日本の航空史上最悪の、乗員・乗客520人が犠牲となった日航123便墜落事故(1985年)から12日で32年となります。墜落現場の御巣鷹山がある群馬県上野村で11日夕、小雨が降るなか、犠牲者を悼んで「灯ろう流し」が行われました。主催は遺族らでつくる「8・12連絡会」など。
黙とうの後、墜落した午後6時56分ごろから、「いつまでも忘れません。安らかに大空で」「空の安全と世界の平和を」などとメッセージが書かれた300個ほどの灯ろうが神流(かんな)川の水面に浮かびました。
東京都大田区から来た美谷島真(しん)さん(45)は「毎年この時期になると事故当時の不安や弟との暮らしを思い出します」と言います。弟の美谷島健さん=享年9歳=が犠牲になりました。
「風化させない。声を上げ続けていく。悲しみは何年たっても消えることはありません。乗り越えるのでなく、悲しみと共に生きることが大事だと思っています。ぼくの中で弟は生きているということを思い続けることが自分の使命だと思っています」と語りました。