1923年の関東大震災から94年の1日、東京都墨田区の横網町公園で、震災時に軍や警察などに数千人が虐殺された朝鮮人犠牲者の追悼式典(主催・同実行委員会)が行われました。式典は、犠牲者の追悼とアジアの平和と安定に寄与することを願い、毎年9月1日に開催されています。
日朝協会東京都連合会の宮川泰彦会長は、開式のことばで哀悼の意を表明。歴代都知事が踏襲してきた式典への追悼文の送付を、小池百合子都知事が取りやめたことにふれ「自然災害ではなく、人の手によって命を奪われた犠牲者やその家族に寄りそう姿勢ではない」と批判しました。
日本共産党の河野ゆりえ都議も列席。河野氏は追悼の辞のなかで、小池知事に厳しい批判の声が上がっていると述べ、歴史の逆行を許さず北東アジアの平和・友好・連帯を深めていくと語りました。
韓国無形文化財の舞踏家、金順子(キム・スンジャ)さんが「鎮魂の舞」を演じ、例年を上回る約500人の参加者が黙とうし、献花しました。
式典に初めて参加した在日3世の女子学生(23)は「差別の歴史を知ることは差別を防ぐ力になる。市民レベルの、日本と朝鮮の安心で平和な社会をつくる力にもなると思います」と語りました。