フランクフルター・アルゲマイネ紙掲載
ドイツの日刊紙フランクフルター・アルゲマイネはこのほど、「熱を込める理由 上昇気流にのる日本共産党」と題した記事を掲載しました。
記事は、同紙のカーステン・ゲアミス記者が日本共産党第26回大会を直接、取材するなどし、まとめたものです。1月18日付の記事ではまず、大会で志位和夫委員長が「日本の情勢は、『自共対決』時代の本格的な始まりというべき新たな時期を迎えている」と報告した部分を紹介しています。
安倍政権について、「憲法の基本的権利を削り、新たな軍事大国になることを夢見て、大企業の利益を代表している」と指摘。一方、共産党に入党する青年が増えていることや、市民が本当の野党を共産党の中に見いだしていることに注目。「国会の議席は少数だが、政治の中身からいえば日本共産党は目下、国粋主義的保守の安倍政権にたいして断固として攻勢的に立ち向かう唯一の存在となっている」と、日本の政治学者の分析を伝えました。
またゲアミス記者は、アベノミクスが抱える矛盾について、「志位氏ほどその中心点を明確に指摘する政治家はほとんどいない」とし、「安倍に対抗する本物の野党が現実にはもはやいなくなっている」ことが「共産党を力づけている」と述べています。
また安倍政権の歴史認識について、「アジアにおける侵略戦争と残虐行為に対する日本の責任をその前任者の誰よりもあからさまに否定している」と述べ、「維新の会の国粋主義的な路線は、安倍によって凌駕(りょうが)されている」と分析しています。
民主党については「(2012年の衆院選での)壊滅的な敗北と安倍の勝利から1年たっても野党としての役割を見いだすことができずにいる」と指摘。昨年7月の東京都議選で共産党が民主党を議席で上回ったことを紹介し、「多くの日本人は民主党が唱える上面の反原発を信用しなくなっている」と述べています。
フランクフルター・アルゲマイネ 1949年にドイツの金融の中心地であるフランクフルトで創刊した日刊紙。ドイツでは南ドイツ新聞と並びオピニオンリーダー紙として、影響力が強い新聞とされています。