今 昔の植物誌をデータベース化しているのでその時に気づいたことをいくつか書いておきます。
まず最初は昔と今を比べるて気づいたことです。
今 多く見かけるリンドウ科の花
昭和57年 1982年当時は21種類記載されていました。
この中でも「稀」と書かれていたものは、
ヒメセンブリ、サンプクリンドウ、ホソバツルリンドウ、ヒナリンドウ、コヒナリンドウ、エゾオヤマリンドウの
6種類でした。
これを2018年のレッドデータブックで見てみると、
IA類はヒメセンブリ、サンプクリンドウ、ホソバツルリンドウはやはりそうで、
当時「少ない」とされていたミヤマアケボノソウ、未記載のアカイシリンドウの5種類になっている。
昔 「稀」とされた残りの
八ヶ岳高山帯にしかないとされていたヒナリンドウ
南アルプスの高山帯にあるとされたコヒナリンドウ、エゾオヤマリンドウ
は無くなってしまったのだろうか? 野生絶滅種にも記載はない。
またいまだ存在する3種類も当時の生存場所と現在メッシュを比較すると今はどうなっているか
気になるところもわかった。もちろん詳細な場所はわからないがその地域を歩く時は少し気をつけ
て歩いてみようと思う。
IB類は、
各地に普通にあるとされていたハルリンドウ、
八ヶ岳や奥秩父山地の湿潤な山地草原に「少ない」とされていたエゾリンドウ
同じく「少ない」とされていたムラサキセンブリ
の3つ。
ハルリンドウは2005年のメッシュ2で確認されたのみで今回の調査では確認されていない。
SNSなどにはアップされているので生息していると思うが開発等によりかなり減ったと
考えられる。
(ただし2018年レッドデータブックでは前年発行の植松さんの「山梨の植物」では「少ない」
だったと書かれているが翌年発行の「山梨県植物誌」の記載を信じるほうがよいと考える。)
ちなみにエゾリンドウもメッシュ2だが同様に今回の調査で確認されていない。
共に生息情報が大事そうなのでさらに情報収集して探してみたいと思う。
最後にどこにでもありそうなセンブリが準絶滅危惧種となっている。
薬になり、花としても可愛いので持っていかれたのかもしれない。
個人的にはこの秋もあちこちの山で見つけているので心配はしていない。
でも場所だけは記録しておこうと思います。
こんな気づきが多くてデータベース化がなかなかはかどっていない(^^;;
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます