スイスのジュネーブにある国連人権理事会のフランク・ラ・ルー特別報告者(グアテマラ、表現の自由担当、写真=国連提供)は22日、日本の国会で審議中の秘密保護法案が「内部告発者や秘密を報じる報道関係者にとって深刻な脅威を含んでいる」と懸念する声明を発表し、日本政府にさらなる情報提供を求めました。
「透明性は民主的統治の核をなす条件だ」と述べたラ・ルー氏は、同法案が定める秘密の範囲が「広範であいまい」だと批判。法案が、秘密を漏らした公務員への厳罰を規定していることについて「良心に従い当局の不正や違法行為を告発する公務員は、法的処罰から守られるべきだ」と指摘しました。
アナンド・グローバー特別報告者(インド、健康に対する権利担当)も同日、福島第1原発事故を引き合いに、透明性の確保を求める声明を発表。「とりわけ大惨事の際に、国民が最新の正確な情報を受け取れるよう保証することが必要不可欠だ」と述べました。