「はじまりは日本舞踊」 

 美作流との出会いが人生をかえました。世界はあざやかに輝き、心は自由に、踊っている時間は本当の自分に戻れる気がします。

それぞれの想いで・・・

2006年09月29日 | 日本舞踊
 流派の通信を編集してくださっているT先輩から、先日 長唄「ほたる」で国立初舞台を踏んだ防人衆の感想文を送っていただきました。
 ある人は「殺される前に殺してやろう」、ある人は「命がけで国を守る」、踊りが踊れない分「目で演技を」・・・伝えたいひとつのメッセージについて、それぞれが自分の人生の中でイメージを膨らませる。だからこそ、あの防人の無骨さや荒々しさが際立ったんだろか、と思い返します。何年踊りを稽古してきても、いくら稽古を重ねても、かなわないもの。あるんだよな~。
 それでも、踊り手としての私達はそれだけではいけません。若者と娘の出会いのシーンがとても良かった、と言ってくれた方がいらっしゃったそう。あの作品の中で一番美しく、幻想的に魅せられるのは、あそこしかない。夢の世界が少しでも伝わったことは素直に喜びたい。そう言われるとなお、もっとやりようがなかったか・・・あそこはもっとこうしたほうが良かった・・・・などと思われます。
 千文ちゃんの成長や、防人衆との出会いのタイミング、もちろんあるけれど、
あともう少し、もう少しだけ成長した自分でもう一度、もう一度踊れたらな・・・。