日本共産党の志位和夫委員長は9日の記者会見で、財務省が同日の参院決算委員会で学校法人「森友学園」への国有地格安売却に絡み、理財局職員が学園側にウソの説明を求めていた事実を認めたことについて問われ、「極めて重大な事実が明らかになった。理財局側が森友側に、『口裏合わせ』というより、虚偽の説明をしてくれと求めたものだ。言語道断であり、絶対に許し難い対応だ」と批判しました。
志位氏は、財務省の責任は極めて重いと述べると同時に、「なぜそのような対応がやられたのかが問題だ」と指摘。同省が、虚偽の説明を学園側に求めたのは昨年2月20日としていることに言及し、「昨年2月17日の安倍首相の『私や妻が関係していれば総理大臣も国会議員もやめる』という表明の直後だ。一連の流れを見ても、首相夫妻の関与の疑惑はいよいよ濃厚になった」と強調しました。
財務省、虚偽説明依頼認める
- 理財局長が答弁 森友ごみ“トラック何千台も”
学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐり、財務省の太田充理財局長は9日の参院決算委員会で、ごみ撤去費用に関して同局職員が学園側に虚偽説明を求めていたことを認めました。
疑惑はNHKが4日に報じ、麻生太郎財務相が確認を約束していました。
財務省は昨年2月下旬、国有地の8億2千万円値引きの根拠となった地下のごみについて「適切に処理した」と答弁していました。9日の質疑で太田理財局長は「事実確認が十分確認できていないまま」だったとして、昨年2月20日に職員が学園側弁護士にごみの撤去費用に関して「相当かかった気がする。トラック何千台も走った気がする、という言い方をしてはどうか」と提案し、近畿財務局職員にも学園側に念押しするよう求めたといいます。
近畿財務局職員は「事実に反する」と念押しはせず、学園側弁護士も口裏合わせに応じなかったといいます。太田理財局長は「事実と異なる説明を求める対応は間違いなく間違った対応。深くおわび申し上げる」と謝罪しました。
なぜそのような対応をしたのかについて、太田理財局長は「間違って受け止められてもおかしくない答弁をしてしまったので、職員が整合性をとろうとした」と釈明しました。
自民党の西田昌司議員への答弁。