「これでいいのか精神医療! 精神保健福祉法改悪案の廃案を諦めない」をテーマに26日、国会内で集会が開かれ、障害当事者や支援者ら約100人が参加しました。主催は、病棟転換型居住系施設について考える会。
(写真)次国会での精神保健福祉法改定案の廃
案へ運動を強めようと開かれた集会
=26日、国会内
3人が基調講演。考える会呼びかけ人代表の長谷川利夫さん(杏林大学教授)は、国が精神科病院に1年以上入院する約19万人の6割を「重度かつ慢性」とし、地域生活移行の対象から外そうとしている問題を指摘。基準を決めた厚生労働省の「研究班」に病院を経営する人たちが多く参加しているなど利益相反の疑いがあると、“精神医療の利権構造”を批判しました。
大阪精神医療人権センター運営委員の有我譲慶さんは、新規の強制入院(措置入院と医療保護入院)が15年間で2倍になり、強制入院が人口比で欧州の15倍にも上る日本の異常や、隔離、身体拘束も増え続けている実態を報告しました。
社会福祉法人うるおいの里理事長の氏家憲章さんは、精神医療の危機の実態を解明。「深刻な人権問題などを抱える精神医療の実態が十分知られていない。国民、地方議会・国会に訴えて世論を変え、政治の責任で政策転換を実現させよう」と語りました。
全国「精神病」者集団運営委員の桐原尚之さんが、措置入院患者への人権侵害が批判された精神保健福祉法改定案が継続審議になったことについて「廃案を求める大きな運動が政権に待ったをかけた。臨時国会に向け運動を強めよう」と呼びかけました。参加者から廃案を求める声が続きました。