
イワツクバネウツギ    山梨IA類、環境省二類    メッシュ1と貴重な種です。

候補は、
ケウツギ
フジベニウツギ                 ヤブウツギとニシキウツギの自然交配種らしいです。
ベニバナツクバネウツギ
ベニバナニシキウツギ
ヤブウツギ                      山梨県以西の分布

このあと調べはじめたら意外に大変で、、、、
よくご存知な方は簡単だと思うのですが。ちょっと確認しておきたいこともあって
なので  その2に続くにします。すみません。

ご存知な方のコメントやご教授お待ちしています。








イワボタン、ヨゴレネコノメ、ニッコウネコノメソウは間違えやすい。

2022-04-15 21:42:00 | 似てる花の見分け方
春はハナネコノメやキバナハナネコノメにはじまるネコノメソウの季節ですね。
インスタでも頻繁にアップされています。
気になるのはイワボタンの変種であるヨゴレネコノメとニッコウネコノメソウの混同が多いことです。
そんな画像をいっぱい見ているうちに自分が違っているかもと思いはじめましたのでこの際きちんと整理してみたいと思います。

前回も紹介した いがりさんのネコノメソウ  完全版のポイントにそって比較してみます。

ポイントは、萼裂片の開き具合、その色、雄しべの数、葯の色、その他

イワボタン
直立〜斜開、淡緑色〜黄緑色、(4〜)8個、黄色(稀に帯赤褐色)

ヨゴレ
ほぼ直立、暗紫褐色、主に4個(〜8個)、暗紅紫色

ニッコウ
斜開〜平開、緑色〜黄緑色、8個、暗紅紫色

問題の2つを写真で見てみました。
ヨゴレは高尾山にあったものです。


区別のポイントの萼裂片ですが、
上の写真だと咲く前なのか咲いている状態なのか見分けにくいです。
下の写真は黄色い花粉がでている状態なので咲いていると思われ、直立のままで色もあっています。
雄しべの数は少なそうですが写真では数えられませんでした。
ヨゴレの差別ポイントは萼裂片が「直立」&「茶色ぽい」ことですね。
残念ですがまだ山梨で見かけたことはありません。

一方、ニッコウですが、

似てる〜!!!



一番上だとちょっと黄緑色のところがあるかなぁくらいでよく似ています。葉の色もあってこれをヨゴレとされている例多いですね。二番目、三番目とどんどん咲いてくると花序の近くの葉も明るい色に変わってくるようではっきりとヨゴレじゃないと感じられますね。萼裂片は「平開」&「黄緑色」ですね。

最後にイワボタンとのはっきりとした差異が葯の色と萼裂片が平開しないことですが、咲いてる途中は開き加減は見分けにくいので葯の色が黄色ならイワボタンかなぁと。過去の写真をだいぶ見たのですが見つかりませんでした。
見つかり次第、追記します。







ツルネコノメソウに似た花

2022-04-13 18:48:00 | 似てる花の見分け方
今年もネコノメソウの仲間を見にいってきました。
ハナネコノメ、コガネネコノメ、ニッコウネコノメ、ツルネコノメといつものメンバーが元気に花を咲かせていました。
今回  気になったのはこの花でした。
ツルネコノメソウの咲き終わりかと思ってました^^;

これがツルネコノメソウです。でも今回比べてみると、

葉のつき方が違ってたんです。ツルネコノメソウは互生、そしてこの花は対生でした。
花は開き、赤褐色のおしべが8本、長方形に並んでます。

この特長を最近更新されたと発表のあったいがりまさしさんの以下のサイトで探しました。
ネコノメソウの仲間(完全版)
花の感じはタチネコノメソウとチシマネコノメソウですが、葉が対生なのでチシマネコノメソウが妥当な気がします。

同じ場所に何度も行くと目的の花だけ見てさっと歩きがちで、新しい発見や気づきができなくなるんだなぁと感じました。
戻り道でヒトツボクロに気づけたのはこの花のおかげです。








ヤマエンゴサクとジロボウエンゴサク

2022-04-11 19:37:00 | 似てる花の見分け方
昔 高尾山でよく見ていたジロボウエンゴサク。
なぜみかけないんだろうと思ってました。
調べると山梨県では絶滅危惧IB類でした。メッシュは48、51、56。
南のほうですね。

この2つのエンゴサクの違いは苞葉の形です。

普通のギザギザのない葉です。
もう一方、山梨のほとんどの場所で目にするヤマエンゴサクは苞葉の先がギザギザです。
ただ葉っぱの形はいろいろです。こんなホソバもあれば、丸い葉のものもあります。
もっと細長い葉のものも目にします。別種でもよいと思うのですが。ホソバヤマエンゴサクとか。

最近、これに加えてヒメエンゴサクという種があるということを知りました。
ヤマエンゴサクの変種です。
違いは、全体が繊細で花数が少ないものだそうです。
ヒメという種に共通の抽象的な差異です。素人考えですがよくこれで新種承認されるものかと。



クワガタソウの仲間

2022-02-19 14:10:00 | 似てる花の見分け方

今日のお題はこの花です。
個人の忘備録です。ご存知の方はスルーしてください。

ここまで群生しているの珍しいですがクワガタソウです。
見つけるたびにクワガタソウだと思っていましたがヤマクワガタという種類もあるそうです。
違いを調べたら「山に咲く花」に詳しく載っていました。

クワガタ/ヤマクワガタで比較すると、
茎の毛     曲がった毛が散生/開出毛
葉           葉面にわずかに毛/毛はやや多く、鋸歯はやや低い
本にはクワガタは直立し、ヤマは地をはうと書かれていますが、写真見ても背が低いくらいではっている様子はうかがえませんでした。見分けポイントとしては難しそうです。背が低いくらいならいい気もします。

さてお題の花はアップをとっていました。


鋸歯は低く、毛は曲がってないものも多く開出毛見えるのでヤマクワガタだと思います。

もう一点  近くの渓谷に咲いていたものです。

これは明らかに開出毛ですね。
そう考えると普段見ているのはヤマクワガタばかりかもしれません。見つけ次第追加でアップしたいと思います。

クワガタという花は山梨にはこれ以外に高山で咲く
◯ミヤマクワガタ(シナノクワガタ)
南アルプスものは花の赤みが強くアカイシミヤマクワガタというと「高山に咲く花」に出てきますが、Ylistにはありませんでした。

◯シナノヒメクワガタ

高山ものを含めてどれも絶滅危惧種ではありません。

最後までご覧いただきありがとうございます。